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【訪日観光客向け】Expressway Passとは?お得に日本の高速道路を走れるフリーパスを徹底解説!
車で日本観光を楽しむなら「Expressway Pass」がオススメ。外国人旅行者が使える、高速道路の利用が安くなるフリーパスです。本記事では、Expressway Passの概要や予約方法、使い方、利用可能エリア、料金などを詳しく紹介します。
Expressway Passとは?
Photo by Pixta
「Expressway Pass」とは、日本の高速道路を定額で利用できるフリーパスです。訪日観光客や、留学生といった外国のパスポートを持っている方が利用できます。
現在、利用可能なエリアは以下の4エリアです。
・北海道<Hokkaido Expressway Pass(HEP)>
・東北<Tohoku Expressway Pass(TEP)>
・九州<Kyushu Expressway Pass(KEP)>
・山陰・瀬戸内・四国<San'in-Setouchi-Shikoku Expressway Pass(SEP)>
車での旅行を計画している訪日外国人にとっては「Expressway Pass」はとてもお得な選択肢です。
またExpressway PassはETC(自動料金支払いシステム)を利用するので料金所でのコミュニケーションが不要です。日本語が分からなくても安心ですね。
料金所で止まる必要がないので、時間が短縮になる点も魅力でしょう。
本記事では、Expressway Passの概要や、予約方法、使い方、使えるエリアなどを紹介します。
目次
どのくらいお得?
Expressway Passはお得なパスですが、実際どれほどの差があるのでしょうか。ここでは、通常の高速料金や新幹線料金と比較し、そのお得さを具体的に検証してみました。
Case.北海道の場合(札幌⇔函館)
新千歳空港 Photo by Pixta
Hokkaido Expressway Passの利用は4日間から可能です。価格は1~4日間で7,700円 (普通車)です。
札幌と函館の間を往復すると想定した場合、Expressway Passを使用すれば通常の高速料金より4,540円、新幹線より8,920円安くなります。
- 料金
札幌・ 函館往復 |
通常の 高速 |
Expressway Pass |
新幹線 |
|
12,240円 | 7,700円 | 16,620円 |
Case.九州の場合(福岡〜長崎〜熊本)
阿蘇山の周辺 Photo by Pixta
九州旅行を計画する際、福岡を拠点とする人は多いでしょう。
例えば、福岡から長崎、熊本を巡り、福岡に戻る2泊3日の旅をする場合、Expressway Passを使用すると通常の高速よりも3,180円、新幹線を利用するよりも10,660円お得になります。
- 料金
福岡→長崎→熊本→福岡 | 通常の 高速 |
Expressway Pass |
新幹線 |
|
11,580円 | 8,400円 | 19,060円 |
(内訳)
・高速の通常料金(普通車)……福岡(福岡IC)〜長崎(長崎IC)まで3,840円、長崎(長崎IC)〜熊本(熊本IC)まで4,810円、熊本(熊本IC)〜福岡(福岡IC)まで2,930円。
・新幹線の場合……福岡(博多駅)〜長崎駅5,520円(博多駅〜武雄温泉駅間は特急リレーかもめを利用)、長崎駅〜熊本駅まで8,840円(長崎駅〜武雄温泉駅間は特急リレーかもめを利用)、熊本駅〜福岡(博多駅)まで4,700円。
誰が使える?
Photo by Pixta
Expressway Passが使える人の条件は以下の通りです。
・外国のパスポートを持っている外国人
・外国に永住権を持っている日本人
・上記の条件を満たした上で、日本で利用可能な運転免許証を持っている人
日本の鉄道(JR)に乗り放題になるJR Passの場合、日本に短期滞在(観光)で来た人しか購入できません。それに対し、Expressway Passは、留学生など、日本に長期滞在している外国人の方も利用できます!
