東京から日帰り|群馬でレトロな日本・世界遺産富岡製糸場の街を歩く旅
富岡製糸場から徒歩圏内に広がる、どこか懐かしく温かい昭和レトロな日本の街並みを歩く。 当時から変わらぬ名物カレーを味わいながら、まるでタイムスリップしたような半日女子旅へ出かけましょう。
所要時間: 約3〜4時間(徒歩)
おすすめコース:
①富岡製糸場見学(60分)→ ② 高田食堂でランチ(60分) → ③ 銀座通りと路地散策(60分)
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目次
- まず、時の入口に立つ。富岡製糸場へ。
- なぜ、この街は、こんなにも昭和を感じるのか
- 高田食堂〜工女さんたちの心を癒した“あのカレー”
- 銀座通り〜工女さんたちが笑い合った通り~
- 路地探検〜狭い県道とかわいい街灯たち~
- まとめ:懐かしさの中にある”今”を感じて
まず、時の入口に立つ。富岡製糸場へ。

上州富岡駅から歩いて15分ほど。赤レンガの巨大な建物が見えてきた瞬間、空気がふっと変わる。
ここは、1872年に建てられた日本初の本格的な器械製糸工場、富岡製糸場。
日本の近代化と絹産業を支えた場所として、2014年に世界遺産に登録された。
全国から集まった工女と呼ばれる若い女性たちが、ここで働き、暮らし、未来を作っていた。
静かな構内を歩いていると、機械の音も、人の気配も、もう聞こえないはずなのに、なぜかこの場所だけ、時間の奥行きが違って感じられる。
そして、この時の入口を出た瞬間から、富岡の街全体がゆっくりと「昭和」へとつながっていく。
なぜ、この街は、こんなにも昭和を感じるのか
富岡駅を降りて製糸場へ向かう途中、不思議な感覚に包まれる。
建物の佇まい、商店の看板、通りの空気——すべてが「昔のまま」。
昭和とは
1926年から1989年まで続いた、日本が大きく変化した時代。
人の暮らしや商店街のにぎわい、手書きの看板や人情味のある街並みが色濃く残る時代でもあった。
1987年、富岡製糸場が操業を停止してから、この街は大きな開発を免れた。
だからこそ、工女さんたちが見ていた風景が、今もそのまま残っているのだ。
彼女たちが歩いた通りを、私たちも同じように歩くことができる。
それが、富岡という町の特別なところ。
高田食堂〜工女さんたちの心を癒した“あのカレー”

銀座通りの一角に、控えめな看板を掲げる「高田食堂」。
1953年創業、70年以上にわたって地元で愛され続けている。
製糸場で働いていた工女さんたちにも、ここは大切な「食事の場所」だった。
工女さんたちに愛された理由
当時、工女さんたちは慣れない土地で懸命に働いていた。
そんな彼女たちにとって、高田食堂のカレーは“ホッとできる味”。
安くて、ボリュームがあって、あたたかい。心もお腹も満たしてくれる一皿だったのだ。

取材時点での価格。店主の子どもの頃はラーメン50円、カレー400円とお手頃価格。
店主である三代目のご主人は、当時を懐かしそうに話してくれた。
「雨の日も雪の日も、工女さんたちにバイクで届けたんだ。配達はカツ丼が人気だったかな。冷めてもおいしく食べられるからね。」
そんな言葉からも、この店がどれほど人々の暮らしに寄り添ってきたかが伝わる。

注文したのは、定番の「カレーライス」(750円)。
見た目はシンプルだけど、スプーンを入れると、じっくり煮込まれた具材とルーの深い味わいに驚く。
具材: 大きめにカットされた豚肉と、とろけるように柔らかい玉ねぎ
ルー: まろやかでこっくりした味。疲れていてもパクパク食べられるやさしさ
ご飯: しっかりと盛られ、働く人のお腹を満たすボリューム
派手さはないけれど、 “日常のごちそう”。
カレーの炒り方で色が変わるそうで、丁寧に作られた当時から変わらぬレシピ。
食べ終える頃には、心の奥まであたたかくなる。

おみやげ: レトルトの「富岡製糸場 工女さんも愛したカレー」(2袋800円)も販売中。
製糸場のレンガと同じサイズのパッケージが可愛く、旅の余韻を家でも楽しめる。
高田食堂
〒370-2316 群馬県富岡市富岡22
営業時間:11:30~売切れ次第終了
不定休 店カレンダーにてご確認ください
支払方法:現金
銀座通り〜工女さんたちが笑い合った通り~

富岡製糸場から徒歩5分。
どこか懐かしい日本・昭和の香りを色濃く残す「銀座通り」は、かつて工女さんたちの憩いの場だった。
1950年代、この通りには映画館があり、週末になると現在も多くの人で賑わうことでしられる東京・竹下通りのように多くの人で賑わったという。
仕事終わりの工女さんたちは、仲間と並んでスクリーンを見上げ、笑ったり泣いたりしていたのだろうか。
今も残る古い看板や木造の建物を見上げると、当時のにぎやかな声が聞こえてくるよう。

パチンコ店のレトロな看板もそのまま残っており、街全体が“古き良きアルバム”のようだ。
路地探検〜狭い県道とかわいい街灯たち~

高田食堂から少し歩くと、「おとみちゃん広場」という小さな広場がある。
その横を通るのが、道幅わずか1.65mの「狭~い県道」。
両脇に建物が迫り、人ひとりがぴったり通れる幅なのに、れっきとした県道なのだ。
初めて歩く人はきっと驚くだろう。まるで秘密の通路を進むような気分になる。
かわいい街灯たち
富岡の街には、場所によって異なるデザインの街灯が並ぶ。


古い丸型のものもあれば、小鳥がちょこんととまったデザインのものも。
丸い形ひとつ取っても微妙に違っていて、歩くたびに違う表情を見せてくれる。

夕方になると、それぞれの街灯が優しい光を放ち、通り全体がノスタルジックな雰囲気に包まれる。
ひかり公園のガス灯

駅の近くにある「ひかり公園」には、最近新しく設置されたガス灯がある。
夕暮れになるとオレンジ色の光がゆっくりと灯り、静かな公園をやさしく照らす。
工女さんたちの時代にはなかった光かもしれない。
でも、今の富岡を象徴するような“新しい懐かしさ”を感じることができる場所だ。
まとめ:懐かしさの中にある”今”を感じて

富岡の街を歩いて感じるのは、時代を越えて続く「人のあたたかさ」。
工女さんたちの笑顔、働く仲間との絆、そして今も変わらぬ高田食堂のカレーの味。
この町のレトロは、ただ古いものではなく、「誰かの暮らし」が今も息づいている証。
過去と現在がやさしく混ざり合うこの場所で、あなたも“昭和”のぬくもりを感じてみてほしい。
一般社団法人富岡市観光協会は、富岡製糸場及び妙義山を中心とした富岡市全般の観光資源を活用し、観光地域づくり法人(登録DMO)として、観光に関わる人たちと連携し「稼げる観光地域づくり」を推進して観光振興を図ることにより、交流人口の増加及び地域経済の発展に寄与することを目的とする。