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富山県完全ガイド―訪れるべき10のスポットやグルメまとめ
富山県には、立山黒部アルペンルートをはじめとする山岳観光、日本の伝統的集落が見られる五箇山、雄大な景色とおいしい海鮮が楽しめる富山湾など、見どころがたくさん。この記事では富山県のおさえておきたいスポット、グルメ、おみやげ、気候の特徴といった総合的な情報をお伝えします。
富山県とは?
富山県は日本の北陸地方にあり、石川県や長野県に接する地域です。北アルプスの山岳観光、富山湾で獲れる新鮮な海の幸、特徴的なものづくりや歴史ある街並みなどが楽しめます。
主な玄関口は富山市にある富山駅と富山きときと空港。北陸新幹線が2015年に開通し、国内外から多くの観光客が訪れています。
そんな富山県で訪れるべき10のスポットを紹介します。
東京からのアクセス
飛行機
羽田空港よりANAで富山きときと空港まで約1時間。空港より富山地方鉄道バス富山空港線に乗車、富山駅まで約30分。
電車
東京駅より北陸新幹線に乗車、富山駅まで約2時間10分。富山県内の新幹線の駅は、富山駅、新高岡駅、黒部宇奈月温泉駅の三つです。
Hokuriku Arch Pass(北陸アーチパス)
なお、訪日観光客の方には、東京、大阪から金沢、富山などの北陸までを周遊できるJR 東日本・JR西日本共同のレールパスHokuriku Arch Passもオススメ。東京から北陸を経由して関西へ、あるいはその逆のルートで周遊可能です。
エリア内の北陸新幹線(東京〜金沢間)、JR 東日本・JR西日本特急・急行・普通(新快速・快速含む)列車の普通車指定席および自由席が、7日間乗り放題に。
このほか、東京モノレールやのと鉄道(七尾〜和倉温泉間)などでも利用できます。オンラインや日本国内窓口でも購入できますが、海外のJR指定販売店で購入する方が1,000円安くなります。
Hokuriku Arch Pass(訪日観光客向け) | |
【海外】料金/販売場所 |
●料金 連続7日間24,500円 ●販売場所 |
【国内】料金/販売場所 |
●料金 連続7日間25,500円 ●販売場所 |
注意事項 | 東海道・山陽新幹線は利用不可 |
公式HP(英語) | https://www.westjr.co.jp/global/en/ticket/hokuriku-arch-pass/ |
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バス
昼の便は池袋駅東口より高速バスに乗車、富山駅まで約6時間30分。夜行バスは東京駅やバスタ新宿からも出ています。
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1.立山黒部アルペンルート
「立山黒部アルペンルート」は、富山県から長野県に連なる飛騨山脈の観光ルート。日本の北アルプスと呼ばれる3,000メートル級の山々をケーブルカーから眺めたり、ハイキングしたりできます。
また、日本一大きなダム「黒部ダム」をはじめとするビュースポットも多数あります。ケーブルカーやロープウェイ、バスなどを乗り継いで各スポットへ向かいましょう。
エリアが広いので、人気観光地が回れる2つのコースを紹介します。
コース1:高原の自然を散策
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
ハイキングをするなら、遊歩道から高山植物や山の眺望を楽しみましょう。立山駅より立山ケーブルカーに乗車し、美女平(びじょだいら)へ。そこから立山高原バスに乗車、約30分で弥陀ヶ原(みだがはら)へ到着します。
みくりが池 Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
次に立山高原バスと徒歩(計40分)でみくりが池展望台に進みます。1周およそ40分の湖畔ウォーキングや写真撮影を楽しみましょう。最後に20分ほど歩いて室堂(むろどう)ターミナルへ。名物の白えび丼、黒部ダムをイメージしたシフォンケーキが味わえる、室堂ホテル立山「ティーラウンジりんどう」やおみやげ店があります。
コース2:山の眺望と黒部ダムを満喫
雪の大谷 Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
絶景巡りをしたい方は、室堂ターミナルから立山高原バスで約2分の「雪の大谷」の見学がオススメ。4~6月ごろに、高さ20メートルにもなる大きな雪の壁が誕生します。
