【博物館編】恐竜や遺跡も。埼玉・群馬「絹の道」周辺のドライブスポット
2014年に世界遺産に登録された「富岡製糸場と絹産業遺産群」周辺の遺跡やミュージアムを紹介。あわせて訪れたい絹産業関連遺産についても触れます。首都圏から気軽に訪れられる距離で、週末のドライブにオススメです。
絹遺産周辺の観光スポット
2014年に世界遺産に登録された「富岡製糸場と絹産業遺産群」。富岡製糸場がある富岡市をはじめとする群馬県4市町・埼玉県3市は「上武絹の道」とも呼ばれ、日本の生糸産業を支えた遺産が数多く残っています。
絹の道周辺には自然・文化・歴史を感じることのできるスポットも豊富。遺跡やミュージアム、そして絹産業関連遺産を楽しんでみませんか? いずれも首都圏から気軽に訪れられる距離感で、週末のドライブにぴったりです。
群馬県立自然史博物館(富岡市)
Picture courtesy of Tomioka city
群馬県富岡市にある「群馬県立自然史博物館」は、地球の生命の歴史や群馬県の自然にまつわる展示が楽しい施設。
Picture courtesy of Tomioka city
入館後、地球誕生までの歴史を映像や模型で遡ります。次の展示「地球の時代」コーナーに入ると、実物大の恐竜の模型や骨格標本がずらり。壮大なスケールで地球や生命の神秘を感じることができるでしょう。
「群馬の自然と環境」コーナーでは、尾瀬など群馬の自然や植物についてジオラマや映像で楽しめます。ほかにも地球における人類の歴史、植物や動物の進化などさまざな展示があり、自然史について幅広く学べます。
あわせて訪れたい富岡製糸場と世界遺産センター
Picture courtesy of Tomioka city
富岡市には2014年に世界文化遺産に登録された「富岡製糸場」があります。1872年に政府によって設立された製糸工場で、ほぼ当時のままの状態の建物や設備を見学できます。群馬県立自然史博物館からは車で10分ほど。
富岡製糸場から10分ほど歩くと、富岡市役所の真向かいには世界遺産センター「世界を変える生糸(いと)の力」研究所(通称セカイト)があります。
世界遺産関連資産の価値や見どころ、日本の絹産業の歴史について、展示や映像などでわかりやすく解説しています。富岡製糸場とあわせて訪れるのがオススメです。
七輿山古墳、土と火の里公園の工芸体験(藤岡市)
Picture courtesy of Fujioka city
群馬県藤岡市にある「七輿山(ななこしやま)古墳」は、6世紀前半につくられた前方後円墳。全長約150メートルもの大きさで、この時代の古墳としては東日本最大級だそう。
墳丘は桜や松の木で覆われており、花見やピクニックに訪れるファミリーも多いのだとか。
Picture courtesy of Fujioka city
七輿山古墳から車で20分ほどの「土と火の里公園」では大自然の中で工芸体験ができます。山あいに漆喰壁の工房が並ぶ様子はまるで小さな村のよう。
Picture courtesy of Fujioka city
専門家の指導のもと、藍染や草木染などができる染色工房、ろくろを回して茶碗や湯のみも作れる陶芸工房、吹きガラス体験ができるガラス工房の3つの工房で手作り体験が楽しめます。
あわせて訪れたい高山社跡
Picture courtesy of Fujioka city
藤岡市で訪れたいのが、世界遺産の構成資産「高山社跡」です。土と火の里公園からは車で20分ほど。
絹糸を得るために欠かせない養蚕の研究を行なっていた施設で、蚕室(養蚕用家屋)や長屋門など江戸時代から明治時代初期の建物を見学できます。
本庄早稲田の杜ミュージアム(本庄市)
Picture courtesy of Honjo city
「本庄早稲田の杜ミュージアム」は、埼玉県本庄市と早稲田大学が共同で開設した施設。早稲田大学の本庄キャンパスの中にあります。
