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年に1度の日本酒フェス!「新潟淡麗 にいがた酒の陣」で日本酒と食を堪能しよう!
日本のお酒と言えば「日本酒」。新潟県は日本酒を作る酒蔵が日本で一番多い県です。そんな新潟県内の日本酒とおいしい料理が一堂に会するお祭りが3月10日(土)、11日(日)に開催。日本酒好きにとってはたまらないイベント、その詳細情報とオススメの日本酒、それぞれに合う料理をご紹介します!
新潟の日本酒、そのおいしさの秘密とは?
画像提供:公益社団法人 新潟県観光協会
新潟県には90もの酒蔵が存在しています。その数は全国一! 銘柄も数多くの種類があります。新潟県民はもちろん、全国の日本酒好きからも人気が高い新潟の日本酒。そのおいしさの秘密をピックアップしてお伝えしましょう。
1.日本酒の原料、米へのこだわり
日本酒は、米からできていることを知っていますか? 新潟県は全国でも有数な米の生産地であり、有名なブランド米として認知されています。そんな新潟県だからこそ、日本酒に使う米にもこだわっています。
実は、普段ごはんとして食べる米と、日本酒に使う米は別物。日本酒用の米は、酒米(さかまい)と言い、通常の米と比べて粒が大きく、粒の中央部にある「心白」(しんぱく)と呼ばれる白く不透明な部分が大きくなります。心白を多く使うほど、雑味の少ないすっきりとした味わいになると言われています。
新潟の日本酒は、心白の使い方が贅沢! 香りが華やかで味わい深い「大吟醸」ともなると、米の粒の約半分も削るのだとか。そうすることで、日本酒の味わいが香り高くすっきりとします。
2.新潟の環境は日本酒造りにベスト!
おいしいお酒造りに、米とともに欠かせない原料が水です。新潟県の冬は、厳しい寒さが続き、多くの雪が降り積もります。その雪が春になると溶けて水となり、山に堆積した栄養分を吸い取りながら流れ出ます。この雪解け水を使って造られる日本酒が、新潟の日本酒の基となっています。
また、雪には空気をきれいにする働きがあり、きれいな空気が、日本酒の甘味を決定づけるこうじ菌や酵母の成長を促します。このように日本酒造りに最適な環境と原料が備わった新潟だからこそ、おいしい日本酒が生まれるのです。
日本酒のフェス!「新潟淡麗 にいがた酒の陣」
画像提供:新潟県酒造組合
米、水ともに最適な環境で育まれた新潟の日本酒。その日本酒を心ゆくまで楽しむことができるイベントが、毎年3月に開催されています。
それが2004年から始まった「新潟淡麗 にいがた酒の陣」です。2018年は3月10日(土)、11日(日)に開催されます。
モデルとなったのは、ドイツで開催されているビールの祭典「オクトーバーフェスト」。オクトーバーフェストのように、国内のみならず訪日観光客も一緒に新潟の地酒と食を楽しむことを目的としています。
イベントのタイトルにある「淡麗」とは、口当たりが滑らかでさっぱりとした味わいのこと。冬の厳しい寒さの影響から生まれた、雑味の少ない新潟の日本酒の味わいを表しています。
当日の流れとポイント
1.チケット交換
画像提供:新潟県酒造組合
チケットは事前に購入可能な前売り券(税込2,000円)と当日券(税込2,500円)があります。前売り券はコンビニエンスストア内の端末機で購入。
当日券の場合は、エスカレーターで2階にあがってすぐの当日試飲チケット販売所にて購入できます。
また当日の会場販売限定で、15時から入ることができる「アフター3」チケット(税込1,500円)もあります。混雑を避けたい方は、来場客数が少なくなる夕方を狙うのも一つの手かもしれません。
例年、多くの観光客が当日券で入場していますので、当日券で行かれる方も安心ください。
※チケットの申込HPは末尾のinformationをご覧ください(日本語のみ)。
※お酒を飲まない方は無料で入場できます。
2.列に並んで、おちょこと水を受け取る
前売り券を持っている人、そしてチケットを無事購入できた人は列に並び、リストバンド装着場所でリストバンドをつけてもらいましょう。そして入り口から1階に入り、チケットを提示すると、おちょこ(※1)交換口でおちょこと水がもらえます。
※1:おちょこ……日本酒を飲む際に使用する、小さな器。
3.日本酒・飲食ブースへ
画像提供:新潟県酒造組合
あとは好きな場所で日本酒を飲み、食べ物を食べて満喫するのみ!