見学をしたら立山トンネルトロリーバスに乗り換え、約10分で大観峰(だいかんぼう)へ。雲上テラスで立山連峰の大パノラマを眺めることができます。
次に立山ロープウェイと黒部ケーブルカーを乗り継いで黒部湖へ向かいましょう。ダム周辺の散策、遊覧船でのんびりクルージング、展望台から大迫力の放水の見学などが楽しめます。
2.黒部ダム
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
立山黒部アルペンルートにある黒部ダムは、富山県と長野県の県境近くにある日本一高いダムです。見どころは、毎秒10トン以上もの水が放出される観光放水。ダム展望台や新展望広場・レインボーテラスなど複数の場所から見学できます。晴れた日には虹がかかることもありますよ。
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
ほかにも湖を遊覧船でクルーズしたり、湖畔の遊歩道をトレッキングしたり、ダム周辺の自然や景観を満喫しましょう。
3.五箇山・白川郷
五箇山(ごかやま)は、日本の伝統的な建築様式である「合掌造り」の集落が見られるエリアです。中でも相倉(あいのくら)・菅沼(すがぬま)集落は、車で30分ほどの距離にある岐阜県の白川郷とあわせて世界文化遺産に登録されています。
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
それぞれの集落に訪れたら、合掌造りが点在する美しい風景を展望スポットから写真に収めましょう。また、合掌造り家屋を活用した民俗館では、内部の構造や昔その地域で使われていた道具を見ることができます。
4.高岡
瑞龍寺 Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
富山県の北西部に位置する高岡市は、富山駅からあいの風とやま鉄道に乗車し、約20分ほど。城下町の歴史を感じられる建造物が数多く残るエリアです。
なかでも瑞龍寺(ずいりゅうじ)は、美しい寺院建築が注目され、富山県内で唯一日本の国宝に指定されています。総けやき造りの山門や仏殿は荘厳で力強い雰囲気ながら、細工の繊細さ・優雅さを感じることができます。
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
また、高岡は古くから鋳物製造の町として栄えてきました。当時の面影を残す金屋町では、石畳が敷かれ千本格子の家屋が並ぶ街並みが楽しめます。
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5.黒部峡谷
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
黒部峡谷は、日本でもっとも深い峡谷です。渓流と雄大な山々が望めるビュースポットが多くあり、特に紅葉シーズンは国内外から多くの観光客が訪れます。近くを走るトロッコ列車は窓にガラスがなく、開放感たっぷり。きもちよい風を感じながら景観を楽しみましょう。
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
写真を撮るのが好きな方は、黒薙(くろなぎ)駅から行ける遊歩道の散歩がオススメ。高さ60メートルの後曳(あとびき)橋にトロッコ列車が走り抜け、まるで周辺の山々に消えていくようです。また、遊歩道からは徒歩20分で黒薙温泉へ。渓谷を眺めながら露天風呂が楽しめます。
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6.富山湾
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
富山湾は、海の向こうに3,000メートル級の山々が見える、世界でも数少ない絶景スポットです。ビュースポットのひとつ氷見灘浦海岸(ひみなだうらかいがん)からは、青い海に浮かぶ富山湾最大の虻が島(あぶがしま)、その向こうに雄大な立山連峰を見ることができます。
ユネスコが支援するNGO「世界で最も美しい湾クラブ」にも加盟。景観を保護する活動を行なっています。
7.富山城址公園
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
JR富山駅から徒歩10分ほどで到着する富山城址公園は、富山城跡地に整備された公園です。川の水を城の周りに引いており、城が水に浮かんだように見えることから「浮城(うきしろ)」とも呼ばれていました。
かつての様子を再現した城郭や石垣、1800年代に建てられた正面の門「千歳御門」などを見学して楽しみましょう。