申し込み方法
Expressway Passは、残念ながらKlookなどの予約サイトからは申込できません。
申し込みは、必ず、レンタカー会社の公式HPから直接申し込みが必要となります。
ニッポンレンタカーの場合
特に使いやすいのは、ニッポンレンタカーです。ニッポンレンタカーでは、以下の流れで、申し込みができます。
①通常どおり、申し込みフォームから予約
②予約完了後、「global@nipponrentacar.co.jp」へ申し込みのメール
<申し込みメールに記載する内容>
メール件名を「Expressway Pass」としたうえで、
・お名前
・予約番号
・車両クラス
・使用日程
・発着営業所
を伝える
※メール文は英語もしくは日本語での受付となります。
英語が苦手な方は、以下の文章をそのままコピーしてご活用ください。
<サンプルの英語文>
Title: Expressway Pass
ニッポンレンタカーで、Expressway Passを使いたいと思っています。以下、必要な情報をお伝えします。
・お名前:
・予約番号:
・車両クラス:
・使用日程:
・発着営業所:
ニッポンレンタカーのExpressway Passの利用については、同社の公式HPもチェックください。
その他の会社の場合
2024年12月現在、MATCHAが調べた限り、他の主要なレンタカー会社の場合、出発営業所に事前に電話し予約が必要なようです。
こうした不便さがあることから、MATCHAとしては、ニッポンレンタカーからの予約をおすすめします。
▼MATCHAではニッポンレンタカー10%割引クーポンも出しています。こちらは、Expressway Passと一緒に使えます。クーポンのページから、そのままニッポンレンタカーの公式HPに飛ぶことができますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
利用期間の延長はできないので注意を
Expressway Passは、申し込み後、利用期間の延長はできません。なので、ご自身の旅行プランに合った日数であらかじめ申し込んでくださいね。
高速道路での使い方
Photo by Pixta
来日し、営業所でレンタカーを借りる手続きをする際、Expressway Passが使える専用のETCカードを受け取ってください。
高速を走行中は、受け取ったETCカードを車載器にさしておけば大丈夫です。料金所を通る際は、ETC専用レーンを通る必要があるので間違えないように注意しましょう。
日本のETCや高速道路については、以下の記事も参照ください。
あわせて読みたい
注意:ETCカードは差しっぱなしにしない
日本は治安が良く、安全な国として知られています。
しかし、駐車場に車を長時間停めて離れる際は、盗難防止のためETCカードを抜いておくことをオススメします。不正使用された場合、思わぬ金銭的負担を被る可能性があります。
安心して旅行を楽しむためにも、万全の対策を心がけましょう。
使えるエリア・料金
北海道
対象区間 Picture courtesy of Expressway Pass Hokkaido 公式HP
札幌、函館、小樽など、歴史と自然あふれる見どころが多くある北海道。特に電車や列車の本数が少ないので、北海道の移動にはレンタカーが役立ちます。
使える日数と料金は以下の通りです。
- 1~4日
- 5日
- 6日
- 7日
- 8日
日数 | 普通自動車 | 軽自動車など |
|
7,700円 | 6,200円 |
|
9,600円 | 7,700円 |
|
11,600円 | 9,300円 |
|
13,500円 | 10,800円 |
|
15,400円 | 12,300円 |
HP:https://www.driveplaza.com/etc/drawari/hokkaido_expass/
東北
Picture courtesy of Expressway Pass Tohoku 公式HP
仙台、秋田、青森など、東北地方は四季折々の美しい自然と伝統が息づくエリアです。東北地方は広大なエリアに魅力的な観光地が点在していて、電車やバスの本数が限られている場所も少なくありません。
そのため、東北旅行を存分に楽しむなら、レンタカーでの移動がオススメです。
使える日数と料金は以下の通りです。
- 1~4日
- 5日
- 6日
- 7日
- 8日
日数 | 普通自動車 | 軽自動車など |
|
8,500円 | 6,800円 |
|
10,600円 | 8,500円 |
|
