【群馬県・中之条】春の旅行ガイド:1,000本の花桃、歴史ある四万温泉
この記事では、春の群馬県中之条町で訪れるべき4つの主要スポットと、中之条ガーデンズや四万温泉を楽しむための実用的な情報をご紹介します。
日本の春の魅力は、桜だけではありません。色とりどりの花々が咲く広大な庭園、新緑に包まれた歴史的な温泉地、そして独特の青色をした美しい湖。これらすべてを体験できる場所が、東京からアクセスしやすい群馬県の「中之条町(なかのじょうまち)」です。
都会を離れ、日本の豊かな自然と歴史的な風景の中でリラックスする。そんな旅を求めているなら、今年の春は中之条町が最適な目的地です。この記事では、春の中之条町で訪れるべき4つの主要スポットと、中之条ガーデンズや四万温泉を楽しむための実用的な情報をご紹介します。
-
目次
- 中之条ガーデンズ:7つの庭が織りなす「春の絶景」
- 四万温泉:4万の病を癒す伝説の湯と、奇跡の「四万ブルー」
- 四万温泉周辺のアクティビティ
- 旧太子駅:歴史と桜が交差する「日本一の無蓋車(むがいしゃ)公園」
- まとめ:春の中之条で心に残る日本体験を
中之条ガーデンズ:7つの庭が織りなす「春の絶景」
まず最初にご紹介するのは、「中之条ガーデンズ」です。ここは単なる植物園ではありません。広大な敷地の中に、テーマの異なる7つの庭とファームエリアが点在する、まさに「ガーデンの集合体」です。それぞれの庭はプロのガーデナーたちによってデザインされており、足を踏み入れるたびに異なる世界観を楽しむことができます。
春の中之条ガーデンズは、まるで魔法にかけられたかのような「花のリレー」が繰り広げられます。
3月末から4月中旬:桃源郷のような「花桃の丘」

春の訪れとともに、まず見頃を迎えるのが「花桃(ハナモモ)」です。園内には約1,000本もの花桃が植えられており、これらが一斉に咲き誇る様子は圧巻の一言。赤、白、ピンクの鮮やかな花々が空を覆うように咲き乱れ、足元には黄色いレンギョウや白いユキヤナギが彩りを添えます。

この時期に合わせて開催される「花桃の丘まつり」は必見です。日本の春は桜だけではないことを、この圧倒的な色彩のパノラマが教えてくれるでしょう。カメラを持って、自分だけのベストショットを探しに歩くのがおすすめです。
4月中旬:幻想的な「桜」のライトアップ
花桃の季節と重なるように、あるいは少し遅れて、日本の象徴である桜が見頃を迎えます。

中之条ガーデンズでは、4月中旬の数日間限定で桜のライトアップが行われます。 昼間の柔らかな陽光の下で見る桜も美しいですが、夜の闇に浮かび上がる夜桜は格別です。静寂の中でライトに照らされた桜は、どこか神秘的で、幽玄な美しさを感じさせます。日本の美意識である「わび・さび」を感じられる瞬間かもしれません。
5月下旬から:香りに包まれる「春バラ」の迷宮
春のフィナーレを飾るのは、優雅なバラたちです。中之条ガーデンズのローズガーデンは7つのセクションに区切られており、それぞれの「部屋」ごとに異なる雰囲気やテーマカラー、そして香りを楽しむことができます。

