倉敷美観地区の路地裏複合施設「LOGIN Kurashiki」

倉敷美観地区の路地にある「LOGIN Kurashiki」。立ち飲み、スイーツ、工芸品店、宿泊施設、ツアーデスクなど多彩な施設が集結。2025年4月には和スイーツ店もオープン。倉敷の魅力と周辺地域の発見につながる複合施設の魅力をご紹介!
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目次
- 「LOGIN Kurashiki」とは
- 地域のお酒や食材が揃う【立ち飲み処 架け橋】
- 技術と想いを次世代へ【つなぐ倉敷】
- 倉敷伝統の技をお土産に【倉敷帆布 LOGIN Kurashiki店】
- 河本準一さんがプロデュース【準組(じゅんぐみ)】
- 2025年4月15日オープン【和流Proposta】
- ディープにローカルを楽しむ【高梁川TRAVEL】
- 倉敷を体感する3部屋限定の宿【HIYASAI】
- おわりに
「LOGIN Kurashiki」とは

「LOGIN Kurashiki」は、外国人観光客(インバウンド)をテーマに、高梁川流域の観光拠点として誕生した複合施設です。
高梁川流域とは、倉敷市、早島町、矢掛町、総社市、浅口市、里庄町、笠岡市、井原市、新見市、高梁市といった岡山県西部エリアを指します。「LOGIN Kurashiki」を拠点に、倉敷市や近隣の町へLOGIN(アクセス)して欲しいという願いから名づけられました。

この施設は、歴史的建造物が並ぶ倉敷美観地区と賑やかなえびす通商店街をつなぐ本通りから一本路地を入った場所にあります。
「路地(LOGI)」の「中に(IN)」ある施設という意味も、「LOGIN Kurashiki」の名前には込められています。
かつてこの場所では地域に根差したマルシェ(市場)「倉敷路地市庭」が定期的に開催されていました。その時も倉敷市内のほか高梁川流域から様々な名産品が集まっていたそうです。
そのコンセプトを引き継ぎ、国内外を問わず多くの人々が高梁川流域の魅力を体感でき、さらには実際に気になった地域への「行ってみたい」を叶えるような、人の流れが生まれる魅力発信の拠点を目指しています。

高梁川の流れと、水源をイメージした庭園のようなテラスには、椅子とテーブルが配置され、テイクアウトした飲食物を楽しむことができます。
地域のお酒や食材が揃う【立ち飲み処 架け橋】

岡山県内の日本酒やクラフトビールを片手に、地域の味を楽しめる立ち飲み処です。「立ち飲み」と名付けられていますが、座席も用意されているので、ゆったりと楽しむこともできます。

店内には地域の食材マップが設置されており、それぞれの食材がどの地域のものかが視覚的に分かるのも特徴です。これにより、地域の食文化をより身近に感じることができるでしょう。

ランチタイムには地域の食材をたっぷり使った「岡山定食」が人気です。内容は日によって異なりますが、私が訪れた日には、美咲町の棚田で育てられたお米と卵、下津井の地域で獲れたタコとヒジキ、作州黒豆、倉敷の老舗漬物屋の漬物がセットになっていました。食材一つひとつにストーリーがあり、食を通してその土地の文化を感じることができます。

このお店のコンセプトは「地域と人をつなぐ橋」です。地域の日本酒やビール、おつまみを通して、地域の文化を体験できます。地域振興や地域情報に詳しいスタッフが多数在籍しているので、新しい岡山の魅力を発見できるでしょう。
【立ち飲み処 架け橋】
所在地:岡山県倉敷市阿知2-20-9
TEL:080-1564-9745
営業時間:火・水曜日11:00~18:30、木~日曜日11:00~21:30
定休日:月曜日 ※臨時休業あり
技術と想いを次世代へ【つなぐ倉敷】

「2050年につなぐ技術・文化」をテーマに、日本の伝統文化や産業技術に光を当てたセレクトショップです。

失われつつある伝統技術を、作品という形で未来へ継承していくことを目指しています。展示を通して、その背景にある想いや技術を知ることができます。このような場があることで情報が集まり、新たな商品が生まれるきっかけにもなっているそうです。

店内には太陽光パネルの廃棄ガラスを再利用して作られる「Rebornglass」や、就労支援事業所の方たちが手作りする雑貨、地元の職人や作家の作品などが並んでいます。作家の技術を体験できる「組子」やステンドグラスのワークショップも不定期で開催されています。

運営は株式会社イシダ工務店。壁面にはマグネット素材を採用し、展示やレイアウトの変更がしやすい仕様になっています。その特徴を活かし、活躍の場を広げたい作家たちによるチャレンジショップとしても、不定期で活用されています。
【つなぐ倉敷】
所在地:岡山県倉敷市阿知2-20-9
営業時間:火~金曜日10:00~16:30、土・日曜日10:00~17:30
定休日:月曜日 ※臨時休業あり
倉敷伝統の技をお土産に【倉敷帆布 LOGIN Kurashiki店】

130年以上の歴史を持つ「倉敷帆布」は、原糸の撚糸から製織、仕上げまで、全国でも数少ない一貫生産体制を守り続ける老舗ブランドです。丈夫でしなやかな帆布は代々受け継がれてきた職人の知恵と技によって生み出され、バッグや雑貨など、日常生活に寄り添うアイテムとなっています。

LOGIN Kurashiki店では、ユニークな「とび箱型小物入れ」や、仕分けができる「親子がま口」など、遊び心あふれるデザインの商品が人気です。

見るだけでも楽しく、手に取ると肌触りの良さに感動します。

倉敷ならではのものづくりの精神が宿るバッグや雑貨を、旅の思い出として持ち帰ってみてはいかがでしょうか。
【倉敷帆布 LOGIN Kurashiki店】
所在地:岡山県倉敷市阿知2-20-9
TEL:086-485-2112(会社代表番号)
営業時間:10:00~17:30
定休日:なし
河本準一さんがプロデュース【準組(じゅんぐみ)】

