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まずはココ!岩手県遠野地方に伝わる物語にふれる「とおの物語の館」
民話や昔話と言った伝承が多く残る街として知られる岩手県遠野市。その遠野で語り継がれていた伝承は柳田國男の著書「遠野物語」により、広く全国に知られるようになりました。 カッパやザシキワラシ、オシラサマや天狗などが生きる神秘的な世界を、音や映像で体験ができる「とおの物語の館」で楽しんでみてはいかがでしょう?
「遠野物語」の世界を楽しむ
"国内の山村にして遠野よりさらに物深き所にはまた無数の山神山人の伝説あるべし。願わくはこれを語りて平地人を戦慄せしめよ。"
『遠野物語』の冒頭文には、このような印象的な一文が記されています。
柳田国男が明治43年(1910年)に発表した『遠野物語』は、岩手県遠野地方に伝わる逸話、伝承などを記した説話集です。遠野地方の民話蒐集家であり小説家でもあった佐々木喜善(佐々木鏡石)により語られた、遠野地方に伝わる伝承を、柳田が筆記・編纂する形で出版された日本の民俗学の先駆けとも称される作品です。
「河童」「座敷わらし」「天狗」「鬼」「山男」など、親から子へ代々語り継がれてきた民話の中には、妖怪や神様・精霊とも思える神秘的で不思議な存在がたくさん登場します。
そんな『遠野物語』をテーマに、遠野で語り継がれる不思議な世界を音と映像によって楽しむことができるのが「とおの物語の館」です。『遠野物語』をすでにご存知の方はもちろん、まだ読んだことがない人でも楽しめる施設です。
遠野駅から徒歩8分「とおの物語の館」
JR釜石線・遠野駅から徒歩8分ほどの場所に「とおの物語の館」があります。複数の建物からなるこの施設には、昔話の世界を体感できる「昔話蔵」、遠野物語の著者である柳田國男ゆかりの建物を移築した「柳田國男展示館」、昔話や郷土芸能を楽しめる「遠野座」、お土産処「遠野旅の産地直売所」があります。
また、関連施設としてお蕎麦の美味しいお食事処「伊藤家」や遠野のビールが楽しめる「Brew Note 遠野」もあり、子どもから大人まで楽しめる複合施設です。
音と映像で、見て・聞いて・さわって楽しむ「昔話蔵」
「昔話蔵」は物語の世界に入り込んだような展示に溢れています。かつての造り酒蔵を改装した「昔話蔵」は、遠野に伝わる民話だけでなく、日本の昔話などを音や映像を使い、視覚的・体感的に楽しむことができる施設です。
例えば、テーブルの上に置かれた置物に触れると小さい影絵が現れます。また順路を辿っていると後ろで子供のくすくすという笑い声がしたり、羽ばたきの音とともに天狗の影が横切ったりと、さまざまな楽しい仕掛けがあります。
このように見て・聞いて・さわって楽しめる仕掛けがあちこちに施されており、昔話の世界を楽しみながら見学することができます。ライブラリーコーナーも用意されており、遠野に関わる本や絵本などもあり、物語の世界をゆっくり楽しめます。
民俗学調査の拠点になった旅籠「旧高善旅館 柳翁宿」(柳田國男展示館)
柳田國男の像が出迎えてくれる建物は、『遠野物語』を書くために定宿として滞在した「高善旅館 柳翁宿(りゅうおうじゅく)」です。
城下町であった遠野の中心地にあり、明治から昭和にかけて要人が宿泊する、当時の遠野を代表する旅籠です。
『遠野物語』の草創に深く関わった宿として現在の場所に移築し、館内では当時の趣を残しつつ、柳田國男の生涯や遠野での足跡を紹介しています。
2階の客室には柳田をはじめ、日本の民俗学者・国文学者・詩人として知られる折口信夫、大正時代に来日し柳田と親交があったロシア人言語学者ニコライ・ネフスキーなどが宿泊し、民俗学調査の拠点となりました。
当時の様子が残るこの建物は、国から登録有形文化財に指定されています。
柳田が夫婦で晩年を過ごした「旧柳田国男隠居所」
明治31年(1956)1月16日から、昭和37年(1962)8月8日に88歳で永眠するまで柳田國男が妻の孝(たか)とともに過ごした住居です。
東京都世田谷区成城にあったものを移築。
生前の柳田國男が好んだ装飾が施された趣のある建物の屋内では、柳田の功績や著作を紹介しています。
遠野の語り部が方言で語る昔話が聞ける「遠野座」
「とおの物語の館」の入館料で、昔話蔵の向かいにある「遠野座」で行われる、語り部による昔話を聞くことができます。
