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松尾芭蕉ゆかりの地「山寺」で自然と歴史を満喫しよう
山形の主要な観光地として有名な山寺。正しくは宝珠山立石寺(ほうじゅさんりっしゃくじ)といい、四季折々の美しい景色や重要文化財等の歴史があるスポットです。 また、俳聖松尾芭蕉がこの地を訪れ詠んだ「閑(しずか)さや岩にしみ入(いる)蝉(せみ)の声」という有名な句があり、今でもその風景を感じる事ができます。今回はそんな歴史のある山寺に登ってみました。
山寺(宝珠山立石寺)について
・歴史・由来
860年、天台座主第3世慈覚大師円仁によって建立された、天台宗の御山で東北を代表する霊山。
・ご利益
悪縁切り
・交通手段
山形駅 → 車で約30分 / JR仙山線で約20分
仙台市 → 車で約1時間30分 / JR仙山線で約50分
蔵王温泉→ 車で約60分
・山寺登山の際の所要時間
基本的な拝観コースで往復約1.5時間程度(全行程石段)
・入山料
大人:300円 中学生:200円 子供(4歳以上):100円
・開門時間
8:00~17:00 ※季節によって最終受付時間が変わります
・観光サイト等
宝珠山立石寺公式ウェブサイト:https://www.rissyakuji.jp/index.html
山寺観光協会公式ウェブサイト:https://www.yamaderakankou.com/
※上記情報は各公式ウェブサイト参照
松尾芭蕉について
日本で有名な俳諧のひとり。松尾芭蕉は立石寺を訪れた際に「閑さや岩にしみ入る蝉の声」という有名な句を詠みました。この句は俳諧紀行「奥の細道」にも残されています。
山寺に登る際の注意事項
・服装
基本的には登山用の装備でなくとも登ることができます。ただし、石造りの長い階段を登ることになるため、汗をかいてもいいような動きやすい服装をおすすめします。靴についても、スニーカーなどの足を痛めないような歩きやすい履物を選びましょう。
・持ち物
特に夏の暑い日は体力を消耗しやすいため、水分補給をこまめにおこなってください。
山寺に行ってきました
山寺駅~登山口
山寺駅からスタートします。山寺の雰囲気に合った外観の駅です。向かって右側にはトイレもあります。コインロッカーもあるので、手ぶらで山に登りたい場合は利用しましょう。
山寺駅を出て右に曲がり、最初の角を左に。赤色が印象的な「宝珠橋」が見えてきます。
橋の傍にはシェアサイクル、お手洗いがあります。
※シェアサイクルについてはこちらの記事もご覧ください。
宝珠橋から見える景色もとてもきれいです。
宝珠橋を渡ったら右に曲がり、道なりに進みます。
左手に日枝神社の登山口が見えてきます。ここからも山門に向かうことができます。
登山口
そのまま道なりに進むと、立石寺の登山口があります。
根本中堂
登山口の階段を登りきると正面にあるのが「根本中堂」です。国指定の重要文化財で、ブナ材の建築物では日本最古と言われています。
芭蕉句碑・清和天皇御宝塔
道なりに進むと、右手には松尾芭蕉が山寺を訪れたときに詠んだ句が刻まれた句碑があります。奥には清和天皇の供養塔があります。
日枝神社
句碑を過ぎると「日枝神社」があります。5月17日に山寺山王祭が行われ、後方の大銀杏は、樹齢1000年を超えるとされています。
公式ウェブサイト:https://hie348.wixsite.com/yamaderahiejinja/yuisyo
松尾芭蕉像
道なりに進んで行くと松尾芭蕉の石像を目にすることができます。
山門
道なりにまっすぐ進むと山門が見えてきます。
山門の手前には名物の「力こんにゃく」が販売されているので、登山前に食べて力をつけるのもいいかもしれません。
山門をすぎて寺務所で入山料を支払い、いよいよ登山開始です。
ここから階段がしばらく続きます。木々で囲まれているので空気がとても澄んでいます。
姥堂
最初にあるのが「姥堂」です。本尊は奪衣婆(三途の川で亡者の衣服を剥ぎ取る老婆の鬼のこと)の石像で、ここから下は地獄、ここから上が極楽という浄土口を表現しているとされています。
せみ塚
この石の塚は、松尾芭蕉が立石寺を訪れた際に詠んだ「閑さや岩にしみいる蝉の声」という句をしたためた短冊を埋めたものです。「せみ塚」と呼ばれています。
弥陀洞
右手に大きな洞が見えてきます。これが「弥陀洞」です。長い歳月の雨風が岩を削り、阿弥陀如来の姿を作り出したといわれています。
仁王門
