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樹氷から温泉や絶景まで!冬の宮城を満喫しよう
宮城県といえば、日本三景の1つとして知られる松島や仙台市が名高い観光地ですが、まだ知られていない見どころがたくさんあります。本記事では、秋から冬にかけて楽しめる宮城県の魅力的な5つのスポットと、見逃せないグルメも紹介します。
日本の東北地方に位置する宮城県は、松島湾の象徴的な眺めと、仙台市で毎年開催される色鮮やかな祭りで有名です。宮城県には隠れた名所がたくさんあり、その数々の絶景の多くは特に冬、最も美しくなります。
宮城は12月から2月にかけて夜の気温が氷点下となることも多く、毎年雪に覆われます。冬は特に雰囲気のある特別な季節です。
この記事では、日本でもっとも絶景が楽しめる県の1つ・宮城で冬の休暇を過ごすのをオススメする理由と、この地域での旅を特別なものにするために役立つ情報をお伝えします。
1. 蔵王の樹氷:蔵王のスノーモンスター
蔵王山の斜面を見守るかのような蔵王の樹氷 (スノーモンスター)は、人々に非現実的に思われるような光景を見せつけます。この別世界の住人のような姿は、実は霜に包まれた木々です。その不気味な存在は、蔵王の素晴らしい冬景色を、より神秘的で幻想的なものにしています。
スノーモンスターを見るのに最適な時期は、気温と気象条件がスノーモンスターの発生に理想的な2月です。
経験豊富なバックカントリースキーヤーやスノーボーダーの多くは、刈田岳 (かつただけ)から下山する途中、ねじれて凍った樹氷に出会って驚きます。もっとのんびり、あまり激しく動き回らずにスノーモンスターを見たい方は、「すみかわスノーパーク」でのキャットツアーに参加するとよいでしょう。
バックカントリースキーの経験がないウィンタースポーツ愛好家には、隣の山形県にある蔵王温泉スキー場にスノーモンスターを眺めることのできる素晴らしいゲレンデがありますよ。
スキーをするしないに関わらず、ゴンドラに乗って上から眺めることも可能です! さらに、12月24日から2月27日まで、蔵王温泉スキー場は霜に覆われた木々がカラフルにライトアップされます。それにより、神秘的な樹氷の姿がさらに優美で魅惑的なものになります。
2. SENDAI光のページェント
仙台は、青葉祭りや七夕などの大規模な祭りが開催されることで全国的に知られています。
毎年12月、仙台では、きらめくイルミネーションのイベント「SENDAI光のページェント
」が開催されます。この時期、仙台の繁華街である光善寺通は、160本のケヤキ並木のライトアップとともに、60万球を超える光の海に変貌します。雪に覆われた仙台の冬景色は、この幻想的なイベントの最高の背景となります。
きらめく大通りの光のトンネルをロマンチックに散策するだけでなく、食事や飲み物、コンサート、クリスマスマーケット、アイススケートまで楽しめます。このエリアの華やかな雰囲気は、冬の仙台の最大の見どころです。イベントは12月いっぱい開催されます。
3. 秋保温泉
気温が下がり冬の寒さを感じるようになると、日本では多くの人が、「天然温泉に早く入りたい」と思います。温泉は基本的に1年中楽しめますが、温かい湯船と冬の澄んだ空気のコントラストは格別です。この伝統的なアクティビティは、観光客にも地元民にも人気の娯楽となっています。
宮城県には、絵のように美しく、歴史があり、整備された温泉街がいくつかあります。特に秋保温泉は、1000年の歴史を誇ります。
秋保温泉は、長い歴史と穏やかな自然環境で日本国内では有名です。この素晴らしい温泉街には、数多くの浴場、伝統的なホテル、レストランがあり、仙台市民の間で人気の避寒地となっています。
秋保温泉に来たら、伝統的な方法で楽しむことをオススメします。つまり、地元の旅館に早めにチェックインし、温泉で疲れを癒し、優雅な浴衣に着替え、夜は会席料理で締めくくるということです。この日本的な情緒が残る避寒地で温泉に浸かってリラックスすれば、人見知りの人でも緊張がほぐれるはずです。
この町には、一夜を過ごしたい人のための素晴らしい宿泊施設がたくさんあります。「伝承千年の宿 佐勘」は、約1000年・34世代にわたる歴史を有しています。現在はモダンで快適なホテルとなっていますが、伝統的な側面も多く保持しています。広大な敷地内には、巨大な内風呂、屋内に鯉の池があるロビー、2つのレストラン、バー、そして小さな博物館まであるのです!
