岡山から出発!瀬戸内国際芸術祭2025アクセス完全ガイド:直島/豊島/犬島/他

日本を代表する現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」(通称:瀬戸芸)は、美しい瀬戸内海に浮かぶ島々を舞台に開催されます。これらの島々の多くは香川県に属していますが、実は岡山県の本州側からアクセスする方が便利でおすすめの島がたくさんあります。
- 目次
- 岡山県(本州)からアクセスできるアートの島々
- 【人気】直島・豊島へのアクセス:アートと自然を満喫
- 【現代アートの聖地】犬島へのアクセス:静寂の中に佇むアート
- 【オリーブとアートの島】小豆島(土庄港)へのアクセス:豊かな自然とアートの融合
- 【秋限定のアート体験】本島へのアクセス:瀬戸大橋を望む島の風景
- おわりに:瀬戸内国際芸術祭をさらに楽しむヒント
- 紹介したスポットの場所(地図)
【瀬戸内国際芸術祭2025 開催期間】
春:4月18日(金)~5月25日(日)
夏:8月1日(金)~8月31日(日)
秋:10月3日(金)~11月9日(日)
岡山県(本州)からアクセスできるアートの島々

瀬戸内国際芸術祭の会場となる多くの島々の中で、岡山県の本州側から直接船でアクセスできる主な島(と港)は以下の通りです。
犬島(岡山市)を除き、これらのアートスポットはすべて香川県に位置しています。「意外と多くの島に岡山から行けるんだ!」と感じる方もいるかもしれませんね。
直島(宇野港から) - 草間彌生氏の「黄色いかぼちゃ」など、世界的に有名なアート作品が点在。
豊島(宇野港から) - 水滴をモチーフにした美術館や、自然とアートが融合した作品が魅力。
犬島(宝伝港、京橋港から) - 製錬所の跡地を利用した美術館など、歴史とアートが共存する島。
小豆島(新岡山港、宇野港から) - オリーブ畑や美しい海岸線が広がり、自然を生かしたアート作品が多数。
本島(児島観光港から) - 塩飽水軍ゆかりの地であり、歴史的な街並みと現代アートが調和(秋会期のみ)。
それでは、これらの魅力的な島々へのアクセス方法を、JR岡山駅を起点に詳しく見ていきましょう。
【人気】直島・豊島へのアクセス:アートと自然を満喫

瀬戸内国際芸術祭の中でも特に人気が高い直島と豊島へは、岡山県玉野市にある「宇野港」が主要な玄関口となります。高松港(香川県)からアクセスするよりも、所要時間や船の便数において宇野港からのルートが便利です。
① JR岡山駅から宇野港へ:電車でのアクセス

JR岡山駅から宇野港までは、JR瀬戸大橋線(岡山~茶屋町)とJR宇野みなと線(茶屋町~宇野)を利用します。
◆運賃:大人590円、小人290円(2025年4月現在)
時間帯によってはJR宇野駅まで直通の列車も運行していますが、基本的にはJR茶屋町駅まで「快速マリンライナー」に乗車し、そこでJR宇野駅行きの普通列車に乗り換えます。JR茶屋町駅での乗り換えは、ホームが隣接しているので、大きな荷物を持っていても比較的スムーズに移動できます。所要時間は約1時間です。

JR宇野駅の構内には「瀬戸内国際芸術祭」の総合案内所が開設されています。ここでは、芸術祭のパスポートの購入や引き換えが可能です(各島でも購入・引き換えができます)。
② 宇野港から直島・豊島へ:フェリーでの船旅

JR宇野駅の南側、徒歩約3分の場所に宇野港のフェリー乗り場があります。ここから、直島(宮浦港)行きと豊島(家浦港、唐櫃港)行きのフェリーに乗船します。
重要なポイント: 後述しますが、豊島行きのフェリーや旅客船は小豆島(土庄港)まで行く便もあるため、小豆島へのアクセスにも利用できます。また、船の種類によって乗り場が異なる場合があるので注意が必要です。

