岡山・矢掛町の宿場町をマスコットキャラクター「やかっぴー」と巡る歴史と文化の旅
江戸時代の宿場町の面影が今も息づく岡山県・矢掛町。マスコットキャラクター「やかっぴー」と一緒に、歴史的な町並みや文化スポットを巡ってみましょう!
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目次
- 矢掛町ってどんな町?
- 矢掛町のマスコット「やかっぴー」ってどんなキャラクター?
- 観光スポット① まずはここから!「道の駅山陽道やかげ宿」
- 観光スポット② 江戸時代にタイムスリップ!「矢掛宿の街並み」
- 観光スポット③ 歴史の重みを感じる「旧矢掛本陣石井家住宅」
- 観光スポット④ 9棟が重要文化財!「旧矢掛脇本陣髙草家住宅」
- 観光スポット⑤ お土産探しにも最適!「やかげ町家交流館」
- 観光スポット⑥ 360度のパノラマビュー!「やかげ郷土美術館」
- 観光スポット⑦ お城好き必見!中世の山城「茶臼山城」
- 観光スポット⑧ 山城マニア憧れの地!「猿掛城」
- 観光スポット⑨ 江戸時代の大庄屋の屋敷を訪ねる「福武家住宅」
- アクセスと駐車場情報
- さいごに:歴史と食が楽しめる矢掛宿へ、ぜひ足をお運びください
矢掛町ってどんな町?

岡山県南西部に位置する矢掛町は、江戸時代(1603〜1868年)に整備された主要街道「山陽道」の宿場町として栄えた歴史ある町です。

町の中心を西から東へと小田川が流れ、豊かな田園風景と当時の面影を残す歴史的な町並みが共存しています。人口は約13,000人と小さな町ながら、農業を基盤にしながら歴史・文化を活かした観光地として近年注目を集めています。

休日には多くの観光客が訪れ、古民家を活用したおしゃれなカフェや飲食店も人気です。とくに見た目も華やかなクリームソーダなどを提供するカフェは若い世代にも大好評で、「インスタ映え」するスポットとして話題を呼んでいます。

矢掛町のマスコット「やかっぴー」ってどんなキャラクター?

やかっぴーは、山陽道の宿場町・矢掛町に暮らす「宿(しゅく)バード」という設定の公式マスコットキャラクターです。矢掛町の合併60周年(2014年)を記念して誕生しました。デザインのモチーフは矢掛町の「町鳥」であるウグイス(日本の春を代表する小鳥で、「ホーホケキョ」という美しい鳴き声で知られています)。頭には町内を飛び交うホタルをイメージした烏帽子(日本の伝統的な帽子)をかぶり、お腹には町花の桜があしらわれた愛らしい姿が特徴です。

プロフィール誕生日:2014年4月2日/性別:男の子/役職:やかげ観光大使/性格:がんばりや(ちょっとおっちょこちょい)/おしゃれポイント:ホタルのぼうし/夢:「ホーホケキョ」ときれいな声で鳴くこと
今回は、岡山の戦国時代(15〜16世紀の武将が覇権を争った時代)をテーマにした観光PR団体「岡山戦国武将隊」から、武将・宇喜多直家の妻・おふく(円融院)と、大名・池田光政の妻・勝姫の二人が、やかっぴーと一緒に矢掛町の見どころを案内します。
観光スポット① まずはここから!「道の駅山陽道やかげ宿」

矢掛観光の起点となるのが「道の駅山陽道やかげ宿」です。2021年3月にオープンした新しい施設で、矢掛宿の玄関口ともいえる場所です。一般的な道の駅(ドライブ途中に立ち寄れる日本の公共休憩施設)と違い、施設内に飲食店はありません。それは、江戸時代の町並みが続く商店街「本陣通り」まで歩いてわずか2〜3分。町全体を道の駅の一部として楽しんでほしいという考え方からです。

館内には観光・物産紹介コーナー、キッズルーム、展望デッキ、休憩スペース、交通情報コーナーなどが揃っており、まずここで情報収集してから散策をスタートするのがおすすめです。
【道の駅 山陽道やかげ宿】
所在地:岡山県小田郡矢掛町矢掛1988-10
TEL:0866-63-4300
営業時間:9:00〜17:00(施設内サービス)/トイレ・休憩スペースは24時間利用可能
駐車場:あり(普通車・大型車・EV充電用)
観光スポット② 江戸時代にタイムスリップ!「矢掛宿の街並み」

矢掛宿の町並みは、街道に沿って江戸時代の建物が連続して残る全国的にも貴重なエリアで、国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されています。

なかでも特筆すべきは、参勤交代(江戸時代に各地の大名が将軍のいる江戸と自分の領地を定期的に往来した制度)で宿泊に使われた「本陣」と「脇本陣」が、どちらも国の重要文化財に指定された状態で現存していること。この両方が揃って残っているのは、全国で矢掛宿だけです。通り沿いにはカフェ、土産物店、宿泊施設として再生された古民家も多く、観光地化されすぎることなく、地元の人々の生活の息吹も感じられる温かい雰囲気が魅力です。
観光スポット③ 歴史の重みを感じる「旧矢掛本陣石井家住宅」

