由良川鉄橋を渡る丹後くろまつ号(レストラン列車)の食体験
海の京都の伝説、風景が溶け込んだメニューは、地元レストランのシェフがプロデュース。四季折々の車窓の景色と季節感があふれる走るダイニング体験です。 営業時間など、詳しくはwebサイトをご覧ください。
運行日:金・土・日・祝 ■朝食コース:福知山⇒天橋立 約1時間40分 ■ランチコース:天橋立⇒西舞鶴 約1時間50分 ■スイーツコース:天橋立⇒西舞鶴 約1時間20分 https://travel.willer.co.jp/train/tantetsu/
大阪から福知山へ。丹後くろまつ号と対面。
この日最初に乗る「欧風朝食コース」は福知山から出発し、天橋立までの約1時間40分の旅。まずは大阪から福知山へ向かう。宝塚を過ぎたあたりから一気に風景が変わり、車窓には渓谷や田園の景色が流れ、既に旅の気分が盛り上がり、どんな旅が待っているのかと胸が弾む。京都からでも特急列車1本で簡単に行くことができます。
黒をベースにゴールドと赤のラインが入った車体は、レトロな雰囲気の中に高級感もあって旅の気持ちを一気に盛り上げてくれる。有名な工業デザイナーの水戸岡鋭治さんのデザインです。

ワクワクしながら席にセッティングされていたメニューを眺めながら出発を待ちます。

ゆっくりと優雅に朝食を楽しんでいるうちに、日本三景のひとつ天橋立まで来られるなんて、とても有意義で贅沢な1日の始まり。

夕方発のスィーツコースに乗るなら、時間に余裕があるので、遊覧船で籠神社や傘松公園に行ったり、智恩寺と天橋立ビューランドに行ったりと選択肢が広がります。
若狭湾の絶景と郷土料理をアレンジしたフルコース

今度は天橋立から東へ進路をとり西舞鶴へ向かう約2時間の旅。
車内もさっきとは少し装いが変わり、席にはすでに前菜の用意が整っていました。
全てのコースは半年でテーマが変わるので、乗車する時にホームページで確認してくださいね。海の京都エリアの豊な自然の中で取れた、海の幸や山の幸を使った料理が提供されます。和食の時もあれば洋食の時もあり、どんな料理が出されるのか楽しみです。


この旅の見どころの1つでもある由良川橋梁を渡る手前の丹後由良駅で列車は約1時間停車。せっかくの絶景ポイントを見逃さないよう、まずはここで食事を楽しみましょう。
目の前に若狭湾が広がる絶景ポイントの1つ。ここからは伊根を含む丹後半島も望めます。

絶景ポイントの由良川橋梁を渡る
ゆっくり食事を堪能した頃に再び列車が走り出し、いよいよ由良川橋梁へ。由良川の河口に架かる長さ約550mの橋梁で関西の絶景ポイントとしても知られています。細い1本のレールの上を水面すれすれにゆっくりと進み、若狭湾や由良川、そして空の青、山の緑が混ざり合って独特の浮遊感とちょっとしたスリルも味わえます。まるで、海の上に浮かんでいるような気持ちになります。しっかり写真に収めましょう!


アテンダントと楽しく談話

車内には、地元の特選品の展示も(販売はしていません)

沿線のサクラ並木の中を走るくろまつ


このモデルコースで紹介したスポット
京都市内から約99キロ、車やバスでは最速90分で行ける海の京都エリア。そんな近くに京都市内とは違う趣を持つ、もうひとつの京都が「海の京都」です。 かつて大陸伝来の先進文化を持つ古代国家(タニハの国)があり、日本創生の秘められた舞台でもありました。 最古の食の神・豊受大神の降臨伝説や大江山の鬼伝説、竜宮伝説など「源流」としての証がいくつも残る「海の京都」エリア。そこには、世界を魅了する京都文化の源である平安・室町時代に都人が一生一度と憧れた天橋立や、300年を紡ぐ絹が織りなす丹後ちりめん回廊、舞鶴・綾部の近代産業遺産群、漁民の営みから生まれた唯一無二の風景である伊根の舟屋、そして戦国の世を今に伝える福知山城など、その時代ごとに散りばめられた日本の魅力があふれています。 また、「海の京都」は松葉ガニ・伊根ブリなどの魚介や清廉な水によって実ったお米や野菜など、食の神様に愛される食材に恵まれた豊穣の地でもあります。さらに自然景観においては世界ジオパークである山陰海岸をはじめ、神仏そして鬼までもが宿る山河が旅人の好奇心を駆り立て、その美しさに心癒されます。 「和を以て貴しとなす」文化が古代から息づき、旅人との出会いに柔らかに応じる優しい人々のいる地域。ここで味わうもの、出会うもの全てが日本のルーツにつながる。それが、天地山海に息づく日本の源流・海の京都なのです。