直島(宮浦、本村)行き: 四国汽船がフェリーと旅客船(高速船)を運航しています。宮浦港まではフェリーで約20分。
◆運賃:フェリー・旅客船 大人300円・小人150円
旅客船はフェリーが就航しない直島の本村港に直接アクセスできるため、「家プロジェクト」や春会期後にオープンする「直島新美術館」など、本村地区のアート作品巡りに便利です。

豊島(家浦、唐櫃)行き: 小豆島豊島フェリーがフェリーと旅客船(高速船)を運航しています。フェリーで家浦港まで約40分、唐櫃港までは約1時間。
◆運賃:フェリー・旅客船
・家浦港まで大人780円・小人390円
・唐櫃港まで大人1,050円・小人530円

宇野港の旅客船乗り場は、フェリー乗り場から東へ徒歩約5分の場所にあります。旅客船はフェリーに比べて定員が少ないため、早めに並ぶことをおすすめします。その反面、所要時間が短いというメリットがあります。

最新の運賃や時刻表については、瀬戸内国際芸術祭の公式サイト、または直島(四国汽船)、豊島(小豆島豊島フェリー)の各ウェブサイトでご確認ください。
【現代アートの聖地】犬島へのアクセス:静寂の中に佇むアート

岡山市内唯一の有人島である犬島へは、岡山市東区にある「宝伝港」から定期船が運航しています。
「瀬戸内国際芸術祭」の開催期間中の土日祝日には、旭川河川敷の「京橋港」から出発する「京橋クルーズ」を利用して、岡山市中心部から直接船でアクセスすることも可能です。
① JR岡山駅から宝伝港へ:バスでのアクセス
JR岡山駅から宝伝港への主なアクセス手段は、両備バスです。JR岡山駅東口のバスターミナルから宝伝港行きのバスに乗車し、約1時間で宝伝港に到着します。
◆運賃:大人880円・小人440円(2025年4月現在)
バスの時刻表は、両備バスの公式サイトでご確認ください。
西宝伝(宝伝港)への臨時バス運行について|両備バス公式サイト
② 宝伝港から犬島へ:旅客船でのショートトリップ

宝伝港から犬島までは、旅客船で約10分の短い船旅です。
◆運賃:大人400円・小人200円(2025年4月現在)
船の時刻表については、瀬戸内国際芸術祭の公式サイト、またはあけぼのマリタイムのウェブサイトでご確認ください。
【特別ルート】 岡山中心部から犬島へ:京橋クルーズ

岡山市街地から旭川を下り、直接犬島へアクセスできる「岡山京橋クルーズ」は、特別な体験を求める方におすすめです。
乗り場の京橋港へは、路面電車(岡山電気軌道)が便利です。JR岡山駅東口の「岡山駅前」電停から東山行きの電車に乗り、「西大寺町」電停で下車します。
◆運賃:大人140円・小人70円(2025年4月現)
西大寺町電停から線路沿いに東へ徒歩約5分で、旭川にかかる京橋のたもとに「京橋港」があります。
◆犬島までの運賃:大人2,000円・小人1,000円(2025年4月現在)
この京橋クルーズは、犬島を経由して豊島(唐櫃港)まで運航している便もあるため、犬島と豊島を効率よく巡りたい方にもおすすめです。
船の時刻表や詳細については、瀬戸内国際芸術祭の公式サイト、または岡山京橋クルーズのウェブサイトでご確認ください。
【オリーブとアートの島】小豆島(土庄港)へのアクセス:豊かな自然とアートの融合

小豆島へは、岡山県内外の様々な港から船便が出ていますが、JR岡山駅からアクセスする場合は、新岡山港から発着する小豆島(土庄港)行きのフェリーを利用するのが便利です。
① JR岡山駅から新岡山港へ:バスでのアクセス