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8.富山市ガラス美術館
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
富山市ガラス美術館には、国内外のアーティストによるグラスアートが展示されています。日本の有名な建築家・隈研吾氏が手がける複合施設「TOYAMAキラリ」の2Fから6Fが美術館になっており、常設展やさまざまなテーマの企画展を開催しています(観覧料200円)。
パブリックスペースに飾られた作品は無料で閲覧可能。2Fのミュージアムショップではガラスをイメージした文房具などが販売されており、おみやげ探しにもオススメの場所です。
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9.泉質の種類ゆたかな温泉郷
富山県内には100以上の温泉があるといわれ、さまざまな泉質の湯を楽しむことができます。
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
黒部峡谷の玄関口に位置する宇奈月温泉は、十数軒の温泉旅館、おみやげ店、足湯スポットなどが立ち並ぶ温泉街です。お湯は透明度が高く肌にやさしい弱アルカリ性。露天風呂に入り、黒部川と山の木々を眺めゆったり癒されてはいかがでしょうか。
そのほか、新鮮な魚介料理も楽しめる氷見温泉郷(後述)、古くから湯治場として栄えた静かな山あいに広がる庄川温泉郷などがあります。
10.八尾町「おわら風の盆」
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
JR富山駅からJR高山本線に乗り約25分で越中八尾駅に到着。富山市の山あいの町・越中八尾(現八尾町)には、300年ものあいだ受け継がれてきた「越中おわら」という踊りがあります。
今でも毎年9月1〜3日には、風情ある街中を越中おわらを踊りながら練り歩く「おわら風の盆」が開催されます。優美な雰囲気の女踊り、ダイナミックな男踊りなどグループごとに異なる踊りを見比べるのも楽しみのひとつです。
富山で食べたい絶品グルメ
白えび
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
富山を代表する魚介類のひとつが白えびです。体長5センチメートルほどの小さなえびで、淡いピンク色に透き通る姿は「富山湾の宝石」と呼ばれています。刺身や寿司、唐揚げなどでいただきます。
ホタルイカ
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
海底の深い富山湾はホタルイカの一大産地。春になると海面が青白い光で埋め尽くされるほどたくさんのホタルイカが産卵にやってきます。新鮮なホタルイカはお刺身や酢味噌和え、沖漬け(※1)などで味わうのがオススメです。
※1:沖漬け……数時間から数日間、醤油に漬けた料理。
ハイレベルな回転寿司
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
新鮮な魚介類が自慢の富山県は、回転寿司店も安くておいしいと大人気です。
富山駅や富山市内にお店を構える回転寿司店「すし玉」では、魚はもちろんお米や醤油なども地元・北陸地方産にこだわっています。氷見漁港・富山湾・金沢港でとれた新鮮な魚介を手軽に楽しむことができます。
氷見本店のほか県内外に10店舗を展開する「氷見きときと寿司」。氷見漁港で朝採れたばかりの魚介類などが110円から味わえます。白えびやホタルイカを使った軍艦巻など旬の寿司はもちろん、平日限定のランチも人気です。
氷見漁港で仕入れた魚介類をすぐに下処理して作る、新鮮さが自慢の「粋鮨」は、富山市・高岡市などに店を構えています。職人手握りの寿司ランチや、氷見地魚のお造りなど多彩なメニューが楽しめます。
ベニズワイガニ
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
カニの名産地である北陸地方の中でも、特に富山県ではベニズワイガニが名物です。秋から早春にかけて旬の時期を迎え、北アルプスの豊富な雪解け水が流れ込む、富山湾の深海で育ったベニズワイガニは、身が柔らかく肉厚でおいしいと評判です。
富山ブラック
Picture courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
