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富山市ガラス美術館(前編)〜隈研吾氏設計の建築美を堪能する〜
2015年夏にオープンした、富山市ガラス美術館。現代グラスアートを中心とした、いま注目の美術館です。魅力は展示品だけではありません。日本を代表する建築家・隈研吾氏設計の建物を見学することも、来訪者の楽しみのひとつです。
日本の北陸地方に位置する富山市は、冬の豪雪や海鮮の幸で有名ですが、「ガラスの街」としても名高いことをご存知ですか。今回は2015年夏にオープンした「富山市ガラス美術館」を2回に分けてご紹介します。
後編記事:富山市ガラス美術館(後編)〜展示室で現代ガラスの美に触れる〜
東京・大阪から富山市へのアクセス
富山市へのルートは、JR東京駅からの場合、2015年開通した北陸新幹線を利用して最速2時間8分。空路利用の場合は、羽田空港から1時間ほどで富山空港に到着します。
JR大阪駅からは、特急サンダーバードで金沢へ向かい、北陸新幹線に乗り換え3時間10分ほど。なお、時間はかかりますが、各地から高速バスの便もあります。
JR富山駅に到着後、美術館に向かう前に、こちらのインフォメーションカウンターで市内の情報を手に入れましょう。
JR富山駅から美術館へは、路面電車(トラム)で6〜7分ほど。市内電車環状線の場合は「グランドプラザ前」で下車し、徒歩2分。南富山駅前行きの場合は「西町(にしちょう)」で降りて、こちらも徒歩2分で美術館に到着です。
富山市ガラス美術館は、日本を代表する建築家・隈研吾(くまけんご)氏設計による「TOYAMAキラリ」という複合施設の中にあります。御影石、ガラス、アルミという異素材を組み合わせた特徴ある外観は、晴れの日の少ない冬の北陸の地にありながら、常に美しいきらめきを放っています。
まず、受付でチケットを購入しましょう。常設展の入場料は、一般・大学生が200円で、クレジットカードは使えないので注意してください。企画展の料金は展覧会ごとに異なります。英語のパンフレットがあるので、ぜひそちらをご覧ください。
受付横の案内板にあるとおり、TOYAMAキラリは、美術館のほか、市立図書館本館なども入る複合施設です。
では、さっそくエスカレーターを使って2Fのフロアへ。窓から日の光が差し込み、明るく開放的な内観です。
隈研吾氏デザインの建物
内観の特徴は、2Fから最上階の6Fまで続く、斜めらせん形の吹き抜けです。富山県産の木材を用いた角度の違う羽板(はいた)が使用され、温かみのあるデザインとなっています。優れた建築デザインを目的に、この場所を見学に訪れる利用者も多いそうです。
上層階から下を見ると、すべてのフロアが一体となったかのようなデザイン。奥には、富山市立図書館本館の本棚が見えますね。まさに、「美」と「知」が融合した建物と言えます。
羽板には不燃処理が施されており、使用された板の総延長は約10,000メートルにおよぶとか。
今回は、富山市ガラス美術館へのアクセスと建築美についてご紹介しました。北陸の厳しくも豊かな自然を象徴するような外観。そして、その土地の木材をふんだんに使用した内観。最上部や各階の窓からふりそそぐ外光を感じながら、建物の美しさを堪能していただける空間です。
次回は、美術館についてご紹介する予定です。お楽しみに。
information
富山市ガラス美術館
住所:富山市西町5番1号
営業時間:9:30〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
休館日:第1・3水曜日および年末年始(企画展は休場日が異なる場合があります)
Wi-Fi環境:-
クレジットカードの有無と種類:美術館は現金のみ
言語対応レベル:-
他言語メニューの有無:美術館は英語のパンフレットあり
最寄り駅:市内電車環状線「グランドプラザ前」もしくは 南富山駅前行き「西町(にしちょう)」から徒歩2分
価格帯:常設展観覧料は一般・大学生 200円、企画展は展覧会ごとに異なる
宗教情報:-
電話番号:076-461-3100
公式HP:富山市ガラス美術館
日本文化、特に絵画や工芸品が好き。福岡、京都、大阪、ベルギー、アメリカを経て現在は神戸在住。座右の銘は「住めば都」。