JR岡山駅東口のバスターミナルから、フェリーの時刻に合わせて出発する両備バスが運行しており、非常に便利です。バスを降りると、目の前が新岡山港のフェリー乗り場です。
◆運賃:大人500円・小人250円(2025年4月現在)
よりお得なチケットとして、バスとフェリーの連絡乗車券「かもめバスきっぷ」もあります。こちらは大人1,500円、小人750円で、JR岡山駅バスターミナル総合案内所で購入できます。
② 新岡山港から小豆島(土庄港)へ:フェリーでの快適な船旅

新岡山港からは、フェリーに乗船して約70分で小豆島(土庄港)に到着します。
◆運賃:大人1,200円・小人600円(2025年4月現在)
バスとフェリーの時刻表については、瀬戸内国際芸術祭の公式サイト、または国際両備フェリーのウェブサイトでご確認ください。
【参考情報】 鉄道(JR)とフェリーでのアクセス:宇野港経由

小豆島へは、JR岡山駅から宇野港を経由し、先に紹介した小豆島豊島フェリーを利用して宇野港から土庄港へ向かうルートもあります。このルートは、宇野港周辺や豊島に立ち寄った後に小豆島へ向かう場合に適しています。
◆運賃:大人1,260円・小人630円(2025年4月現在)
このルートでのアクセス方法については、豊島へのアクセスに関する説明をご参照ください。
【秋限定のアート体験】本島へのアクセス:瀬戸大橋を望む島の風景

「瀬戸内国際芸術祭」の秋会期(2025年10月3日~11月9日)の会場となる本島(香川県丸亀市)へも、岡山県側から直接アクセスできます。
① JR岡山駅からJR児島駅へ:電車でのアクセス

JR岡山駅から本島への玄関口であるJR児島駅までは、JR瀬戸大橋線を利用します。
◆運賃:大人510円・小人250円(2025年4月現在)
時間帯によっては普通列車も運行していますが、30分に1本運行されている「快速マリンライナー(高松行き)」が便利で、約22分でJR児島駅に到着します。

JR児島駅に到着したら、改札を出て右へ進みます。駅の外に出ると歩道橋があるので、それを渡って南へ約3分歩くと、左手に児島観光港が見えてきます。
② 児島観光港から本島へ:旅客船で瀬戸大橋をくぐる船旅

児島観光港から本島へは、旅客船(むくじ丸海運)で約30分で到着します。
◆運賃:大人650円・小人320円(2025年4月現在)

船の旅の途中、世界最大級の斜張橋である瀬戸大橋の下を通過する景色は圧巻です。ぜひお見逃しなく。
船の時刻表については、瀬戸内国際芸術祭の公式サイト、またはむくじ丸海運のウェブサイトでご確認ください。
おわりに:瀬戸内国際芸術祭をさらに楽しむヒント

瀬戸内の島々へのルートや移動手段を考えることも、瀬戸内国際芸術祭の魅力の一つです。まるでゲームのように、様々なアクセス方法を試してみるのも面白いかもしれません。例えば、行きと帰りで違う航路を選んでみたり、島をいくつか経由して岡山県(本州)から香川県(四国)へ移動してみるのも、変化があっておすすめです。
「瀬戸内国際芸術祭」の開催期間中は、各島への船便だけでなく、船が発着する港までのバスも臨時便が運行されるなど、アクセスが強化されます。お出かけの際には、必ず公式サイトなどで最新の情報をチェックしてください。
それでは、素晴らしい瀬戸内の島々への旅をお楽しみください!
紹介したスポットの場所(地図)
岡山県は、西日本の中央に位置しており、1年を通して雨が少なくて温暖な気候から「晴れの国」と呼ばれています。京都、大阪、広島の有名観光地めぐりの中間点でアクセス便利!瀬戸大橋を経由して四国に渡る際の玄関口でもあります。 また、「フルーツ王国岡山」とも呼ばれ、瀬戸内の温暖な気候の中、太陽を浴びたフルーツは、甘さ、香り、味ともに最高品質。 白桃をはじめ、マスカットやピオーネなど、旬のフルーツが味わえます! 「岡山城」や日本三名園の「岡山後楽園」、倉敷美観地区といった、歴史、文化、アートなど世界に誇る観光スポットもあります!