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外国人労働者のコミュニケーション問題|実際に起きたトラブルや解決策を解説!
外国人労働者が増える中、コミュニケーション不足によるさまざまな問題が生じています。 この記事では、外国人労働者のコミュニケーション問題の実態やトラブル事例を紹介した上で、解決策や予防策、大切な心がけを紹介していきます。 外国人労働者を採用している企業の経営者や人事担当者、現場で働く責任者は、ぜひ最後までご覧ください。
外国人労働者のコミュニケーション問題の実態
最初に、外国人労働者のコミュニケーション問題の実態から見ていきましょう。
「LINE WORKS」が外国人労働者と同じ職場で働いたことがある会社員1,000人を対象に調査したアンケートによると、「外国人労働者との意思疎通ができているか」という質問に対して、55%が十分にできていないと回答しました。
中でもノンデスク産業(店舗・工場・現場系など)においては、約6割が意思疎通が十分でないと回答しています。
この結果から、外国人労働者が働く過半数の職場で十分にコミュニケーションが取れておらず、問題や課題を抱えていることが伺えます。
外国人労働者の受け入れは年々拡大しています。それに伴い、日本語が十分に話せない労働者が増えれば、職場でのコミュニケーション問題はさらに深刻になっていくでしょう。
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000349.000020202.html
また、アデコ株式会社が実施し【外国人労働者とのコミュニケーション実態に関する調査】一緒に働いたことがある会社員の55%が「意思疎通が十分でない」と回答た「日本で働く外国人の意識調査」によると、外国人労働者も不満や問題意識を抱えていることがわかります。
「日本の企業で働いていて、好ましくないと思う点」を質問したところ、「直接的でないコミュニケーション」「遠回しな言い方がわかりにくい」といった声が挙がりました。
また、アデコ株式会社が実施した「日本で働く外国人の意識調査」によると、外国人労働者も不満や問題意識を抱えていることがわかります。
「日本の企業で働いていて、好ましくないと思う点」を質問したところ、「直接的でないコミュニケーション」「遠回しな言い方がわかりにくい」といった声が挙がりました。
引用元:https://www.adeccogroup.jp/power-of-work/042
この2つの調査結果から、外国人労働者がいる職場では、日本人も外国人もコミュニケーションに対して不満や問題意識を抱えていると言えるでしょう。
外国人労働者とのコミュニケーション不足で実際に起きたトラブル事例
外国人労働者とのコミュニケーション不足が原因で、トラブルに発展する事例も多く発生しています。ここでは、実際に東京都の労働局へ寄せられた相談事例をいくつか紹介していきます。
契約・ルールに関するトラブル
レストランで働いていた外国人労働者が退職を申し出た際、その店舗を運営する会社から「2週間前に書面で退職届を提出しないと、最後の月の給料は70%になる」と言われ、トラブルに発展しました。
これは労働基準法に違反する可能性があり、会社に非があります。たとえ退職の申し出が遅れたとしても、使用者は労働者に対して給料を全額支払う義務があるためです。
ただしここで注目したいのは、外国人労働者が早めに退職を申し出なかった理由です。もしかしたら、採用時にそのルールが伝わっていなかった可能性があります。伝わったとしても、そのルールを守ることの重要性までは理解されなかったのかもしれません。
そのため、契約時には契約内容や違反した場合の対応をきちんと説明し、外国人労働者の了承を得ることが重要です。
価値観の違いによるトラブル
従業員が全員外国人で構成されている飲食店で、料理長(同じく外国人)と従業員の喧嘩が発生しました。従業員が遅刻を繰り返していたため、関係が悪化しており、些細なきっかけで喧嘩に発展してしまったそうです。なお、日本人の経営者は現場を料理長に任せきりにしていました。
関係を修復できなかった原因としては、料理長も従業員も片言の日本語でしかコミュニケーションが取れなかったことや、時間の使い方に対する価値観の違いが大きかったと考えられます。
対策としては、日本人の経営者がきちんと介入し、言語の壁を解決する方法を導入することや、職場のルールを徹底させることが有効でしょう。
外国人労働者とのコミュニケーションが難しいのはなぜ?
