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縁結びで有名な出雲大社。交通アクセスが少々不便な島根県出雲市に立地しているとはいえ、ご利益を預かりたいと考えている方は少なくありません。そこで今回、東京や大阪から出雲大社にアクセスする方法について、飛行機や新幹線など、各移動手段別に解説します。
縁結びで有名な出雲大社。交通アクセスがやや不便な島根県出雲市に立地しているとはいえ、ご利益を預かりたいと考えている方は少なくありません。
そこで今回は、東京や大阪から出雲大社にアクセスする方法について、飛行機や新幹線など移動手段別に解説します。名古屋や福岡など、そのほかの主要都市からアクセスする方法についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
Picture courtesy of by 出雲大社社務所
島根県出雲市に鎮座する出雲大社(正式な読みはいづもおおやしろ)は、「縁結びの神様」として古くから崇められている古社です。広く"だいこくさま"として慕われる大国主大神(おおくにぬしのみこと)をお祀りしています。
大国主大神は、幾多の困難を越えて出雲に大国をつくった国造りの神様でもあり、さらにその国土を天照大御神の御子に譲った国譲り神話でも知られています。出雲大社は、その国譲りの代償として建てられたのが起源だそう。
現存する本殿は江戸時代の1744年に建設されたとされます。高さは約24mあり、神社建築としては国内随一の高さを誇ります。それらの神社建築としての規模や、「大社造り」と呼ばれる日本最古の寺社建築様式が認められ、1952年には文化財保護法に基づく国宝に指定されました。
出雲大社の基本情報 | |
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島根県出雲市杵築東195 |
問い合わせ | 0853-53-3100 |
公式HP | https://izumooyashiro.or.jp/ |
入場料 | 拝観料:無料 宝物殿:大人300円、学生200円、小中学生100円 |
入場時間 | 8:30〜17:00 |
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・出雲大社大駐車場:普通車385台、バス13台 ・出雲大社第2駐車場:360台 ・かめやま広場:100台 |
Photo by photo AC
出雲大社の最寄駅は、一畑電車大社線の始終端駅である出雲大社前駅です。出雲大社前駅から出雲大社までは、徒歩5分で到着します。
出雲大社前駅は、モダンな洋風建築の建築物であるのが特徴。たとえば、教会を連想させるカラーグラスが窓にはめ込まれており、晴天時や夜間時にカラーグラスを通った光が床に鮮やかな模様が描き出されます。
こうした建築物としての希少性が評価され、1996年に国の登録有形文化財に登録されました。
Photo by photo AC
東京から出雲大社へアクセスする方法には、おもに飛行機と鉄道(JR)、高速バスの3つの手段があります。
各移動手段を使った場合の所要時間と片道料金は次のとおりです。
移動手段 | 所要時間 | 料金(片道) |
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約1時間55分〜 | 21,475円〜 *日によって価格は変動します |
鉄道 *新幹線を利用した場合 |
約7時間30分〜 | 21,560円〜 |
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約12時間20分〜 | 10,000円〜 |
*写真はイメージです。 Photo by photo AC
飛行機で出雲大社へアクセスする場合は、羽田空港発着の出雲便に搭乗します。
出雲空港に到着後は空港前から出ている出雲大社行きの直行バスに乗りましょう。
飛行機は移動時間が短いため、疲れにくいのがメリットです。また出雲便を運行するJAL(日本航空)は早割サービスが充実しており、比較的費用を抑えやすい傾向があります。
一方、費用が高いのが飛行機のデメリット。JALはLCC(格安航空会社)ではないため、観光シーズンや直前予約は特に価格が高くなりがちです。
移動ルート | 所要時間 | 料金(片道) |
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約1時間15分 | 20,575円〜 *日によって価格は大きく変動します。 |
