【貴重体験!】岡山県に残る3つのうどん自動販売機を巡る旅
日本全国で姿を消しつつある貴重なうどん自動販売機が、岡山県内に3ヶ所残っています。24時間温かいうどんを提供するこの昭和の名残を巡り、それぞれの個性的な味と手作りの温もりを体験してきました。懐かしさと冒険心をくすぐる日本文化をご紹介します。
「うどんを自動販売機で食べられるの?」と驚く方も多いでしょう。実は、かつては日本全国で見ることができたうどん自動販売機(うどん自販機)ですが、現在ではその姿を見かけることが非常に少なくなりました。これは、機械の生産がすでに終了しており、修理できる技術者もわずかしかいないためです。
そんな貴重なうどん自販機が岡山県内には3ヶ所残っており、24時間いつでも温かいうどんを提供しています。今回は、まるで昭和時代(1926-1989年)にタイムスリップしたような懐かしい体験ができる、おすすめのスポットを実際に巡ってきました。うどん自販機の使い方も含めて詳しく紹介します。
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目次
- うどん自販機を楽しむための3つのポイント
- 自販機なのに手作り温もりを感じる!「ベンダーショップもみぢの里」(真庭市)
- 見逃し注意!ひっそりと佇むうどん自販機「おかもと」(津山市)
- 昭和ロマンに浸る「ドライブイン古城」(倉敷市)
- おわりに
うどん自販機を楽しむための3つのポイント

うどん自販機の使い方をご紹介します。
【ポイント1】優しく、丁寧に扱いましょう
うどん自販機は非常にデリケートな機械です。新しく製造されることはなく、修理できる人も少ないため、皆で大切に使いましょう。お金を入れるときも、ボタンを押すときも、愛情を込めて丁寧に扱ってください。

小銭を入れて購入ボタンを押すと、25秒のカウントダウンが始まります。

「チーン」という音とともに、熱々のうどんが完成します。
取り出し口から出すときは、汁がこぼれないようにご注意ください。

【ポイント2】小銭の準備を忘れずに
両替機がない店舗もありますので、事前に100円玉や50円玉、10円玉を準備しておくとスムーズに利用できます。

【ポイント3】器は指定された場所へ返却
美味しいうどんを味わった後は、使用した器を必ず指定の返却場所へ戻してください。持ち帰りは禁止されています。
うどん自販機はデリケートな機械のため、訪れた時に修理中の場合があります。そのときは縁がなかったと考え、次回の訪問を楽しみにしましょう。
それでは、うどん自販機がある岡山県内の3つのスポットをご紹介します。
自販機なのに手作り温もりを感じる!「ベンダーショップもみぢの里」(真庭市)

自然豊かな真庭市北房にある「ベンダーショップもみぢの里」は、真庭市と高梁市を結ぶ国道313号沿いに位置し、車やバイクで訪れる人が絶えません。

こちらのうどん自販機の特徴は、隣接する店で手打ちされた太麺を使用していることです。自販機から出てくるうどんでありながら、もっちりとした食感と小麦の風味を楽しめます。
そして驚いたことに、きつねうどん(油揚げがのったうどん)のボタンを押したにも関わらず、天ぷらものっていました!実は、きつねうどんも天ぷらうどんも、サービスで季節の野菜の天ぷらが追加されることがあるのです。
(天ぷらうどんの場合は、かき揚げ+季節の天ぷら!)