富山のご当地グルメ「富山ブラック」は、真っ黒なスープが特徴のラーメンです。汗をたくさんかく肉体労働者のために、塩分が補給できてご飯にも合うように、醤油をたっぷり使ったことがルーツと言われています。
富山市の「西町大喜」や「麺屋いろは」などで味わうことができます。
オススメの富山みやげ
富山県のおみやげの定番といえば「白えびせんべい」。白えびの風味と香ばしさがたまりません。また、富山県は1世帯当たりの昆布の消費量が日本一と言われています。昆布の表面を薄く削ったとろろ昆布は、ご飯やサラダにかけると海の風味が広がる逸品。
食だけでなく、工芸品も豊富な富山県。やわらかいスズでできたカゴは手で簡単に形を変えられます。ほかにも、豊富で美しい水を生かし、古くから和紙づくりが盛ん。和紙のブックカバーやカードケースなど小物も豊富です。
富山とあわせて行くなら
金沢
兼六園 Photo by Pixta
富山県に隣接する石川県の金沢市。昔の風情を残す街並み、伝統工芸、美しい日本庭園「兼六園」などの見どころがたくさん。富山駅から金沢駅まで北陸新幹線で約20分です。
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能登半島
輪島朝市 Photo by Pixta
同じく石川県の北部、能登半島では美しい海や棚田の景観、輪島朝市などの海の幸が楽しめます。富山からは金沢駅でバスに乗り換えます。バスは金沢駅から輪島市まで約2時間20分です。
高山
Photo by Pixta
富山県の南に隣接する岐阜県の飛騨高山は、古い白壁の町並みや乗鞍岳のハイキング、山あいの温泉などが楽しめる山岳観光エリアです。富山駅からJR線特急に乗り、高山駅まで約1時間半です。
富山の気候・服装
Photo by Pixta
富山県は日本海側に面しており、特に冬は雪が多く降ります。年間を通して降水量も多く、湿度はほかの地域より高め。
春〜秋の気温は15度前後と東京と似ていますが、冬はぐっと下がります。冬に訪れる際には滑りにくく歩きやすい靴(防水機能付きスニーカーやブーツ)を履き、ダウンジャケットなどを着て防寒対策をしっかりしましょう。
富山のオススメホテル
立山エリア
立山黒部アルペンルートのハイキングや黒部ダム散策には、立山駅周辺のホテル・旅館がオススメです。
Photo by Booking.com
立山駅から無料送迎もしてくれる温泉ホテル「ホテル森の風立山」は、立山観光の拠点にぴったり。広い大浴場で温泉を楽しめるほか、客室に露天風呂がついた別邸「四季彩」の贅沢プランもあります。
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「立山国際ホテル」は立山の自然を身近に感じるリゾートホテルで、温泉大浴場や富山の美食を満喫できます。富山駅、立山駅から無料送迎バスが運行しているので、荷物が多くても安心です。
宇奈月温泉郷
黒部峡谷トロッコ列車の起点となる宇奈月温泉駅付近には多くの温泉宿があります。
Photo by Booking.com
宇奈月温泉郷でもっとも渓谷に近い「ホテル黒部」は、すべての部屋からトロッコ電車が見えるのが自慢! 山の景観が楽しめる露天風呂も評判です。宇奈月温泉駅から無料送迎バスが利用できます。
【Booking.com】ホテル黒部を予約する!
Picture courtesy of Booking.com
宇奈月温泉駅から徒歩3分の好立地、越中和紙や寄木細工があしらわれた和風旅館「やまのは」。開放感たっぷりの大浴場で大パノラマを眺めながら湯を満喫できます。
氷見温泉郷
ブリの刺身 Photo by Pixta
氷見温泉郷は、県北西部の氷見市の海辺に広がる温泉街です。ここでは新鮮な魚介と富山湾の眺めが楽しめる宿泊施設に泊まるのがオススメです。
Picture courtesy of Booking.com
「永芳閣」は富山湾と立山連峰をのぞむ温泉宿。宿自慢の露天風呂からは、壮大な海の絶景を目の前に望むことができます。ブリや氷見牛など、地元食材を使って振る舞われる食事も楽しみましょう!
富山県を遊びつくそう!
山から海まで多くの見どころ、グルメ、ショッピングといった魅力がある富山県。ぜひ余すことなく満喫してくださいね。
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Main image courtesy of ©(公社)とやま観光推進機構
本記事は2020年4月4日に公開した記事を2023年にリライトしました。
山形県出身、山梨県に移住を経験。今は神奈川県から地方移住とローカル観光を発信しています。ご当地グルメとお酒が大好きな一児の母。