【兵庫淡路】約500年の歴史!『淡路人形浄瑠璃・バックステージツアー』を体感!
歴史ある『淡路人形浄瑠璃』(アワジニンギョウジョウルリ)は、現在「淡路人形座」にて定期的に公演され、『バックステージツアー』も開催されています。「淡路人形座」では、色々な演目を楽しんでいただけるよう、毎月上演演目を変えています。今回は参加した「バックステージツアーと戎舞(エビスマイ)」と「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」(ケイセイアワノナルト ジュンレイウタノダン)公演の体験をご紹介します。
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目次
- 約500年の歴史!『淡路人形浄瑠璃・バックステージツアー』を体感!
- バックステージツアーと戎舞(えびすまい)
- 英語、中国語などで楽しめる、『傾城阿波の鳴門』順礼歌の段
- 『えべっさんのお福わけ』福あるお土産を入手しよう!
- 『ミシュラン・グリーンガイド兵庫』に登録!淡路人形座
- 【公式】兵庫県観光サイトHYOGO!ナビ
約500年の歴史!『淡路人形浄瑠璃・バックステージツアー』を体感!
淡路島には江戸時代から昭和の初めまで40余りの人形座がありました。 南あわじ市は、淡路人形浄瑠璃の発祥の地であり、その一つ吉田傳次郎座の道具を淡路人形座が継承し、公演を続けています。 2012年8月8日、建築家 遠藤秀平氏の設計により人形浄瑠璃の専用劇場(142席)『淡路人形座』が開館しました。
入館後、まず、2階受付でチケットを買います。窓口周りの看板と写真にご注目ください。上段に飾ってある大きな「金看板」は、淡路人形の一座が興行の際に木戸口に掲げた金文字の看板です。昔は、四里四方では他の人形興行ができない決まり事や、天皇家・藩主の保護もあったそうです。
窓口の真上に『まねき』と呼ばれる看板が、掲げられています。これらは、座員(出演者)の名前を一枚ずつ墨で大書したものです。
開演前には会場の内装と雰囲気を感じとり、展示してある人形などを見学できます。
壁は、淡路島の特産品「淡路瓦」で覆われ飾られています。提灯で照らされた劇場は、とても静かで、穏やかな雰囲気を感じさせてくれます。
客席の後部には、資料が展示されていて、淡路人形浄瑠璃の興り、太夫(タユウ:語り)・三味線弾き・太鼓叩き・人形遣いについて詳しく知ることができます。
バックステージツアーと戎舞(えびすまい)
いよいよ、バックステージの見学と戎舞の公演が始まります。まずは、舞台裏が見学できる「バックステージツアー」からスタートします。
「バックステージツアー」の解説は、出演者である「座員」が行います。人形遣いの座員が着ている服装は、「黒衣」(クロゴ)といい、舞台上では「無」人の存在感を消すという意味があります。
人形遣いの座員は、背丈に応じて高さの異なる高下駄を履いています。
バックステージツアーでは、この高下駄を履いて人形たちに囲まれながら写真撮影もできます。
舞台正面から客席を見渡すと眩しいスポットライトの光景が目に映ります。
普段は、舞台脇から景色を見ることはなかなかできません。
人形浄瑠璃の独特な舞台が、バックステージツアーでは、距離感なくまじかに感じることができます。
太夫(タユウ)と呼ばれる語り手と舞台で読み上げる床本(ユカボン)という台詞、台本に代わるものです。
床本は、浄瑠璃文字で書かれていて難しく読むことができません。朱で書入れがある節を太夫は、演出で語ります。
座員が人形の仕組み・動かし方を楽しく面白くお話してくれます。「バックステージツアー」ならではの貴重な人形浄瑠璃の体験を堪能できます。
いよいよ「戎舞」上演開始です。戎さまが、船に乗って入場します。海の幸、山の幸を前に、みんなの願いをかなえようと掛け声をかけているところです。「もう一献いたそうかい!」戎さまが上機嫌になりお神酒を吞まれます。
結びの場面では、戎さまが、幸せを運んできて、『めでたし』、『めでたし』と舞い納めます。
英語、中国語などで楽しめる、『傾城阿波の鳴門』順礼歌の段
続いて「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」(ケイセイアワノナルト ジュンレイウタノダン)の公演を紹介します。
公演に際して英語・中国語・韓国語の音声ガイドを無料で貸し出しています。ご希望の方はスタッフまでお声がけ下さい。
客席入り口には※『おひねり』を包む紙が用意されています。公演が始まる前に小銭を出して「おひねり」を準備しましょう。お芝居の最後、幕が閉まりだしたら合図で幕に向かっておもいっきり投げ込みます。
※『おひねり』とは紙に小銭を包んで、客席から舞台に投げる投銭(ナゲセン)のことです。
お芝居をご覧になる前に、座員が三人一組で一体の人形をどのように遣うか、三人遣いの役割を解説してくれます。
お芝居上演開始。「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」では、人形の独特な表情、動きで人物の感情を巧みに表現します。
太夫・三味線弾きは場面の状況、登場人物の感情などを表現します。この演奏に合わせ、人形が遣われます。
『えべっさんのお福わけ』福あるお土産を入手しよう!
