猫たちがお出迎え♪岡山・最南端の笠岡諸島「 六島 」へ癒しの島旅
岡山県最南端の笠岡諸島「六島」は、六島灯台と10万本の水仙が美しい癒しの島。猫たちと戯れ、クラフトビールを楽しむ島旅を紹介。
岡山県の最南端に位置する笠岡諸島の「六島(むしま)」は、人口約40人の小さな島です。小高い山の上には島のシンボルでもある六島灯台が立ち、1~2月には約10万本の水仙が咲き誇る「灯台と水仙」の島として知られています。そんな癒しの風景がある六島で、港にいる猫たちと戯れたり、クラフトビールを楽しんだりして、癒しの島時間を過ごしてみませんか。
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目次
- 瀬戸内海の小さな島へ - JR笠岡駅から六島への旅
- 前浦港に到着!
- 島民が育んだクラフトビールの物語
- 猫と巡る六島灯台ハイキング
- 岡山県最古の「六島灯台」
- 水仙の見頃は1月中旬~2月中旬
- ゴリラ岩(赤石)
- 旅の思い出にシーグラス
- 「回し神輿」で知られる大鳥神社
- 360度見渡せる湛江展望台
- 六島近海で獲れた新鮮な魚を使った昼食
- 島で唯一の宿泊施設「ゲストハウス島小屋」
- 六島で心癒される旅を
瀬戸内海の小さな島へ - JR笠岡駅から六島への旅
JR笠岡駅から徒歩5分の「住吉港」が、六島行きの旅客船の出航地点です。駅から歩く際は、「旅客船のりば」と書かれた看板が目印となります。笠岡には伏越港もあるので、間違えないよう注意が必要です。
住吉港に到着すると、三角屋根の白い建物が目に飛び込んできます。これが笠岡諸島交流センター「みなとこばなし」で、1階は券売所と待合所になっています。ゆったりとした待合室からは、海の景色を楽しむことができます。六島への旅客船は1日に4便運行しており、途中で飛島に寄港します。白い旅客船が港に入ってくると、いよいよ船旅の始まりです。約1時間の航海中は、笠岡諸島や瀬戸内海の島々の景色を堪能できます。
前浦港に到着!
六島の前浦港に到着すると、潮風に吹かれながら島へと上陸します。島には前浦港のほかに湛江港(たたえこう)もあります。
島民手作りの猫ブイ
桟橋を渡ると、可愛らしい猫のブイが並んでいるのが目を引きます。これらは島民が心のこもった手作りのもので、島のあちこちで見ることができます。奥に見える白い建物は笠岡市六島診療所で、待合室にはパンフレットやトイレも完備されています。
島猫たちの熱烈なお出迎え!
しばらくすると、本物の猫たちが次々と姿を現します。人なつっこい猫たちは、カメラを向けても全く逃げず、しばしの間、猫たちと戯れる至福のひとときを過ごせます。
島民が育んだクラフトビールの物語
前浦港から徒歩5分程度で、最初の目的地に到着。今回六島を案内してくださった島民の一人、井関竜平さんが営む「六島浜醸造所」です。井関さんは民家を改装したこちらの店舗で、クラフトビールの醸造を行っています。また、不定期でcafe&barも営業。お店の前には港にあったのと同じ猫のブイがいっぱいあります!
大阪府出身で、数年前までサラリーマンだった井関さん。祖母が住む六島へ帰省した際、島民の温かさに触れ、島で事業を興すことを決心されたそうです。移住したのは2016年。島民に話を聞く中で、かつて島で麦を作っていたことを知り、クラフトビールの製造を思いつき、2017年、最初のビール「六島麦のはじまり」が同年秋に完成。六島を会場にビアフェスティバル「六島オクトーバーフェスト」も主催し、今では井関さんのもとに全国からビールファンが訪れるのだそう。
六島ビール
主要ラベルは、六島の麦畑からイメージを膨らませ初めて手がけた「六島麦のはじまり」のほか、島民たちが冬にドラム缶の火を囲んで語り合う"ドラム缶会議"をヒントに、六島名物・天然ひじきの旨味を生かした「六島ドラム缶会議」、北木島産・牡蠣のミネラルでまろやかに仕上げた「北木島オイスタースタウト」、笠岡市民が育てた西洋カボチャで仕込んだ「パンプキンエール ロロン」の4種類。
国内ビールの品評会で受賞したラベルもあります。
【六島浜醸造所】
所在地:岡山県笠岡市六島6153
TEL:090-8377-2897※店舗営業日は公式サイトでご確認ください。
猫と巡る六島灯台ハイキング