あるエリアでは情熱的な赤いバラが、別のエリアでは可憐なピンクのバラが、またある場所では清楚な白いバラが訪れる人を迎えます。バラの香りに包まれながら庭を散策していると、ここが日本であることを忘れてしまいそうなほど、ロマンチックな気分に浸れるはずです。
旅行者に嬉しいポイント
海外からの旅行者にとって、現金の持ち合わせを気にせず楽しめるかは重要なポイントです。中之条ガーデンズの売店や食堂では、クレジットカードはもちろん、電子マネーやQRコード決済も利用可能です。美しい花々の写真集や、地元のお土産をスムーズに購入することができます。
【基本情報】中之条ガーデンズ
所在地:群馬県吾妻郡中之条町大字折田2411
電話番号:0279-75-7111
営業時間:9:00~17:00(最終入園は16:30)
定休日:木曜日・祝日の翌日・年末年始(ただし、花の見頃の時期は休園日なしで営業します)
四万温泉:4万の病を癒す伝説の湯と、奇跡の「四万ブルー」
美しい花々で心を満たした後は、日本の伝統的な温泉文化で体を癒しましょう。中之条町にある「四万温泉(しまおんせん)」は、草津温泉、伊香保温泉と並び、「上毛三名湯(群馬県の3つの素晴らしい温泉)」の一つに数えられる名湯です。

「4万の病を癒す」霊泉
四万温泉という名前は、「4万もの病気を治すほどの効能がある」という伝説に由来しています。その歴史は古く、1954年には日本で最初の「国民保養温泉地」に指定されました。つまり、国が認めた「健康に良い温泉地」の第一号なのです。 温泉街は山間の静かな場所にあり、豊かな自然に囲まれています。昔ながらの木造建築の旅館や、レトロな雰囲気が漂う通りを歩いていると、まるでタイムスリップしたかのような感覚になります。日本の古い映画の世界に迷い込んだような情緒ある風景は、多くの旅行者を魅了してやみません。
春だけの絶景「四万ブルー」
四万温泉を訪れるなら、絶対に外せないのが「奥四万湖(おくしまこ)」です。この湖の水の色は「四万ブルー」と呼ばれ、言葉では表現しきれないほど美しい青色をしています。 特に4月から5月上旬にかけては、この青さが一年で最も濃くなる「奇跡の季節」です。雪解け水が流れ込むことで、水中の微粒子が変化し、深く鮮やかなコバルトブルーに輝くと言われています。新緑の鮮やかな緑と、湖面の深い青のコントラストは、一度見たら忘れられない絶景です。

遅れてやってくる春、山里の桜
四万温泉は標高の高い場所に位置しているため、平地よりも遅く桜が咲き始めます。例年、4月中旬から5月上旬にかけてが、温泉街周辺の桜の見頃です。東京や京都で桜のピークを逃してしまっても、ここ四万温泉では、まだ美しい桜に出会える可能性があります。川沿いや温泉街の静かな通りを彩る桜は、自然に囲まれた温泉地ならではの穏やかな風景です。春のやわらかな空気の中で、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
【基本情報】四万温泉協会
所在地:群馬県吾妻郡中之条町四万4379
電話番号:0279-64-2321
四万温泉周辺のアクティビティ
温泉でリラックスするのも良いですが、もっとアクティブに日本の自然を楽しみたいという方には、四万温泉周辺でのアウトドア・アクティビティがおすすめです。
電動アシスト自転車で巡る「青と緑のサイクリング」
四万温泉のエリアは広く、見どころが点在しています。路線バスは温泉街の中ほどまでしか運行していないため、その先にある奥四万湖や滝などのスポットへ行くには、別の手段が必要です。 そこで活躍するのが「レンタサイクル」です。四万温泉協会などでは、電動アシスト付きの自転車をレンタルすることができます。坂道の多い山間部でも、電動アシストがあれば快適に移動できます。 風を切りながら桜並木を抜け、新緑のトンネルをくぐり、自分たちのペースで滝や湖を巡る。車窓から眺めるのとは違う、肌で感じる自然体験ができるはずです。

【サイクリング情報】
レンタル場所:四万温泉協会
営業時間:8:30〜17:15
※自転車貸出時間:9:00~16:30
決済方法:クレジットカード、電子マネー、QRコード決済利用可(キャッシュレス派の旅行者も安心です)
水の上から眺める絶景「カヌー・SUP」
「四万ブルー」の湖を見るだけでなく、その水の上に浮かんでみませんか?四万温泉の近くにある奥四万湖や四万湖では、カヌーやSUP(スタンドアップパドルボード)の体験ツアーが行われています。