岡山県出身のお笑い芸人・河本準一さんがプロデュースするスイーツとドリンクのお店です。自身の病気をきっかけに食の大切さを再認識し、農業を始めた河本さん。自ら育てたお米「準米」や甘酒「準甘」を使ったこだわりのメニューが揃っています。

いちごのスムージーパフェは、いちごスムージーとスポンジケーキが入っています。トッピングにはチーズ風味の「準甘」クリームと、いちごが乗せられており、食べ応えがあります。甘酒「準甘」を使ったスムージーはほどよく甘く、さっぱりしているので、特に夏におすすめです。フルーツは旬のものが使われるため、季節によってメニューが変わるのも楽しみのひとつです。

準米の米粉生地と「準甘」クリームを使ったクレープも人気メニューです。
もちもちとした生地と、濃厚でありながらさっぱりとした後味のクリームが絶妙なバランスです。
メニューが豊富なので、選ぶ楽しさもあります。
【準組】
所在地:岡山県倉敷市阿知2-20-9
TEL:080-1564-9745
営業時間:10:00~17:00
定休日:火・水曜日 ※臨時休業あり
2025年4月15日オープン【和流Proposta】

茶葉の甘みを最大限に引き出す「極上氷出し煎茶」や、サイフォンで香りを抽出した玄米茶、和スイーツが楽しめる、2025年4月15日にオープンしたばかりのお店です。

おすすめの「極上氷出し煎茶」は、水を使わず氷だけで抽出することで茶葉の甘みが感じられます。苦味がほとんどなく、だしのような深い味わいに驚かされます。老舗「つねき茶舗」監修のもと提供されており、本格的なお茶を味わいたい方はぜひ訪れてください。

「和流焼き」は、どら焼きのような生地に、香り豊かな抹茶アイスとあんこと季節のフルーツが入った和風デザートです。あんこは店内で炊き上げており、砂糖の量を極限まで減らし、海塩を加えています。甘さ控えめでほっくりとしたあんこの味わいが特徴です。
【和流Proposta】
所在地:岡山県倉敷市阿知2-20-9
営業時間:10:00~17:00
定休日:不定休
ディープにローカルを楽しむ【高梁川TRAVEL】

倉敷を初めて訪れる観光客でも、地元の深い魅力を体験できると人気なのが高梁川TRAVELのツアー体験です。

サイクリング、生け花体験、倉敷天文台での天体観測体験など、多彩なプログラムが用意されています。

特に人気があるのは「400年前から続く、名家だからこそ知る『本当の倉敷』を巡るDEEPなガイドツアー(地元で50年以上続く老舗「喫茶ウエダ」でのコーヒーブレイクとお土産付)」です。「LOGIN Kurashiki」の運営会社代表・原浩之さんが、こだわりのルートで倉敷美観地区の歴史を紐解きながら案内するツアーになっています。

1954年、地元の実業家で倉敷紡績の社長だった大原総一郎さんが高梁川流域連盟を設立した理念と同じく、「高梁川流域全体での連携・循環を生みたい」というのが高梁川TRAVELの描く未来像です。
そのため、今後は高梁川流域の各地域での体験ツアーも企画していく予定だそうです。
【高梁川TRAVEL】
所在地:岡山県倉敷市阿知2-20-9
TEL:086-425-0001
営業時間:10:00~18:00
定休日:月曜日(ツアーの予約があれば営業)
倉敷を体感する3部屋限定の宿【HIYASAI】

「ひやさい」とは倉敷の古い方言で「路地」を意味します。その名の通り、路地の奥に佇む「LOGIN Kurashiki」内にある、3室限定の宿泊施設です。1階には坪庭付きの1部屋、2階には2部屋を備えています。

「クラフト&アート」をテーマに、客室には倉敷や岡山県内の作家、そして倉敷にゆかりのある全国の作り手たちによる道具や家具が厳選されています。国際的に有名な「大原美術館」に作品が所蔵されている現代芸術家・荒川修作のリトグラフやエッチング、シルクスクリーンも飾られており(展示内容は変更になる場合があります)、滞在を豊かに彩ります。
宿泊することで、「LOGIN Kurashiki」内の他のお店や、ツアーデスクと組み合わせて、オリジナリティあふれる体験ができるのも魅力です。
【HIYASAI】
所在地:岡山県倉敷市阿知2-20-9
チェックイン:15:00〜24:00(18:00以降はセルフチェックイン)
チェックアウト:10:00
おわりに

オープンからまもなく1周年を迎える「LOGIN Kurashiki」で、新しい日本の地方文化の魅力と出会えるでしょう。
この場所ならではの体験を、ぜひ楽しんでみてください。
岡山県は、西日本の中央に位置しており、1年を通して雨が少なくて温暖な気候から「晴れの国」と呼ばれています。京都、大阪、広島の有名観光地めぐりの中間点でアクセス便利!瀬戸大橋を経由して四国に渡る際の玄関口でもあります。 また、「フルーツ王国岡山」とも呼ばれ、瀬戸内の温暖な気候の中、太陽を浴びたフルーツは、甘さ、香り、味ともに最高品質。 白桃をはじめ、マスカットやピオーネなど、旬のフルーツが味わえます! 「岡山城」や日本三名園の「岡山後楽園」、倉敷美観地区といった、歴史、文化、アートなど世界に誇る観光スポットもあります!