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愛媛県今治市とゼロ・エミッション船:海事都市の未来と村上海賊の歴史
今治市は、日本最大の海事都市としてゼロ・エミッション船の開発を進め、環境に優しい未来の海運業を牽引しています。日本遺産にもなっている村上海賊の歴史と共に、伝統と革新が融合する魅力的な都市です。
愛媛県今治市ってどんなところ
愛媛県の今治市は、日本最大の海事都市として、その歴史と産業において大きな役割を果たしてきました。
造船業が盛んなこの都市は、近年、環境に配慮した「ゼロ・エミッション船」の開発を進め、持続可能な海運業を支える未来を築いています。この進展とともに、今治市の歴史的背景に根付いた村上海賊の伝説も再評価され、観光や地域活性化に繋がっています。この記事では、今治市の未来を形作るゼロ・エミッション船と、村上海賊の歴史について詳しくご紹介します。
今治市とゼロ・エミッション船の未来
今治市は、長年にわたって造船業を中心に発展してきました。今治造船をはじめとする造船所が集まるこの地域では、常に新しい技術と革新が求められています。特に、温暖化対策として注目を集めているのが「ゼロ・エミッション船」です。ゼロ・エミッション船は、二酸化炭素(CO2)を排出しない船であり、アンモニアや水素などの代替燃料を使用しています。
今治市に本社を構える「今治造船」は、アンモニアを主な燃料として使用する船の開発を進めており、これにより海運業界の脱炭素化を加速させています。ヨーロッパ連合(EU)や他国が導入する新しい環境規制に対応するため、今後ゼロ・エミッション船の需要は急増すると予測されています。これに対応するため、今治市では造船ドックを拡張し、次世代の環境に優しい船舶を製造する体制を整え、2050年カーボン ニュートラルの実現に向けて動き出しています。
波止浜港より造船会社群を眺める
村上海賊と今治市の歴史的背景
今治市の魅力は、造船業だけではありません。市内には、戦国時代に活躍した海賊「村上海賊」の伝説が色濃く残っています。村上海賊は、今治市の近隣にあった村上家を拠点にしており、海上での戦いで名を馳せました。彼らは当時、瀬戸内海を支配し、船の技術や海上戦術において卓越していました。
村上海賊の影響は、今治市の文化や観光にも大きな影響を与えています。市内には、村上海賊に関連した史跡や観光名所が点在しており、観光客はその歴史を学びながら、美しい海岸線や港町の風景を楽しむことができます。村上海賊の伝説は、今治市のアイデンティティの一部として、多くの人々に親しまれています。
今治の先にある来島海峡は、瀬戸内の中央部にあるため、潮位変動が大きく、点在する小島の影響もあって、潮流は速く、古くから瀬戸内水運の難所といわれてきました。そのため、この海域は古来より水軍(村上氏)の拠点となります。水軍は、因島、能島、来島を拠点にした海上の武装集団で、南北朝から室町・戦国時代を通して、歴史にその名を残し水軍は、港湾、海運、造船などの海事産業の基盤となりました。
今治市:歴史文化を守りながら未来の海運業を牽引する都市
今治市は、環境への配慮と歴史的な背景を兼ね備えた未来志向の都市であり、観光と産業が調和する場所として、ますます注目されています。ゼロ・エミッション船と村上海賊の伝説が交錯する今治市は、次世代の海運業と歴史的観光地として、国内外から訪れる人々に新たな魅力を提供し続けることでしょう。
観光事業として、日本遺産の「能島城跡上陸&潮流クルーズ」インバウンドOKの「サイクルツアー」他、村上海賊ミュージアム内の「jibacafe」にて、オフィシャルグッズの開発販売、官公庁向け誘客サービスを行っています。また、ロードサービス事業として、高速バスの運行「広島~今治・福山~今治・福山~松山」、料金所運営、料飲事業として「来島海峡サービスエリア」「風のレストラン」「丸の内88屋」その他、岡山理科大学の今治キャンパス食堂の運営を通じて、多くの訪問いただく皆さんに向けた誘客サービスと、地元貢献を目指しています。