当日集まる酒蔵は85蔵。新潟にある酒蔵のほとんどが集まっています。それぞれ数種類の日本酒を提供しているので、気になるブースに行き、飲みたい日本酒を伝えておちょこに日本酒を入れてもらいましょう。
いったん入場すれば、日本酒を心ゆくまで楽しむことができます! 飲み過ぎに注意しながら、新潟の日本酒をぜひ堪能してください。
もちろん日本酒だけでなく、新潟の食材を使った飲食ブースも充実しています。食事代はチケットに含まれないため、食事をしたい場合は食べたい料理のブースに行って購入しましょう。
会場には椅子や、立って飲み食いができる机があります。隣に既に人がいる場合などは「ここを使ってもいいですか?」と聞いてみてください。普段はシャイな日本人でも、お酒を飲むと社交的になる人も。何気ない一言から、楽しい会話が始まるかもしれません。
地元の人オススメの日本酒と料理の組み合わせ
イベント当日は、たくさんの日本酒と料理が並んでいるので、何を頼めばいいのかわからなくなってしまいそうですね。
そこで今回は、新潟の日本酒の知識を知って楽しむための会「新潟清酒達人検定 金の達人有志の会」会長の渡辺英雄さんに、日本酒と料理のオススメの組み合わせ3選を聞いてきました!
伝統的な「へぎそば」とフレッシュな日本酒を味わう
画像提供:新潟県酒造組合
料理/へぎそば+鴨ロース(小嶋屋総本店)
日本酒/妙高酒造「妙高山 FRESH SPADE(フレッシュ・スペード)」
日本酒をたくさん飲んで少し疲れてしまった……。そんなときにオススメなのが、「新潟へぎそば」。へぎそばは、つなぎに「ふのり」という海藻を使っており、しっかりとしたコシがありながらもツルッと軽やかな喉越し。
この料理とぜひ合わせたいお酒は、「妙高山FRESH SPADE」。新酒ならではのフレッシュで透明感のある味わいと軽やかな飲み口が、喉越しのよい蕎麦と好相性。
「疲れた体にすっと流れるように入ってきます。休憩のつもりがついつい飲み過ぎてしまうかも知れません!」(渡辺さん)
高級ブランド牛と相性抜群!酸味のある後味の日本酒
画像提供:新潟県酒造組合
料理/村上牛の焼きしゃぶ丼(越後の旬と地酒 いかの墨)
日本酒/池浦酒造「和楽互尊 特別純米酒 こしひかり」
新潟の高級ブランド牛として名高い村上牛。その旨味を引き出すためにロース肉を低温でゆっくりと焼き上げ、新潟県産コシヒカリと一緒に味わいます。「焼きしゃぶ丼」は、まさに新潟の魅力が詰まった一品です。
この料理に合う日本酒は、「和楽互尊(わらくごそん) 特別純米酒 こしひかり」。
「ふくらみのある旨味が特徴で、噛むほどに甘くなるコシヒカリとの相性は抜群。また、酸味のある後味が、脂がのった村上肉の味わいをグッと引き締めてくれます」(渡辺さん)
新潟の味覚が凝縮されたペアリングをぜひお試しください。
洋食のおいしさを引き立てる日本酒
画像提供:新潟県酒造組合
料理/しらすのピッツァ(ヴィットーリア)
日本酒/DHC酒造「嘉山(かやま)純米吟醸 無濾過生原酒」
「酒の陣」では、洋風の料理も味わうことができます。洋食と日本酒の組み合わせは意外かもしれませんが、渡辺さんのオススメは、「しらすのピッツァ」とDHC酒造の「嘉山(かやま)純米吟醸 無濾過生原酒」のペアリング。
加水調整をしない原酒ならではの重厚感と、加熱処理をしない生酒特有のフルーティーな香りは、ピッツァのハーブやニンニクの力強さにも引けを取りません。
「『嘉山』の甘酸っぱい味わいが、しらすやアンチョビ特有の潮の香りと塩味を優しく包み込み、全体のバランスを整えてくれます」(渡辺さん)
まとめ
新潟県民はもちろん、全国各地からこのイベントを目的に多くの人が訪れます。おいしい日本酒を味わうだけでなく、日本人と交流するにも絶好の機会。酒どころ新潟で1年に1度のお祭りをぜひ楽しんでみてください!
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取材協力:新潟県酒造組合
新潟生まれ。日本文化と古い建物が好きな社会人。日本を、地方を好きになってもらえるような記事を綴っていきたいです。