古民家ギャラリー「一初」:明治時代の建築と現代アートが融合する隠れた文化スポット
岡山市北部の建部町にある古民家ギャラリー「一初」。1887年建築の油屋本家大村邸を改装した空間では、明治時代の建築美と現代アートが見事に調和しています。日常とアートが出会う特別な場所をご紹介します。
自然豊かな岡山市北部の建部町。町並みの中に突然現れる趣ある古民家があります。外観は普通の古民家ですが、一歩足を踏み入れると想像以上に広くて深い空間が広がります。明治時代の建築と現代アートが見事に調和したギャラリー「一初(いっぱつ)」で、様々なアートに触れてきました。
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目次
- 建部町の歴史:商人と職人が集まった交易の町
- JR建部駅から徒歩でアクセス可能
- 町並みに馴染んだ古民家ギャラリーの外観
- 中は想像以上の広さ:古民家建築と現代デザインの絶妙な融合
- 2階はギャラリーストア:アートと日常の出会い
- 広々とした茶亭:日本庭園を眺めながらお茶を
- まとめ:都会の喧騒から離れた隠れたアートスポット
建部町の歴史:商人と職人が集まった交易の町

江戸時代(1603年~1868年)、岡山藩が他領との国境を警護するため、津山藩と接する建部に陣屋(地方の行政・軍事拠点)を構え、侍屋敷が作られました。それをきっかけに商人や職人が集まり、建部陣屋と新しく形成された建部郷の中心として栄えたと言われています。
旭川の水運を利用した高瀬舟(川を往来する平底の荷船)での交易も盛んでした。その歴史の名残を残した古民家を改築したギャラリーが、建部町中田町の住宅地にあります。住宅地の中に忽然と現れる「一初(いっぱつ)」です。
こちらは1887年(明治20年)に建築された油屋本家大村邸を改装して作られた、現代美術の展示販売を中心に茶亭(お茶を楽しむ空間)、工芸品及びプロダクト品販売からなる複合ギャラリーです。
建部町と言えば、子供時代に遊びに行った「たけべの森」が印象的で、広々とした公園にワクワクしたものです。大人になって久しぶりに訪れた建部で、今回はアートに触れてきました。衣・食・住・遊・知・美のカテゴリに分け、様々な事象を取り扱い紹介するという「一初」。どうぞお楽しみください。
JR建部駅から徒歩でアクセス可能

最寄り駅である建部駅へは、岡山駅からJR津山線で約40分、運賃は510円です。建部駅の駅舎は趣がある木造駅舎で、開業はなんと1900年(明治33年)4月15日。電車で訪れた際は、ぜひレトロな駅舎にもご注目ください。
そこから住宅地を約10分歩くと「一初」に辿り着きます。道は難しくはないのですが、目印となる建物があまりないので、地図を確認しながら歩くことをお勧めします。
町並みに馴染んだ古民家ギャラリーの外観

外には今回の個展のため、テラダヒデジ氏のアーティスティックな暖簾(のれん・入口に掛ける布)がかかっていて目を引きました。とても町並みに馴染んでいるので、入口の大きなガラスの引き戸を目印に行くのが良いかもしれません。
1887年(明治20年)に建築された旧建部町油屋本家大村邸。当時盛大に酒造業を営み繁栄していた様子が残る家屋そのままの佇まいです。
中は想像以上の広さ:古民家建築と現代デザインの絶妙な融合

中に入ると、想像以上に広い邸内が広がります。通路が広くとられているのと、正面のガラス張りの窓から庭が見えるので開放感があります。そして、なんと2階建てです。

まずは古民家の雰囲気を楽しんでいきます。敢えて屋根を大きくしており、内からは庭全景が見えない状態になっています。敷き詰められた石とステージと松がちらりと見えるように設計されています。隠されているからこそ広がりを感じる、なんだか不思議な光景です。

入ってすぐ右側の上がり框(あがりかまち・玄関の段差部分)にある立派な巨石は吉備中央町産。

敢えて土壁の中の骨組みを見せていたり、障子は太鼓張り(両面から紙を張る技法)で張られていたり、一つ一つにこだわって作られた内装です。じっくり見てみてください。

2階はギャラリーストア:アートと日常の出会い

2階は過去に個展を開かれた方のアーカイブのようになっているそうで、こちらも気に入れば購入可能です。

アパレル、照明、絵画、食器などなど。

個人的にはこんなにも日常とアートを結び合わせてくれるアートとアーティストがいることに驚き、そしてワクワクしました。

広々とした茶亭:日本庭園を眺めながらお茶を

お茶と茶菓子を楽しむことができる茶亭もあります。茶亭では大きな窓から庭が見渡せます。寒い時期に入るとしばらく茶亭はお休みということで今回私は体験できませんでしたが、2026年2月21日から始まる新しい個展に合わせて、またお茶の提供が再開するようです。楽しまれたい方はご確認の上、足をお運びください。
まとめ:都会の喧騒から離れた隠れたアートスポット

外観からは想像できないくらい楽しむことができた「一初」。
気になる展示の話をギャラリーの方が詳しくお話しくださるので、気が付いたら約2時間も滞在していました。都会の喧騒から離れて、建部の古民家で出会えた今を生きるアートの数々。ぜひ自分のお気に入りを見つけに足をお運びください。
【一初】
所在地:岡山県岡山市北区建部町中田171
TEL:086-280-1047
営業時間:12:00~17:00
定休日:水、木曜日
駐車場:あり(8台)
岡山県は、西日本の中央に位置しており、1年を通して雨が少なくて温暖な気候から「晴れの国」と呼ばれています。京都、大阪、広島の有名観光地めぐりの中間地点でアクセス便利!瀬戸大橋を経由して四国に渡る際の玄関口でもあります。 また、「フルーツ王国岡山」とも呼ばれ、瀬戸内の温暖な気候の中、太陽を浴びたフルーツは、甘さ、香り、味ともに最高品質。 白桃をはじめ、マスカットやピオーネなど、旬のフルーツが味わえます! 「岡山城」や日本三名園の「岡山後楽園」、倉敷美観地区といった、歴史、文化、アートなど世界に誇る観光スポットもあります!