外国人労働者とのコミュニケーションが難しい理由として、以下の3つが挙げられます。
- 言語が違うから
- 文化・宗教が違うから
- 日本人従業員からの理解を得られていないから
それぞれの理由について、具体的に説明していきます。
言語が違うから
母国語が異なると、コミュニケーションにおいてどうしてもズレが生じます。そして、そのコミュニケーションが重要であればあるほど、そのズレは致命的になりかねません。
とくに日本語は、細かな意味や感情をニュアンスで伝えることが多い言語です。たとえば、「大丈夫」という言葉は、状況によって肯定・否定の両方の意味を持ちます。外国人労働者にとって、どちらの意味か判断するのが難しいこともあるでしょう。
文化・宗教が違うから
文化や宗教の違いも、コミュニケーションの難しさにつながります。文化が違うと、価値観や考え方、生活スタイルが異なるためです。
わかりやすい例として、時間の使い方に対する価値観の違いがあります。多くの日本人は、定時前に出社して仕事を始めます。一方で、遅刻は仕方のないものと考え、定時よりも遅く出社する外国人労働者も一定数いるのです。
日本人従業員からの理解を得られていないから
日本人従業員からの理解を得られていないと、外国人労働者とのコミュニケーションは難しくなります。受け入れる姿勢がなければ、良好なコミュニケーションを図ることはできません。
その結果、外国人労働者が孤独を感じたり、仕事に支障が出たりするでしょう。
外国人労働者とのコミュニケーション問題を解決・予防する5つの方法
外国人労働者とのコミュニケーション問題を解決・予防する方法を5つ紹介していきます。
1.外国人労働者への日本語教育を充実させる
コミュニケーション問題を解決するには、外国人労働者への日本語教育を充実させることが有効です。
外国人労働者は在留資格を得るために必要な日本語能力を持っていますが、それだけでは十分なコミュニケーションを取ることは難しいでしょう。そのため、日本語教育を充実させ、日本語での会話をスムーズに行えるようサポートすることが重要です。
具体的には、以下の方法があります。外国人労働者の人数やレベル、職種などに応じて、最適な方法を選びましょう。
- 企業で研修を実施する
- eラーニングを導入する
- 日本語学校に通わせる
- OJT制度を導入する
2.異文化理解を促進する機会を提供する
相互の文化への理解を促進することも欠かせません。相手の文化を理解し尊重することで、良好なコミュニケーションが築けるでしょう。
たとえば、お互いの文化を学ぶ研修を実施する、外国人労働者の文化を体験するイベントを開催するといった方法があります。これらを実施することで、相手に対するステレオタイプを避け、コミュニケーションのトラブルを防ぐことができるでしょう。
3.外国人労働者との定期的なコミュニケーション機会を設ける
外国人労働者に対して、上司が定期的にコミュニケーションの機会を設けることも重要です。
時間をとって話を聞くことで、外国人労働者が抱えている不安や不満を把握し、適切に対処することができます。これにより、企業と外国人労働者の信頼関係も築かれていくでしょう。
また、企業にとっても自社の理念を定期的に伝えたり、目標を設定したりするよい機会となります。
4.多言語・異文化に対応した職場環境を整備する
多言語・異文化に対応した職場環境を整備することも、コミュニケーション問題の解決・予防に効果的です。
たとえば、社内マニュアルや掲示物は、外国人労働者の母国語でも表記するとよいでしょう。また、社員食堂でハラルフード(※)を用意したり、礼拝堂を設置したりする企業も増えています。
どうしたら外国人労働者が心地よく働けるかを考え、できることから実行することが大切です。
※ハラルフード:イスラム教徒(ムスリム)が食べられる食べ物
5.通訳サービスや翻訳ツールを活用する
通訳サービスや翻訳ツールを活用することも、コミュニケーション問題を解決する上で有効です。
業務中、常に利用するのは現実的ではありませんが、社内会議や評価面談などの重要な意思疎通を図る場面では、とくに役立ちます。
ただし、毎回通訳会社に依頼するのは手間がかかります。そこでおすすめなのが、通訳サービスの「Oyraa」です。Oyraaを利用すれば、プロの通訳者を必要なときに1分単位で必要なだけ手配することができます。24時間オンデマンド体制なので、急な依頼にもすぐに通訳者が対応します。
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外国人労働者とコミュニケーションを取る上で大切なこと
最後に、外国人労働者とコミュニケーションを取る上で大切なことを3つ紹介します。
相手の文化・価値観を理解して尊重する
外国人労働者とコミュニケーションを取る上で、相手の文化・価値観を理解して、尊重することが非常に大切です。
相手を固定観念で捉えてしまうと、コミュニケーションがうまく進まず、正しく理解することができません。これにより、誤解や摩擦が生じることもあるでしょう。相手のことを理解し尊重しようとする気持ちが、円滑なコミュニケーションの第一歩です。
積極的にコミュニケーションを図る
相手のことを理解するためには、積極的にコミュニケーションを図ることが大切です。「日本語が通じないからうまく伝わらないかも」と恐れて話しかけないと、何も進展しません。
また、相手が話しかけやすい雰囲気を作ることも重要です。普段から笑顔で接することや、困っていることはないか声かけを心がけて、コミュニケーションを促しましょう。
信頼関係を築く
外国人労働者とコミュニケーションを取り、一緒に仕事を進めていくためには、信頼関係が基盤となります。話す機会を増やしたり、会社の目標を一緒に目指したりして、意識的に信頼関係を築くようにしましょう。
外国人労働者とのコミュニケーション問題を解決しよう
この記事では、外国人労働者とのコミュニケーション問題について解説しました。
外国人労働者とのコミュニケーション問題は、さまざまな職場で発生しています。解決するためには、言語の壁を取り除き、相手を理解しようとする気持ちが大切です。必要に応じて研修サービスや通訳アプリなどを活用し、この問題に取り組んでいきましょう。
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