Picture courtesy of Honjo city
館内では旧石器時代から室町時代(1336〜1573年)までの考古資料を観覧可能。
本庄市展示室では、市内の古墳から出土したハニワをはじめ各時代を代表する考古資料を展示。早稲田大学展示室では、大学が所蔵する貴重な資料を企画展示しています。さまざまな展示から歴史のロマンを感じることができるでしょう。
企画展や勾玉(古代の装身具)づくりができるワークショップも不定期で開催。
あわせて訪れたい競進社模範蚕室
Picture courtesy of Honjo city
本庄市には絹関連遺産として、養蚕技術の実習施設「競進社模範蚕室」があります。本庄早稲田の杜ミュージアムからは車で15分ほど。
1894年に建造された木造建築物で、養蚕に適した構造が特徴です。内部は無料で見学可能。
渋沢栄一記念館、大河ドラマ館(深谷市)
埼玉県深谷市で脚光を浴びるのが、同市出身の偉人・渋沢栄一にまつわる施設です。渋沢は明治時代に活躍した実業家。生涯で500あまりの会社を設立し、"近代日本経済の父"と呼ばれています。
Picture courtesy of Fukaya city
「渋沢栄一記念館」には、遺墨や写真など渋沢ゆかりの資料が多数展示されています。渋沢栄一の風貌を再現した「渋沢栄一アンドロイド」にも注目です。
Picture courtesy of Fukaya city
渋沢栄一記念館から車で10分ほどのところにあるのは「深谷大河ドラマ館」。渋沢栄一を主人公とした大河ドラマ「青天を衝け」(2021年2月〜放送)にまつわる品を集めたミュージアムです。
撮影で実際に使用した小道具や衣装、メイキング映像、ストーリーやキャスト紹介のパネル等を展示。ドラマの世界観をじっくり体感できます。館内には深谷市の特産品が並ぶ物産館コーナーも。
あわせて訪れたい旧渋沢邸と尾高惇忠生家
Picture courtesy of Fukaya city
深谷市では絹関連遺産の旧渋沢邸「中の家(なかんち)」と「尾高惇忠(おだか じゅんちゅう)生家」にも訪れてみましょう。
旧渋沢邸「中の家」は渋沢家の住宅として使われていました。現在は中庭と外観を見学できます。渋沢栄一記念館からは車で5分です。
Picture courtesy of Fukaya city
尾高惇忠は渋沢栄一の従兄弟で、渋沢に学問を教えた人物。明治期に富岡製糸場の初代場長を務めました。
旧渋沢邸から車で5分ほどの位置に尾高の生家があります。江戸時代後期に建てられた家屋は事前予約制で見学できます。
片倉シルク記念館(熊谷市)
Picture courtesy of Katakura Industries Co., Ltd.
埼玉県熊谷市の「片倉シルク記念館」は、製糸の歴史やものづくりの過程を学べる施設。建物は明治から平成初期にかけて製糸業を営んでいた、片倉工業株式会社の繭倉庫を利用しています。
実際に工場で使われていた貴重な製糸機械のほか、蚕から生糸を作り出し絹製品ができるまでの過程を辿る資料・ミニシアター、工場内での作業風景の模型や養蚕道具などを展示。
近代の製糸産業について楽しく理解を深めることができます。
歴史ロマンの旅へ
今回紹介した群馬県・埼玉県エリアには、貴重な絹産業にまつわる遺産や文化財、旧石器時代から現代に至るさまざまな歴史・自然・文化を感じられるスポットがたくさんあります。
ぜひドライブで周遊して、歴史のロマンを感じる旅行に出かけてみてはいかがでしょうか。
絹の道周辺の神社仏閣、そして絹産業関連遺産について詳しくは以下の記事をご覧ください。
Written by moet
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Main image courtesy of Tomioka city