福山の歴史と文化を探検しよう!福山城博物館の見どころ
日本100名城のひとつとして知られる福山城は、広島県福山市のシンボルであり、この地域の歴史と文化にまつわる展示を行う博物館としても利用されています。江戸時代の甲冑をはじめ美術品や日用品が展示されているので、江戸時代の武家社会の有り方を覗き見ることができますよ。
広島県福山市の中心にそびえたつ福山城は、新幹線の停車するJR福山駅から徒歩5分の好立地にあり、この街の豊かな歴史と文化を象徴する代表的な観光スポットです。日本100名城のひとつとしても知られる福山城ですが、現在はこの地域の歴史に関連する資料を展示する博物館として利用されています。この施設では、城下町として繁栄した福山の文化の原点を覗き見ることができます。
福山城とは
福山城の歴史は1619年、武将の水野勝成がこの地域の領主となった時代までさかのぼります。この地域が「福山藩」と名付けられ、3年後の1622年に福山城は完成しました。以来、福山は城を中心に城下町として発展していきました。
その後、福山城は廃城による取り壊しや戦災により焼失してしまいましたが、1966年に天守閣、月見櫓、そして庭にある御湯殿が復元されました。福山城の建設の際に京都の伏見城から移転された伏見櫓や筋鉄御門は戦災を免れて現存しており、国の重要文化財として大切にされています。
福山城博物館のみどころ
福山城博物館の常設展では、福山の歴史と文化の魅力を知ることができます。展示室は地下1Fから4Fまでで、最上階は街を一望できる展望台になっています。
地下にある展示室では、福山城の元の姿を偲ばせる模型があります。模型からは、現在の天守閣と櫓が築城時の福山城の中のごく一部であることが分かります。
福山城を建てた大名、水野勝成は江戸時代に政権を握っていた徳川家の家臣であり遠縁の関係でもありました。水野家と徳川家の関係を説明する系図もここで見られます。
同じ展示室では、琴の演奏者・作曲家として20世紀の初めに活躍した宮城道雄の像も見られます。昔から琴の産地として知られる福山ならではの文化の深さを語る展示品です。
1Fと2Fの展示室には、江戸時代の武家社会の風習を伝える甲冑が展示されています。とても繊細に作られている甲冑は、丈夫でありながら個性的な装飾も施されています。近くから本物の甲冑を眺めることができるのも、福山城博物館のひとつの魅力です。
2Fや3Fでは、甲冑の他、江戸時代に描かれた絵や掛け軸、当時の人が使っていた日用品なども見られます。
福山市街を一望できる展望台
福山城の最上階は展望台になっており、ここから福山市周辺を眺めることができます。
美しい街並みの向こう側に山が見え、街と自然が調和した風景を眺められるのも天守閣の魅力です。福山市の観光スポットを訪れる前に、ここから現代的なビルディングと伝統的な建物が並ぶ街の全体像を眺めてみるのもオススメです。
おわりに
福山城の庭を散歩しながら少し離れて城を眺めると、近くから見上げるのとは違う風情ある姿を楽しめます。また櫓や水野勝成の像などもあり、きれいな記念写真が撮れるスポットも庭園内にたくさんあります。
お城の隣にある福寿会館では、日本文化の体験ができます。着物を着て、福山城を背景に貴重な記念写真を撮ってみてはいかがでしょうか?