この大きな門は「仁王門」です。仁王尊像が左右に安置され、邪心を持つものは登ってはいけないと睨みつけています。
仁王門を抜けると「観明院」・「性相院」・「金乗院」・「中性院」と寺院が続きます。
奥之院
寺院に沿って階段を上っていくと「奥之院」があります。開山・慈覚大師が中国で修行中に持ち歩いた釈迦如来と多宝如来を本尊としています。
奥之院の手前で左に曲がると国指定重要文化財の「三重小堂」があります。
分かれ道
また、奥之院に向かう途中に分かれ道が出てきます。進んで行くと、国指定重要文化財「納経堂」や、断崖に突き出すように建つ「五大堂」に向かうことができます。※奥之院に行く前、後どちらでも行くことができます。
納経堂・開山堂
画像左の赤いお堂が「納経堂」。右側が「開山堂」です。納経堂は写経を納めるお堂で、山内で最も古い建物です。開山堂は立石寺を開いた慈覚大師のお堂です。
開山堂を右に進むと「五大堂」へ続く道になります。道が狭く急なので通行には十分注意してください。
五大堂
階段を登ると、「五大堂」に到着です。
五大堂内。山寺の美しい景色が一望できます。風も吹いていてとても心地が良いです。五大堂は五大明王を祀って天下太平を祈る道場で、山寺随一の展望台でもあります。
下山
山寺の歴史と自然を堪能した後はゆっくり下山します。
下山する際の景色もとてもきれいです。
山寺を降りた後の疲れをいやすのは美味しい食べ物。今回はふもとや本店の「サクランボソフト」を食べました。
立て看板
山寺の主な観光スポットには、スポットについての説明文が書いてある立て看板があります。この立て看板の下側にあるQRコードを「Uni-Voice」というアプリで読み込むと、各言語(日本語、英語、 簡体字、繁体字、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、タイ語)に翻訳し文章の表示や読み上げをしてくれる機能です。
さらに、アプリを事前にダウンロードしておけばオフラインでも読み込むことができるので、山の中など、通信状態が不安定な場所でもWi-fi環境なしで利用することができます。
山寺観光をより楽しむために
観光ガイド(きざはし会)
「所用時間約2時間で、山寺の名所旧跡をあますことなく案内してくれます。地元ガイドならではの楽しい秘話が聞けるかも。」山寺公式パンフレットより引用
ガイド料:一回3,000円(要予約)
お問合せ:023-695-2816(山寺観光協会)
山寺観光ガイド「きざはし会」:https://www.yamaderakankou.com/campaign/kizahashi.html
外国語ガイド(Yamaderans)
「Yamaderansは、山寺愛する外国語ガイドチームです。立石寺山寺の本堂 根本中堂で有名な「不滅の法灯」を拝観し、頂上の「奥之院」まで英語でご案内します。歴史、自然、地域の人々の信仰など、ローカルエピソード満載です。一緒に山寺を楽しみましょう!」山寺公式パンフレットより引用
Yamaderans公式ウェブサイト:https://reserva.be/yamaderaguide/about
立石寺周辺の観光地について
立石寺周辺の観光スポットをいくつかご紹介します。
・峯の浦遺跡
・馬口岩
まとめ
山形市の名所の一つ山寺についてご紹介しました。山寺に行くと、いつもより時が経つのが緩やかに感じられます。登った後の疲労感はありましたが、それ以上に心が満たされ、リフレッシュできました。皆さんも自然と歴史を堪能できる山寺に訪れてみてはいかがでしょうか。
山形市は山形県の県庁所在地であり、山形盆地の東南部に位置しています。 周りを山々に囲まれた本市では、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。 有名な観光地としては樹氷と温泉で人気な「蔵王」や松尾芭蕉ゆかりの地「山寺」などが挙げられます。 また、食文化としては「山形芋煮」や「冷たいラーメン」をはじめ、「だし」や「玉こんにゃく」など、山形の豊富な食材を活かした料理が受け継がれています。 そんな自然と歴史のイメージが多い山形市ですが、実はカフェやレストランなども充実していて、ゆっくり寛げる場所もたくさんあるんです。 このページではおすすめスポットや記事の掲載を通して山形市の人気スポットや隠れた名所、美味しい飲食店などの魅力をより詳細に、よりわかりやすく発信していきます! (本ページ内画像・動画:山形市総務部広報課提供)