美しいホテル「瑞鳳」は、子ども用ウォータースライダーを完備したスイミングプールに加え、さまざまな種類の風呂を備えており、子ども連れの家族旅行者に最適なホテルです。ホテルの温泉は事前予約なしで利用できるので、温泉を楽しむにはとても便利です。
秋保温泉へのアクセスは仙台市内からバスで片道50分。温泉街へのバスも比較的本数が多く、1時間に1本以上出ています。
4. 青根温泉 雪あかり
秋保温泉と同様、青根温泉もまた、歴史と深い関わりをもつ宮城の美しい温泉街の1つです。山々に囲まれ、自然の景観が素晴らしいこの町は、有名な武将、伊達政宗のお気に入りの場所だったと言われています。また、青根温泉は、日本有数のユニークで妖艶な冬のイルミネーション・イベントの開催地でもあります。
毎年、地元の人たちが集まって、氷だけで何千ものほこら (神社のミニチュア)を作り、夜になると中から蝋燭で明かりを灯します。どこまでも続くような小さな氷のほこらの列とその幽玄な輝きは、別世界のような雰囲気を醸し出します。このイベントは観光客に絶大な人気があります。先着600名には、豚汁とホットココアが無料で振る舞われ、参加者を温かく迎えてくれます!
しかし、優しく光るほこらの妖艶な美しさは一瞬のものです。このイベントは例年2月7日から10日のみに開催されます。
5. 松島
宮城県でもっとも有名な観光スポットとして知られるのが、松島です。湾内に点在する無数の小さな島々が織り成す魅惑的な景観は、日本を代表する絶景トップ3(日本三景)の1つに数えられています。宮城を旅するなら、季節を問わず、松島を必ず訪れましょう。
また、冬の雪に覆われた湾の光景も特に印象的です。冬の福浦橋の眺めは本当に幻想的で、白い雪と赤い欄干 のコントラストは息をのむ美しさです。この橋は、絵のように美しい福浦島と本土を結んでおり、観光客は雪に覆われた小島にある有名な寺を垣間見ることができます。
しかし、松島の魅力は象徴的な景色だけではありません。このエリアには素晴らしいホテルやレストランがたくさんあります! 絶景とともに、松島の郷土料理や海の幸を、歴史ある海鮮料理専門店「石田屋食堂」などで味わってみてはいかがでしょうか。
松島で一夜を過ごすなら、 「松島一の坊」は湾を一望できる贅沢なホテルです。ホテルの露天風呂でくつろぎながら、朝から夜まで、ほかでは味わえないパノラマビューを楽しめます。月明かりに照らされた松島湾を眺めながら、いつもとは違う体験をしてみてはいかがでしょうか。「松島 小松館 好風亭」もまた、福浦島を一望できる展望風呂を備えています。
松島は仙台市からのアクセスもよく、JR仙石線経由の普通列車に乗り約40分で到着します。
観光の後は、ボリューム満点の鍋を楽しみましょう!
宮城のユニークな魅力は、素晴らしい観光スポットだけでなく、個性的でおいしい郷土料理もあることです! 特に宮城で愛されているのが「せり鍋」でしょう。せりは江戸時代 (1603-1868)から日本で栽培されており、現在は宮城県が最大の生産地となっています。根も含めて丸ごと食べることができますが、部位によって独特の食感と風味があります。
ビタミンCが豊富な、この冬の人気ハーブを食べれば、風邪予防にも役立つかもしれません! 「せり鍋」は、肉や魚介だけでなく、野菜もたっぷり入ったコクのある鍋です。 きのこ、豆腐、鶏肉、鴨などの人気の食材も入っており、 寒い季節の宮城グルメの定番となっています。冬の観光で疲れた体を温めるのにぴったりですよ。
宮城で忘れられない冬を過ごそう
息を呑むような絶景や魅惑的なイルミネーション、癒しの温泉、おいしい郷土料理までそろっている宮城県は、日本でのマジカルで思い出に満ちた冬を過ごすのにピッタリの場所です。
東京からわずか90分に位置する宮城県では、ユニークで多様な体験ができます。国際都市、宮城県の首都である仙台には、豊かな緑と横丁があり、西には象徴的な火口湖である蔵王山、東には日本三景の一つとして知られる松島があります。また、宮城県は東北各県へのアクセスも良く、日本の一般的な観光地とは全く異なる、自然と豊かな食の伝統に満ちた広大な秘境です。