湖面に近い視点から見上げる山々の景色や、透明度の高い青い水の中を覗き込む体験は、地上からは決して味わえません。波の少ない湖なので、初心者でも安心して楽しむことができます。 体験時間は、多くの業者が「午前の部(9時ごろから)」と「午後の部(13時ごろから)」を設けています。旅のスケジュールに合わせて予約してみましょう。
6月からの先取り情報「キャニオニング」
もしあなたの旅が6月以降にかかるなら、「キャニオニング」もおすすめです。体一つで渓谷を下り、天然のウォータースライダーを滑ったり、滝壺に飛び込んだりするエキサイティングなアクティビティです。

四万エリアでは6月1日から解禁されます。新緑の中で浴びる水しぶきは、最高のリフレッシュになるでしょう。 体験時間は、午前の部(9時半から)と午後の部(13時半から)が一般的です。
旧太子駅:歴史と桜が交差する「日本一の無蓋車(むがいしゃ)公園」
旅の最後に訪れてほしいのが、日本の産業史を今に伝えるユニークなスポット「旧太子駅(きゅうおおしえき)」です。ここは、かつて鉄鉱石を運ぶために活躍した路線の始発駅でした。

復元された駅舎
旧太子駅は、日本鋼管株式会社群馬鉄山の鉄鉱石を運搬する専用線「太子線」の駅として開業し、昭和20年(1945年)から昭和45年(1970年)まで営業していました。現在では、当時のホッパー棟(鉱石を積み込む施設)やホーム、駅舎が見事に復元されており、かつての活気を感じることができます。巨大なコンクリートの遺構は、まるで古代遺跡のような迫力があり、写真愛好家たちの間でも人気のスポットとなっています。
日本一の展示数を誇る「無蓋車」
敷地内には12両もの車両が展示されています。特に注目すべきは、屋根のない貨車である「無蓋車(むがいしゃ)」です。ここには6両の無蓋車が展示されており、その数は日本一。「日本一の無蓋車公園」として知られています。 鉄道ファンならずとも、かつて日本の高度経済成長を支えた黒い貨車たちが静かに並ぶ姿には、歴史の重みとロマンを感じずにはいられないでしょう。
廃墟と桜の美しいコントラスト
4月中旬になると、施設周辺の沿線には桜が咲き誇ります。歴史を感じさせるコンクリートの遺構と、その周囲をやさしく彩る薄ピンク色の桜が並ぶ風景は、ここでしか出会えない特別なものです。かつて多くの人や物資が行き交った場所が、春には穏やかで美しい表情を見せてくれます。
見頃の時期にはライトアップも行われ、夜には昼間とは違う幻想的な雰囲気に包まれます。どこか懐かしさを感じる風景の中で、日本の春の夜をゆっくりと楽しんでみてはいかがでしょうか。

【基本情報】旧太子駅
所在地:群馬県吾妻郡中之条町大字太子251-4
営業時間:10:00~16:00
定休日:12月29日から1月3日/12月~3月は火~金曜日(冬の間は休みが多いですが、春の観光シーズンは週末を中心に楽しめます)
まとめ:春の中之条で心に残る日本体験を
中之条町への旅は、単なる観光地巡りではありません。それは、日本の豊かな四季、大切に守られてきた歴史、そして自然と共に生きる人々の文化に触れる体験です。
都心からは少し離れていますが、だからこそ出会える「本物の日本」がここにあります。有名な観光地のような人混みに疲れることなく、ゆったりとした時間の中で、あなただけの春の思い出を作ることができるでしょう。
クレジットカードや電子マネーが使える場所も増え、海外からの旅行者にとっても快適に過ごせる環境が整いつつあります。次の日本旅行のリストには、ぜひ「Gunma, Nakanojo」を加えてみてください。
群馬県中之条町は、四万や沢渡、六合などの温泉地。野反湖や芳ヶ平、チャツボミゴケ公園など自然溢れる里山です。鳥追い祭や祇園祭など、古くからの行事や文化も残っています。2年に一度、国際現代芸術祭「中之条ビエンナーレ」も開催。そんな中之条町の魅力をご紹介します。