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約40分(直行バス) | 900円 |
*写真はイメージです。 Photo by photo AC
鉄道で出雲大社へアクセスする方法には、新幹線を利用するルートと寝台列車を利用するルートの2通りがあります。
新幹線を利用するルートは、東京駅から岡山駅、そして特急やくもで岡山駅から出雲市駅まで移動。さらに電鉄出雲市駅からは一畑電鉄の在来線で出雲大社前駅へ向かいます。
一方、寝台列車を利用するルートは、寝台列車のサンライズ出雲で東京駅から出雲市駅へ。その後、電鉄出雲市駅から一畑電車の在来線で出雲大社前駅へ向かいます。
新幹線を利用するルートは本数が多く、事前予約なしでも利用しやすのがメリット。ただし、費用の高さと3度にわたる乗り換えがネックとなります。
寝台列車を利用するルートは、乗り換えが少ないうえに、寝ながら移動できるため疲れにくいのがメリット。しかし、少ない本数や予約の取りにくさ、長い移動時間がデメリットです。
移動ルート | 所要時間 | 料金(片道) |
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3時間9分〜 | 16,600円〜 |
岡山駅〜出雲市駅 | 2時間59分〜 | 7,020円〜 |
東京駅〜出雲市駅(サンライズ出雲) | 12時間11分〜 | 16,040円〜 |
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15分〜 | 500円〜 |
*写真はイメージです。 Photo by photo AC
高速バスで出雲大社に行く場合は、東京駅八重洲口で、JRバスの「スサノオ号」に乗車します。スサノオ号に乗車すれば、乗り換えなしで出雲大社に到着します。
夜行バスはスサノオ号のほかにも、WILLER EXPRESSがあります。ただ、WILLER EXPRESSは出雲大社への直行便はありません。
高速バスを利用するルートは費用が安いうえに、乗り換え不要なのがメリット。ただし、夜行バスに乗車するため、移動時間が長く、疲れやすいのがデメリットです。本数も少なく、利便性にも相対的に欠ける傾向にあります。
移動ルート | 所要時間 | 料金(片道) |
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11時間57分〜 | 7,600円〜 *日によって変動します。 |
Photo by photo AC
大阪から出雲大社にアクセスする方法は、おもに飛行機と鉄道、自動車、高速バスの4通りです。
各移動手段を使った場合の所要時間と料金は次のとおりです。
移動手段 | 所要時間 | 料金(片道) |
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約1時間45分〜 | 10,460円〜 *日によって変動します。 |
鉄道 | 約4時間〜 | 13,310円〜 |
自動車 | 約3時間57分〜 | 9,310円〜 |
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約7時間45分〜 | 2,600円〜 |
Photo by photo AC
飛行機で出雲大社へアクセスする場合は、伊丹空港発着の出雲便に搭乗。出雲空港に到着後は、東京発と同様に出雲大社への直行バスを利用します。
飛行機を利用する場合は所要時間が短いのがメリットです。また出雲便は早割を利用すれば、価格を抑えやすいでしょう。
ただし、伊丹空港自体が大阪市郊外に立地しているため、大阪市内からのアクセスがさほどよくないのがデメリットといえます。
移動ルート | 所要時間 | 料金(片道) |
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1時間5分 | 10,460円〜 *日によって変動します。 |
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40分(直行バス) | 900円 |
Photo by photo AC
鉄道で出雲大社にアクセスする場合は、新幹線を利用します。
新幹線を利用する場合は、新大阪駅から岡山駅まで移動。岡山駅から特急やくもに乗車し、終点駅の出雲市駅で降車します。
鉄道を利用するルートには、寝台列車のサンライズ出雲を利用する方法もあります。所要時間を考えると、サンライズ出雲を利用するよりも、新幹線を利用するほうが利便性が高いといえます。
便数の多さにより、利便性が高いのがメリットですが、料金は特別割安といえないうえに、乗り換えの多さがデメリットに感じられるでしょう。
