世界遺産・富岡製糸場の工女さんの愛した味を今も楽しめる「高田食堂」
明治期の日本を支えた富岡製糸場のほど近く、銀座通りと呼ばれる通り沿いにある、かつて世界遺産・富岡製糸場に勤める女性たちも舌鼓を打った「高田食堂」。 看板メニューのカレーライスへのこだわり、操業当時の思い出、町の変化への想いを伺いました。
昭和風情の残る銀座通りにある食堂
富岡製糸場のほど近くにある「高田食堂」。
上州富岡駅から富岡製糸場に向かう途中、銀座通りのなかにあります。
銀座通りは駅から富岡製糸場に繋がる繁華街で、ひしめくお店の数が今もその頃の面影を残しています。
入口からまっすぐ歩いて行くと、ほどなくお店に到着しました。
かつては工女さん、今は近隣の方にも長年愛されるカレーライス
1954年ごろに先代が始めた食堂は、創業当初から変わらない味を提供しています。
カレー、カツカレー、カツ丼、ラーメンなどがメニューに並びますが、中でもオススメはカレーライス(650円)。
豚肉の存在感あるスパイシーな辛口カレーで、大きな具とトロみのあるルーで大人気のメニューです。
店長の高田さんは、カレーライスをはじめ、店で提供するものは「自分が食べたいもの、安心して食べられるもの」だと話します。
お店で提供される素材はどれも、家の食卓に並んでも良いものだそう。
値段も据え置きで、美味しいものを気軽に食べて欲しい、と言う気持ちが伝わります。
製糸場が操業していたころは毎日のようにたくさんの配達をしていたと言います。
最盛期にはオートバイだけでは間に合わず、配達専用の車を用意した時期も。そのお話からも、日本の近代化を支え、長きにわたり操業し続けた富岡製糸場の、操業時の賑わいを伺い知れました。
現在は配達はしていませんが、工女さんをはじめ富岡製糸場に勤めていた人たちに愛された味は今もお店で楽しむことができます。
レトルトカレーで販売されているので富岡のお土産にもおすすめです。
富岡製糸場をしのぶ「工女さんも愛したカレー」はレトルト商品にもなり、観光のお土産にはもちろん、地元でも贈答品として好評です。
購入は高田食堂のほか、近隣の土産店やコンビニエンスストアなどでも購入が可能。
近年では海外からの観光客が訪れることも多く、先日もフランスからの観光客が訪れたとのこと。
実際に食事に立ち寄り、レトルトカレーをお土産に購入していく人もいると言います。
富岡製糸場の錦絵が旅の思い出を家族や友人にも伝えてくれそうです。
情緒を残しつつ変わり始める町と共に
店長の高田さんは商店街連合会理事を務めたこともあり、町が変わっていくことに意欲的です。
「海外の観光客を迎えるための会合も増え、ドミトリータイプの宿泊施設も出来、最近では人力車などのサービスも行いました。これからもっと広がっていくでしょう」と、海外からの観光客を視野に入れた観光事業の広がりを、前向きに話してくださいました。
「高田食堂」基本情報
住所:群馬県富岡市富岡22
TEL:0274-62-0469
営業時間:11時30~13時30分
定休日:店カレンダーにてご確認ください
駐車場:2台
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