12,800円 | 10,200円 |
|
14,900円 | 11,900円 |
|
17,000円 | 13,600円 |
HP:https://www.driveplaza.com/etc/drawari/tohoku_expass/
九州
Picture courtesy of Expressway Pass Kyushu 公式HP
九州は、福岡、長崎、熊本など、歴史ある街並みと都会的な雰囲気が共存する魅力的なエリアです。
しかしそれぞれの都市を回る際、移動距離が長いことや、一部の観光地は公共交通機関でのアクセスが限られている面もあります。
レンタカーでの移動なら、自分のペースで旅を楽しめ観光の自由度も大幅に広がります。
使える日数と料金は以下の通りです。
- 2日
- 3日
- 4日
- 5日
- 6日
- 7日
- 8日
- 9日
- 10日
日数 | 普通自動車 |
|
6,200円 |
|
8,400円 |
|
10,600円 |
|
12,800円 |
|
15,000円 |
|
17,200円 |
|
19,400円 |
|
21,600円 |
|
23,800円 |
HP:https://global.w-nexco.co.jp/en/kep/
山陰・瀬戸内・四国
Picture courtesy of Expressway Pass San'in-Setouchi-Shikoku 公式HP
松江、広島、高松など、歴史ある町並みが魅力の山陰・瀬戸内・四国地方。観光地が広範囲に点在しているので、名所や隠れた魅力を存分に楽しむならレンタカーが最適な選択です。
穏やかな瀬戸内海の風景を楽しみながらのドライブもオススメです。
使える日数と料金は以下の通りです。
- 3日
- 4日
- 5日
- 6日
- 7日
- 8日
- 9日
- 10日
日数 | 普通自動車 |
|
10,700円 |
|
11,700円 |
|
12,700円 |
|
13,700円 |
|
14,700円 |
|
15,700円 |
|
16,700円 |
|
17,700円 |
HP:https://global.w-nexco.co.jp/en/sep/
中部は予約受付を終了
以前は、名古屋や関西で使えるCentral Nippon Expressway Passも発行されていましたが、現在は予約受付を終了しているので、ご注意ください。
▼Expressway Passと一緒に利用可能!ニッポンレンタカークーポン
よくある質問
日本全国で使えるExpressway Passはありますか?
かつては日本全国で使えるJapan Expressway Pass(JEP)がありましたが、現在は提供されていません。
東京や関東で使えるExpressway Passはありますか?
ありません。ただし、首都圏出発エリアから群馬県、栃木県、茨城県の周遊エリアへ1往復+周遊エリア内が乗り降り自由になる「北関東周遊フリーパス」というものがあります。
大阪や関西で使えるExpressway Passはありますか?
ありません。ただし、京都府・兵庫県・奈良県・和歌山県を対象に高速道路が乗り放題になる「関西エリア周遊ドライブパス」というものがあります。
高速料金はどのように払えばよいですか?
Expressway Passはレンタカー会社から専用のETCを借りることが前提です。ETCレーンを通過して高速を利用し、料金は基本的にはレンタカーを返却する際に支払います。
なお、Expressway Passを利用しない場合、高速料金自体は現金で支払うことは可能です。しかし現金支払いができる料金所は減少傾向にあります。
日本における普通自動車と軽自動車は、何が違うんですか?
日本には、「普通自動車」と「軽自動車」という区分があり、それぞれで高速料金が異なります。普通自動車は大きさの制限がないのに対し、軽自動車は全長が3.4メートル以下であることなど大きさの制限があります。
また普通自動車は、エンジン排気量が660cc以上、乗車人数は5人~9人です。一方普通自動車は、エンジン排気量が660cc以下、乗車人数は最大4人に定められています。
Main image by Pixta
企業のIR/CSR分野のPR、国際協力分野の情報誌編集を経て、2017年10月にMATCHAに参加しました。2019年4月から香川県三豊市に移住。訪日観光客向けの記事を書くほか、地域おこしにも携わっています。
インターネットサービスやレンタカー、ホテルなどのほか、また西日本の観光スポットの記事を主に担当しています。