移動ルート | 所要時間 | 料金(片道) |
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44分〜 | 5,610円〜 |
岡山駅〜出雲市駅 | 2時間59分〜 | 7,020円〜 |
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15分〜 | 500円〜 |
*写真はイメージです。 Photo by photo AC
どの地点から出発するかによりますが、大阪市街地から出発する場合は、阪神1号環状線の梅田出入口より高速道に入ります。
その後、中国自動車道の中国池田ICより山陰方面へ向かい、米子自動車道を経由して山陰自動車道の米子西ICより島根方面へ向かいましょう。山陰自動車道の出雲ICが、出雲大社の最寄りのICです。
自動車を利用する方法は、出発時間の融通が利きやすいのがメリット。また出雲大社周辺は無料駐車場が充実しているため、現地到着後の利便性が高いのもメリットのひとつといえるでしょう。
ただし、自動車を利用する方法は運転にかかる労力が大きいのがデメリットになります。
移動ルート | 所要時間 | 料金(片道) |
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3時間57分 | 9,310円〜 |
梅田出入口〜中国池田IC〜尾道JCT〜宍道JCT〜出雲IC | 4時間53分 | 8,570円〜 |
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4時間24分〜 | 8,500円〜 |
Photo by photo AC
高速バスで出雲大社へ行く場合は、西日本JRバスが運行する「グランドリーム出雲11号」に乗るのがおすすめです。
グランドリーム出雲11号は唯一、大阪駅から出雲大社へ直行できる夜行バスです。
また、大阪から出雲大社へは、クラブツーリズムや阪神交通社によるバスツアーが高い頻度で催行されます。バスツアーは乗り換えなしで出雲大社へ行けるうえに、料金が比較的リーズナブル。パッケージツアーを利用しても問題ない方は、出雲大社を観光先に含むバスツアーを利用するのもアリですね。
以上をまとめると、高速バスを利用する方法は、料金がリーズナブルなのがメリット。一方、個人旅行の場合は、所要時間が長いのがデメリットといえます。
移動ルート | 所要時間 | 料金(片道) |
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7時間10分 | 2,500円 |
Photo by photo AC
最後に名古屋や福岡、広島といった主要都市からのアクセス方法についても解説します。
名古屋から向かうの場合は、飛行機を利用するのが非常に便利。愛知県内の空港である中部国際空港(セントレア)と県営名古屋空港(小牧空港)の2空港からはいずれも出雲便が出ているためです。ただし、この2空港は立地場所が異なるため、名古屋市街地より以北在住の場合は県営名古屋空港、以南在住の場合は中部国際空港を利用するとよいでしょう。
福岡からの場合も、飛行機を利用するのが便利です。福岡空港は福岡市街地からのアクセスも大変よいのが大きなメリット。
広島からの場合は、高速バスを利用するのが便利です。出雲大社へ直行バスはありませんが、運行本数が多いため、不便に感じることは少ないでしょう。
時期を選ばなければ、札幌から向かう場合は8月限定で運行される出雲便の利用をおすすめします。東北の場合は、新幹線で東京方面に訪れた後、羽田空港発着の出雲便を利用するとよいですね。
移動ルート | 所要時間 | 料金(片道) |
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約1時間〜 | 14,190円〜 |
中部国際空港ー出雲空港 | 約1時間5分〜 | 14,630円〜 |
福岡空港ー出雲空港 | 約1時間〜 | 14,520円〜 |
広島駅新幹線口 | 約3時間22分〜 | 4,200円〜 |
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約1時間30分〜 | 22,890円〜 |
本記事では、東京や大阪から出雲大社へアクセスする方法について解説しました。
旅行資金に余裕があれば、いずれの場合でも、所要時間が短い飛行機を利用するのがおすすめです。
ただし、国内航空会社の航空チケットは決して安いといえないため、予算や旅行ニーズに合わせて、新幹線や高速バスなど、適切な交通手段を選ぶとよいでしょう。