旧矢掛本陣石井家住宅は、矢掛宿を代表する歴史的建造物で、国の重要文化財に指定されています。本陣とは、参勤交代の際に大名や幕府の役人が宿泊・休憩するために指定された格式ある宿のことです。

立派な御成門や格式高い「上段の間」(身分の高い人が使用する最上位の部屋)、歴史的な蔵などが良好な状態で保存されており、内部を見学することができます。石井家には多くの古文書も伝わっており、幕末(19世紀後半)に薩摩藩(現在の鹿児島県)の篤姫が徳川将軍のもとへ嫁ぐ途中にここに宿泊したという記録も残っています。
【矢掛本陣(旧矢掛本陣石井家住宅)】
所在地:岡山県小田郡矢掛町矢掛3079
開館時間:9:00〜17:00(3〜10月)、9:00〜16:00(11〜2月)※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
入館料:大人(高校生以上)500円、小人(小中学生)300円
駐車場:あり
観光スポット④ 9棟が重要文化財!「旧矢掛脇本陣髙草家住宅」

旧矢掛脇本陣髙草家住宅は、本陣を補佐する役割を担った施設です。最後に脇本陣を務めた髙草家は金融業で財を築き、地域の財政管理や大庄屋(複数の村を束ねる行政責任者)も担っていました。本陣から東へ約400メートルのところにあり、主屋をはじめ蔵座敷・内倉・大倉・中倉・門倉など9棟が国の重要文化財に指定されています。内部の公開は土日のみとなっています。なお、表門は旧矢掛陣屋の陣屋門を移築したもので、歴史的な価値も高い見どころのひとつです。

【旧矢掛脇本陣髙草家住宅】
所在地:岡山県小田郡矢掛町矢掛1981
開館時間:土・日曜日 10:00〜15:00
入館料:大人(高校生以上)300円、小人(小中学生)150円
駐車場:なし(近隣の観光駐車場をご利用ください)
観光スポット⑤ お土産探しにも最適!「やかげ町家交流館」

築80年を超える古民家を活用した観光交流施設「やかげ町家交流館」では、観光案内や矢掛町の特産品・土産物の販売、イベント情報の提供などを行っています。毎週日曜日の午後にはさまざまなイベントも開催されています。施設内のお食事処・喫茶「やかげ茶屋」では、地元産野菜を使った人気のランチのほか、コーヒーやデザートも楽しめます(※2026年2月現在、キッチン改修工事のためドリンク・軽食のみの提供。ランチの再開は2月中旬ごろを予定)。また、やかっぴーグッズをはじめとする可愛いお土産もたくさん揃っており、ショッピングスポットとしてもおすすめです。

【やかげ町家交流館】
所在地:岡山県小田郡矢掛町矢掛2639
TEL:0866-63-4446
開館時間:10:00〜18:00/休館日:年中無休(年末年始を除く)
駐車場:あり
観光スポット⑥ 360度のパノラマビュー!「やかげ郷土美術館」

矢掛本陣から北へ徒歩約5分のところにある「やかげ郷土美術館」は、高くそびえる「水見櫓(みずみやぐら)」が目印の美術館です。地元産の赤松を使った太い梁(はり)が印象的な伝統工法の建物で、木の温もりを感じさせる空間が広がっています。展示室では、書家・田中塊堂や洋画家・佐藤一章など、矢掛ゆかりの芸術家の作品を中心に鑑賞できます。ここで特に見逃せないのが、水見櫓の展望室。螺旋階段を上ると、矢掛宿の歴史的な町並みを360度見渡す絶景が広がります。

【やかげ郷土美術館】
所在地:岡山県小田郡矢掛町矢掛3118-1
TEL:0866-82-2110
開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(祝祭日の場合は翌日)、年末年始、展示替え期間
入館料:一般200円、高校生以下無料(特別展は別途設定)駐車場:あり
観光スポット⑦ お城好き必見!中世の山城「茶臼山城」

矢掛宿から東側を見上げると、電波塔が立つ小高い山・茶臼山(標高約115メートル)が目に入ります。ここにはかつて、備中地域(現在の岡山県西部)で2番目の規模を誇る中世の山城がありました。山頂から南側に伸びる尾根には広く曲輪(城の区画)の跡が残り、南側の麓には全長600メートルにも及ぶ水堀(一部現存)が巡らされていた、当時としては大規模な城郭でした。城内の駐車場や二の丸の展望台からは、周辺の平野や小田川、山陽道、矢掛宿を一望できます。歴史好き・城好きの方には特におすすめのスポットです。