「昔、あったずもなぁ」で始まり「ドンドハレ」で終わる遠野の昔話。「遠野昔話語り部の会」の語り部による20分ほどの公演で「オシラサマ」や「ザシキワラシ」などの遠野地方に伝わる昔話を3〜5話ほど聞くことができます。
毎日行われる昔話の公演では、語り部も語られる昔話もその時々によって違いますが、昔ながらの遠野の方言で聞く昔話はとてもあたたかみがあります。
予約不要で、当日に昔話蔵での受付を行えば参加できますので、ぜひ遠野の方言で語られる昔話をお聞きください。
- 公演時間:4月~11月(3回/日)11:00, 13:00, 14:00
8月1日~8月31日(5回/日)10:00, 11:00, 13:00, 14:00, 15:00
12月~3月(土日祝日のみ)(1回/日)13:00
- 定休日:毎週火曜日、年末年始(12月29日~1月3日)
※「とおの物語の館」の休館日は、昔話もお休みです。
- お問い合わせ:0198-62-7887
遠野のお土産ならここ「旅の産地直売所」
「旅の産地直売所」では、遠野銘菓「あけがらす」や「河太郎せんべい」をはじめとして、地元の農家や商店街の方の手作り小物など、とっておきの遠野土産を取り揃えております。
もちろん「とおの物語の館」オリジナルグッズをお求めの方は、受付またはこちらの「旅の産地直売所」で購入いただけます。
また「旅の産地直売所」では、観光ツアーや民泊の手配も行なっています。遠野の街歩き「まちぶら」ツアーやサイクリングなどのアクティビティを楽しむ「さとぶら」ツアー、農家民宿での宿泊体験が人気です。
地場産品だけでなく、この土地ならではの体験もできるツアーも用意されているので、『旅産直』までお気軽にご相談してみてはいかがでしょう。
- 営業時間:9:30~16:00
- お問合せ:0198-62-6001
関連施設
お食事処 ばんがり伊藤家店
遠野の代表的な商家を活用した蕎麦屋です。店内には歴史を感じる神棚や、常居などがあり趣きがあります。
お蕎麦はもちろん、お寿司や天ぷらも人気です。
予約や団体のお客様にも対応するとのことなので、ぜひ問合せてみてください。ご予約・団体受付については下記電話番号まで。
- 定休日:火曜日
- 営業時間:11:00~なくなり次第終了
- お問合せ:0198-60-1110
Brew Note 遠野
遠野は日本屈指のホップの産地です。その遠野で「ホップ博士」として親しまれるマスターが営むお店。昔ながらの蔵の中で、遠野の地ビールとジャズを楽しむおしゃれな喫茶です。
- 土日祝日のみ営業
- 営業時間:11:00~18:00
- お問合せ:080-5099-1791
遠野城下町資料館(要予約)
戦国時代から続く遠野南部家の装束や武具を展示する資料館は、小さいながらも一見の価値あり。「とおの物語の館」と共通入場券で見学できますが、見学には2日前までに予約が必要です。
- 予約連絡先:0198-62-7887
とおの物語の館の基本情報
昔話蔵・遠野座・柳田國男館の3か所はすべて同じ「とおの物語の館」の入館料での見学。所要時間は昔話体験を含めて1時間半ほど。遠野には河童が目撃された"カッパ淵"や伝承にまつわるスポットが点在しているので、車での観光が便利です。
- 住所:岩手県遠野市中央通り2-11
- 電話番号:0198-62-7887
- アクセス:JR釜石線遠野駅から徒歩約8分
釜石自動車道遠野ICから車で10分、駐車場あり(40台)
- 営業時間:9:00~17:00(入館受付16:30まで)
- 休業日:4月~5月…無休
6月〜10月…毎月第1火曜日
11月〜3月…毎週火曜日
年末年始…(12/29~1/3)
- 入館料:一般510円/高校生以下210円
「とおの物語の館」「遠野城下町資料館」共通
2024年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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岩手県遠野市の物産振興や観光活性化を担う地域商社です。 遠野には河童や座敷わらしなどが登場する数々の伝承が残されているほか、盆地という地の利を活かした豊かな農畜産物が豊富で、特にビールで使われるホップは国内有数の生産量を誇ります。 このような遠野のヒト・モノ・歴史文化を織り交ぜ、地域ならではの価値を創出し、遠野ブランドを磨き上げ、地域を元気にすることを目指しています。