京都・西陣の町家で体験する、世界にひとつだけの友禅染め
築100年を超える京町家で、50年以上のキャリアを持つ職人に習い、自分の手で絹に色をのせる——。今回は、CECがご案内する文化体験のひとつ、友禅染めをご紹介します。静かな京都・西陣の町並みの中で、あなただけの思い出を形にしてみませんか?
友禅染めとは?絹に描かれる京都の美意識

「友禅染め(ゆうぜんぞめ)」は、江戸時代に京都で生まれた伝統的な染色技法です。扇絵師・宮崎友禅斎によって考案され、自由で華やかな模様を描くことができるとして、瞬く間に広まりました。
特徴は、糊で防染を施した後、筆で色を差していく点にあります。四季の草花や鳥、水の流れなど、自然をテーマにした繊細な図案が多く、染色後は蒸して定着させ、京都の清らかな水で洗い流して仕上げます。
単なる装飾ではなく、京都の美意識や精神性が込められた友禅染め。現代でも婚礼衣装や式典用の着物などに用いられ、熟練の職人によって技が受け継がれています。
職人紹介:50年以上の経験を持つ南信一郎さん

この体験では、友禅一筋50年以上の職人・南信一郎(みなみ しんいちろう)さんが手ほどきをしてくれます。
数多くの着物制作や海外での展示を経て、現在はご自身の町家を開放し、訪れる方に友禅染めの魅力を伝え続けている南さん。初心者にもわかりやすく丁寧に教えてくれるので、初めての方でも安心です。
会場は、京都・西陣の町家

体験が行われるのは、西陣の歴史ある町並みにたたずむ、築100年を超える京町家。かつては西陣織で栄えたエリアで、今も染織文化の息づく静かな場所です。
一日数組限定のプライベート空間で体験できるため、ゆったりと落ち着いた時間を過ごせます。月に40人以上が参加し、これまでに累計100人を超える方がこの友禅染めを楽しんでいます。
まずは用意された図案の中から好きなデザインを選び、絹の布に竹の棒を通して張りを持たせ、染めの準備をしていきます。
色作りからスタート。あなたのためだけの色を調合

デザインと配色が決まったら、南さんがその場で色を調合してくれます。 友禅染めでは、天然または合成の顔料を糊や助剤と混ぜて顔料を作ります。自分だけの色が、目の前で生まれる工程も見どころのひとつです。
筆をとって、色をのせていく

いよいよ染めのスタート。南さんのガイドのもと、筆を使って少しずつ色を入れていきます。
筆の角度や力加減によって、色のにじみ方や発色が微妙に変わるのもこの体験の面白さ。 金色の輪郭部分には、金粉と接着剤を混ぜた特別な顔料が使われており、色がにじまないよう工夫されています。細部まで美しく仕上げられるので、初心者でも安心して取り組めます。
職人のサポートを受けながら、自分だけの一枚を仕上げていく過程は、まさに没入体験です。
最後の仕上げで、永く楽しめる一枚に

作品が完成したら、自分のサインを入れます。その後、南さんがご自身の落款印を押し、裏面にアイロンをあてて色をしっかりと定着させてくれます。
この仕上げ工程によって、染料は色あせにくくなり、金彩もいっそう輝きを増します。旅の思い出として、長く手元に残しておける一枚に仕上がります。
体験というより、文化にふれる時間
ただのアート体験ではなく、京都の美意識や手仕事の精神にじかにふれるひととき。 静かな町家で、職人に導かれながら、自分だけの「京都」を形にする——。そんな贅沢な時間を過ごしてみませんか?
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伝統的な友禅染め体験
住所:京都府京都市上京区北之御門町575
予約制:完全予約制
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文化体験一覧
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