醸造所の近くから、六島灯台へと続く緩やかな坂道を登ります。道中には、猫のブイで作られた道しるべが設置され、観光客の道案内をしてくれます。
ジブリアニメのようなのどかな道を歩いていると、何やら背後に気配が…。なんと、猫が一緒についてきているのです。
道の途中には、楽しいスポットもあります。ここは、地元の方に「トトロの道」と呼ばれている場所です。大きな葦の下を猫と一緒にくぐります。
岡山県最古の「六島灯台」
六島灯台は1922年に建てられた岡山県最古の灯台です。多数の大型船が行き交う本線航路の安全を守るために設置されました。
灯台からは、遠く愛媛県や四国山脈を望む雄大な景色が広がります。ここまで案内してくれた島猫もベンチの上でひと休みしています。
水仙の見頃は1月中旬~2月中旬
六島と言えば、なんと言っても水仙です。1月中旬から2月中旬にかけて、島民の手によって丁寧に植えられた水仙が、島中で一斉に咲き誇ります。特に灯台周辺は絶景スポットとして知られています。
今年はイノシシ被害により、例年よりも少し花が少なくなるかもしれないとのこと。訪問した日には、かわいい水仙の芽が顔をのぞかせていました。
※写真は過年度の水仙の開花時の様子です。
ゴリラ岩(赤石)
島周辺の海域は潮流が速いため、海岸沿いを歩くとゴツゴツした岩をたくさんみかけます。写真中央右にあるのが、島民が「ゴリラ岩」と呼んでいる岩です。よく見ると、ゴリラの後ろ頭にそっくり!また、赤みがかっていることから「赤石」とも呼ばれているそうです。前浦港から北東の海岸線沿いにあるので探してみてね。
旅の思い出にシーグラス
砂浜には、きれいなシーグラスが落ちています。少し探しただけで、3つも見つかりました。島の思い出として、持ち帰る観光客も多いそう。
「回し神輿」で知られる大鳥神社
島の氏神を祀る「大鳥(おおとり)神社」にも立ち寄りました。鳥居は海側と本殿前に一つずつあり、10月中旬の秋祭りで、海の中で神輿を回すユニークな「回し神輿」が催されることで知られています。
最近は島民が減ってきて、祭りで神輿を担ぐ人手が足りなかったり、資金集めで苦労しているそうです。「来年は神社創設333年だからなんとか繋いでいきたいと」と言われていました。
360度見渡せる湛江展望台
湛江(たたえ)展望台。島の周辺が360度見渡せます。夕陽がきれいなので、フォトスポットとしてもおすすめです。
六島近海で獲れた新鮮な魚を使った昼食
湛江展望台と大鳥神社の近くにある、「ゲストハウス島小屋」で昼食。この日のメインは鯛の煮つけでした。新鮮で身がぷりぷり!こんなに小鉢の料理がついて1,100円とリーズナブル。
※食事は2~3日前までに要予約。定食の予算は1,100円~で予算に合わせて作ってくれます。カレーや丼など簡単なメニューも対応可能。
島で唯一の宿泊施設「ゲストハウス島小屋」
「みんなが集まれる交流の場」をテーマに、2016年オープンしたカフェ兼宿泊施設。六島まちづくり協議会が取り組む、大学生のインターンシップ事業の中で誕生しました。水仙が咲く頃には、お昼ごはんやカフェ利用のみのお客様も多いそう(要予約)。この日は、釣り客が宿泊予定とのことでした。
【ゲストハウス島小屋】
所在地:岡山県笠岡市六島7572
TEL:090-3377-6328
素泊まり4,200円~(要予約・自炊も可能)食事のみ利用可(要予約)
六島で心癒される旅を
帰りは、六島のもう一つの港・湛江(たたえ)港から船に乗りました。島猫の歓迎からはじまり、六島灯台や展望台から望む多島美や、のどかな島の風景に癒されたり、六島ビールや魚料理など存分に楽しめました。島民の皆様の温かい人柄も魅力で、島民と仲良くなってたびたび島を訪れる方もいるのだそう。水仙の時期以外も六島へぜひ足を運んでみてください。
岡山県は、西日本の中央に位置しており、1年を通して雨が少なくて温暖な気候から「晴れの国」と呼ばれています。京都、大阪、広島の有名観光地めぐりの中間点でアクセス便利!瀬戸大橋を経由して四国に渡る際の玄関口でもあります。 また、「フルーツ王国岡山」とも呼ばれ、瀬戸内の温暖な気候の中、太陽を浴びたフルーツは、甘さ、香り、味ともに最高品質。 白桃をはじめ、マスカットやピオーネなど、旬のフルーツが味わえます! 「岡山城」や日本三名園の「岡山後楽園」、倉敷美観地区といった、歴史、文化、アートなど世界に誇る観光スポットもあります!