畑で採れる季節の野菜を使用しているため、時期により内容は変わり、野菜が少ない時期には追加の天ぷらがない場合もあります。自販機でありながら、そこには手作りの真心が感じられます。

ベンダーショップ内には他にもお菓子の自販機などが並び、テーブルと椅子も設置されているため、ゆっくりと休憩できます。

もしも隣接する「もみぢの里」の営業時間内であれば、そちらのうどんもぜひ味わってみてください。

昭和レトロな雰囲気の店内では、昆布、かつお、煮干しから丁寧に取っただしを使ったうどんを提供しています。自販機とは違う本格的なうどんが味わえます。
写真の「大ちゃんうどん」は、だしの香りが豊かで、かき揚げ、油揚げ、肉、玉子とじ、わかめなど具材がボリューム満点です。自家製の米を使ったおにぎりも美味しいと評判です。
【ベンダーショップもみぢの里】
所在地:岡山県真庭市上中津井3422-3
TEL:0866-52-2987
店舗の営業時間:9:00~18:30 ※うどん自販機は24時間営業
定休日:なし
駐車場:あり
見逃し注意!ひっそりと佇むうどん自販機「おかもと」(津山市)

津山市街地から南に進んだ国道429号沿いにある「おかもと」は、地元で長年親しまれている仕出し屋(弁当・惣菜の配達サービス店)の軒先に、ひっそりとうどん自販機が設置されています。

メニューには天ぷらうどんと肉うどんがあり、肉うどんを選んでみました。果たして、本当に肉はのっているのでしょうか?

実際に本物の肉がのっていました!さらに、シャキシャキとした食感のネギと、写真には写っていませんが、かまぼこ(魚のすり身を使った日本の練り物)も入っていました。つるりとした細麺で、汁はしっかりとした濃いめの味付けです。自販機で提供されるうどんでありながら、こだわりが感じられる一杯でした。

本業の仕出し屋は朝6時頃から営業を開始し、売り切れ次第終了で、おおよそ14時には閉店します。様々なお弁当やお惣菜が並んでおり、別棟のスペースで食事することも可能です。

私が試した牛飯・フライドチキン弁当は、手作りの温かみのある味わいでした。おすすめのフライドチキンはお惣菜としても販売されているので、見つけたらぜひ試してみてください。

食事スペースには電子レンジも設置されています。
【おかもと】
所在地:岡山県津山市桑下1337-3
TEL:0868-57-3535
営業時間:6:00~14:00(売り切れ次第終了) ※うどん自販機は24時間営業
定休日:日曜・祝日
駐車場:あり
昭和ロマンに浸る「ドライブイン古城」(倉敷市)

倉敷市水島から倉敷美観地区(歴史的な町並み保存地区)方面へ向かう古城池トンネルの南側に、レトロな雰囲気が魅力的な「ドライブイン古城」があります。

扉を開けると、ゲーム機が並ぶ一角に、ジュースやお菓子の自販機に囲まれてうどん自販機も並んでいました。

24時間営業となっており、テーブルとイスがある屋内でうどんを食べることができます。

きつねうどんと天ぷらうどんから選ぶことができ、私は天ぷらうどんを選びました。丸い形でサクッとした軽い食感が特徴の天ぷらで、飾らない素朴な味わいにほっこりします。
ドライブの休憩に、ちょっとした冒険気分で立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
【ドライブイン古城】
所在地:岡山県倉敷市福田町福田2111-1
TEL:086-455-5190
24時間営業
定休日:なし
駐車場:あり
おわりに

現在では貴重な存在となったうどん自販機は、単にお腹を満たすだけでなく、懐かしさや温もり、そしてちょっとした冒険心を与えてくれる特別な存在です。それぞれのスポットに独自の個性があるので、ぜひ実際に訪れて、この貴重な日本文化を体験してみてください。
岡山県は、西日本の中央に位置しており、1年を通して雨が少なくて温暖な気候から「晴れの国」と呼ばれています。京都、大阪、広島の有名観光地めぐりの中間地点でアクセス便利!瀬戸大橋を経由して四国に渡る際の玄関口でもあります。 また、「フルーツ王国岡山」とも呼ばれ、瀬戸内の温暖な気候の中、太陽を浴びたフルーツは、甘さ、香り、味ともに最高品質。 白桃をはじめ、マスカットやピオーネなど、旬のフルーツが味わえます! 「岡山城」や日本三名園の「岡山後楽園」、倉敷美観地区といった、歴史、文化、アートなど世界に誇る観光スポットもあります!