天正11年(1583年)に猿掛城主の毛利元清がこの城へ居城を移し、その後、天正15年(1587年)には豊臣秀吉が九州への遠征途上に立ち寄ったとも伝えられています。慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いで毛利氏が敗北したことにより、廃城となりました。
【茶臼山城】
所在地:岡山県小田郡矢掛町東三成
観光スポット⑧ 山城マニア憧れの地!「猿掛城」

矢掛から総社方面へ向かう小田川沿いの国道486号線を走ると、山々が川を最も狭く挟む地点の南側に猿掛城があります。尾根の山頂付近には当時の遺構(土塁・堀切・井戸跡など)が良好に残り、戦国時代の雰囲気を色濃く体感できる史跡として、歴史ファンやお城好きの間でよく知られています。なかでも主郭(本丸)背後に設けられた、高さ3メートルの土塁から落差15メートルを誇る「大堀切」は圧巻で、ロープを使って実際に降りることもできます。登城口から山道を約1時間登るため、動きやすい服装・歩きやすい靴でお越しください。

人気の御城印(城の訪問記念スタンプ)は、矢掛宿内の「矢掛ビジターセンター問屋」で販売されています。

猿掛城は鎌倉時代(12〜14世紀)に築かれたとされ、戦国時代には毛利元就の四男・穂井田元清が在城。天正10年(1582年)の備中高松城水攻め(豊臣秀吉が水で城を囲んだ作戦)では、毛利方の重要な拠点として最初の本陣が置かれた城です。
【猿掛城】
所在地:岡山県小田郡矢掛町横谷
観光スポット⑨ 江戸時代の大庄屋の屋敷を訪ねる「福武家住宅」

福武家住宅は、約1,400坪(約4,500平方メートル)の広大な敷地に広がる江戸時代後期の大庄屋(複数の村を束ねる行政責任者)の屋敷です。主屋と長屋門が岡山県指定重要文化財に指定されており、湯殿など複数の建物群とあわせて、江戸時代の豪農屋敷の構えをよく伝えています。毛利氏の家臣を祖とする由緒ある旧家で、天保7年(1836年)に庭瀬藩の大庄屋となった記録が残っています。周囲の土塀には「銃眼」(防衛のために設けられた細長い穴)が設けられており、防御性も備えた屋敷の特徴を今に伝えています。現在、内部は公開されていませんが、外観からもその威容を感じることができます。また、すぐ近くには江戸時代に法令などを掲示するために使われた「高札場」の遺構も現存しています。

【福武家住宅】
所在地:岡山県小田郡矢掛町横谷
アクセスと駐車場情報

【電車をご利用の場合】
①JR岡山駅から約1時間
JR岡山駅→JR清音駅(山陽本線・伯備線 約30分)
→井原鉄道 矢掛駅(約20分)。矢掛駅から矢掛宿まで徒歩5〜10分。
②JR新倉敷駅から約50分
新倉敷駅→倉敷駅(約10分)→清音駅(約15分)→矢掛駅(約20分)。
【お車をご利用の場合】
山陽自動車道・玉島ICから約30分。カーナビには「道の駅山陽道やかげ宿」と入力するのがおすすめです。
無料駐車場が充実!

矢掛宿周辺には無料駐車場が5か所あります(「道の駅山陽道やかげ宿」「おもてなし駐車場第1・第2」「観光駐車場」「やかげ町家交流館裏」)。いずれもメインの通りまで徒歩2〜3分と便利です。毎年賑わう「矢掛の宿場まつり・大名行列」開催時には広い臨時無料駐車場も設けられます。
さいごに:歴史と食が楽しめる矢掛宿へ、ぜひ足をお運びください

やかっぴーと一緒に矢掛宿とその周辺を巡りましたが、矢掛はゆったりと歴史の情緒に浸りながら散策できる、とても魅力的な町でした。今回はグルメの紹介を省きましたが、矢掛では「クリームソーダIN矢掛」や「さつまいもフェス芋旅」など、写真映えするイベントも人気を集めています。宿場町の通り沿いはもちろん、路地を一本入ったところにも素敵な古民家カフェや地元グルメのお店が点在していますので、ぶらぶらと散策しながら探してみてください。歴史好きはもちろん、カフェ巡りや写真撮影が好きな方にもきっと楽しんでいただける場所です。やかっぴーも、皆さんのお越しをお待ちしています!
岡山県は、西日本の中央に位置しており、1年を通して雨が少なくて温暖な気候から「晴れの国」と呼ばれています。京都、大阪、広島の有名観光地めぐりの中間地点でアクセス便利!瀬戸大橋を経由して四国に渡る際の玄関口でもあります。 また、「フルーツ王国岡山」とも呼ばれ、瀬戸内の温暖な気候の中、太陽を浴びたフルーツは、甘さ、香り、味ともに最高品質。 白桃をはじめ、マスカットやピオーネなど、旬のフルーツが味わえます! 「岡山城」や日本三名園の「岡山後楽園」、倉敷美観地区といった、歴史、文化、アートなど世界に誇る観光スポットもあります!