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日本のことば事典「スイカ割り」
日本の夏を感じさせる食べ物のひとつがスイカ。目隠しをした人が、周りの人の声を頼りに、スイカを棒で割る遊びを「スイカ割り」と言います。スイカ割りは、夏休みの海水浴の盛り上げ役として、欠かすことができない存在です。さらに、夏の風物詩であるスイカを味わうことができる、一石二鳥のゲームです。
スイカ割りって何?その歴史は?
スイカは、日本の夏を感じさせる食べ物のひとつであり、「スイカ割り」はそんなスイカを使った、夏の遊びです。目隠しをした人が、周りの人の声を頼りに、地面に置いたスイカを棒で割るのが、一般的な遊び方。
スイカ割りの起源は諸説あります。歴史上の偉人が始めたという説もあれば、スイカの豊作を祈るアフリカの風習が、スイカ割りとして定着したと言う専門家もいます。アフリカには、スイカの原種が自生しており、それを品種改良したものが日本で食べられています。スイカの原種を使って豊作を占うアフリカの風習が、日本に伝わったと考えれば納得が行きます。
その他、とくに有力なのが、居合抜きの修行の一部として、スイカ割りが行われたという説。居合抜きは、刀を鞘(さや)から素早く取り出し、攻撃の動作をするという、武道の技術のひとつを指します。武道の技術の高さを示すため、野菜や果実を素早く切るというパフォーマンスをすることがあり、それがスイカ割りとして広まったと言われているのです。
スイカ割りの楽しみ方
多くの人は、夏の思い出づくりとして、
スペースを確保したら、砂浜などの地面にスイカを置きます。そこから5メートル以上離れたところに、スイカを割る人が棒を持って立ちます。スイカを割る人に、目隠しのためのタオルを巻きます。そして、グルグルと回ってもらいます。そうすることで、スイカがある場所が分からなくなり、ゲームがさらに盛り上がります。
周りの人の役割は、スイカを割る人に助言をすることです。「まっすぐ歩く」「もう少し右」「ちょっと左」などの情報を与え、目隠しをした人を少しずつスイカに近づけていきます。競技としてスイカ割りをする場合、助言者たちは的確に指示を出す必要があります。遊びのときは、わざと違う方向に誘導するなどして、上手く割れない状況を楽しみます。
スイカ割りを楽しんだあとは?
スイカを割ったあとは、棒で割ったスイカを、みんなで味わいます。割れたスイカを、扇形に切ったり、一口サイズに切ったりして、食べやすいように切り分けます。
日本では、スイカに塩をかけて食べる人が大多数です。塩を加えることで甘みが引き立ち、スイカの味を存分に楽しむことができるからです。また、イタリアでは、夏になると、スイカにレモンをかけて食べるそう。酸っぱくなるかと思いきや、塩と同じくスイカの甘さが引き立つと評判ですので、ぜひお試しください。
また、砂や土にまみれてしまっては、せっかくの美味しいスイカが台無しです。そこで、スイカを隅々まで食べるために、スイカの下にレジャーシートを敷くことをオススメします。そうすることで、砂浜などが汚れずに済み、さらにスイカを存分に食べることができます。
そして、食べ終わったら、皮や種などをビニール袋にまとめます。スイカ割りをした場所に汚れが残っていないかを確認し、ゲームを終わりにしましょう。日本に海水浴へ行く予定のみなさんも、ぜひ、スイカ割りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
日本への訪日外国人の方が、もっと増えますように!