最後に、「淡路人形座」のお土産を買いましょう。もちろん、ここでしか買えないオリジナルグッズが販売されています。
一番人気は、『えべっさんのお福わけ』です。オススメは、出口でお見送りしてくれる人形”おつるちゃん”の瓦せんべいです。名物、「おつるちゃんせんべい」も見つけてください。
『ミシュラン・グリーンガイド兵庫』に登録!淡路人形座
客席に入ると一番に目に入る大きなマーク。これは淡路人形座のロゴマーク「傳」(デン)です。江戸時代から続く吉田傳次郎座の道具類・座の紋を引継ぎ興行しています。
「淡路人形浄瑠璃」は、守るべき伝統芸能であり、世界に発信できる日本の文化でもあります。ぜひ、ご来館いただき、約500年続く伝統芸能を体感してください。2016年に発表された「ミシュラン・グリーンガイド兵庫」では「寄り道する価値がある」の二つ星を獲得しています。
淡路人形座へのアクセス
【車のご利用】
■『本州からのアクセス』
神戸/三宮 ⇒ 神戸淡路鳴門自動車道 ⇒ 垂水J.C./I.C. ⇒ 神戸淡路鳴門自動車道 57.6km / 約46分
⇒ 西淡三原I.C. ⇒ 一般道 8.6km / 約15分 ⇒ 淡路人形座
■『四国からのアクセス』
四国 ⇒ 高松自動車道・一般道(国道11号線)⇒ 鳴門I.C. ⇒ 神戸淡路鳴門自動車道16km / 約14分
⇒ 淡路島南I.C. ⇒ 一般道8.3km / 約15分 ⇒ 淡路人形座
■『淡路島発着バス検索アプリ「busmo」』
大阪・神戸三宮や徳島方面から淡路島への高速バスが簡単に検索できます。淡路島内の路線バス、コミュニティバスとの乗換検索もできます。
淡路人形座
住所:兵庫県南あわじ市福良甲1528-1地先
TEL:0799-52-0260
料金:大人1,800円、中高生1,300円、小学生1,000円、幼児(3歳以上)300円」
営業時間:9:00~17:00
定休日:毎週水曜日、年末
駐車場:25台 (高さ2.1mまで)
淡路人形浄瑠璃資料館
住所:兵庫県南あわじ市市三條880
TEL:0799-42-5115 FAX:0799-42-5115
料金:無料
営業時間:10時~17時料金:無料
定休日:月曜日(祝祭日の場合は翌日) 年末年始(12月28日~1月4日)は休館
【公式】兵庫県観光サイトHYOGO!ナビ
兵庫県(神戸・姫路・城崎・淡路島など)の観光情報を発信しているひょうご観光本部の公式サイト。兵庫県の日本遺産、サイクリングなどの観光特集はもちろん、温泉文化や日本酒などが楽しめるモデルコースなど、オススメの旅行情報が盛りだくさん紹介されているので、ぜひチェックしてみてください!
ようこそ兵庫へ 兵庫は日本海から中国山地をまたぎ瀬戸内海をつなぐ恵まれた大地、そして恵まれた風土を育む関西の窓口です。 「さくら名所100選」に選ばれた世界遺産の姫路城、六甲山から見る大パノラマの夜景など、目を奪われる絶景が数多くあります。 世界的に名高い神戸ブランド、日本を代表する牛肉で但馬牛の代名詞「KOBE BEEF」、酒米「兵庫山田錦」は舌が驚く逸品です。 名湯、有馬温泉や多くの文学作品にも登場する城崎温泉。大自然に包まれ心も体もリラックスできます。 淡路島・鳴門のうずしおの雷鳴のように響く音、夏に各地で開催される花火大会でのダイナミックな音など、心に残る音に出会えます。 県内のハーブ園や植物園では四季を通じて、ハーブや花々の優しく心地良い香りに癒されます。 さあ、「視覚・味覚・触覚・聴覚・嗅覚」の五感を刺激する新しい旅を、兵庫県でご堪能ください。