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浅草の雷門の歴史と背景を知り、浅草観光をさらに楽しもう!
東京の浅草に来たのなら、まずは誰もが訪れる場所があります。浅草寺の入り口にあたる「雷門」です。意外と知らない雷門の秘密に迫ります。雷門の歴史や背景や知っておくと便利な情報も紹介します。
雷門の大提灯
雷門にかかる大提灯は、誰もが頭に思い浮かべる浅草のシンボルです。高さは3.9m、直径は3.3m、重さはなんと約700kgもあります。
京都の丹波地方で採れた竹で骨組みを作り、その周囲に和紙約300枚を貼り合わせ提灯を形作っています。貼り合わせている和紙は福井県産のコウゾ(クワ科の植物)を100%原料としているので、純日本製の提灯だと言ってよいでしょう。
1971年から京都市下京区の高橋提燈という提灯屋が制作をしていて、約10年ごとに新調されているそうです。
大提灯の底の龍の彫刻
Photo by Pixta
多くの人が雷門と提灯だけを見て通過してしまいますが、実は提灯の底にも意味のある彫刻が施されています。それが、龍の彫刻です。
隅田川で仏像が網にかかった時、龍神が金鱗を輝かせて現れたという逸話があります。そのため浅草寺を見守る神様のひとつとして、現在も龍の彫刻が施されているのです。
また日本では、大海に住む龍は、雲を呼び、雨を降らす力を持っていると考えられてきました。
ここ浅草はかつて、木造建築が密集する火事に弱い町でした。そのため雨を降らせて火事から人々を救ってくれる龍は、龍神として崇められてきたのです。そういう意味もあり、雷門の提灯の下には、龍の彫刻が施されているのです。
「Panasonic」創業者と雷門の不思議な関係
雷門の大提灯は、日本の電器グループ「Panasonic」と深い関わりを持っています。
その関わりは1960年に始まります。その年、松下電器産業(今のPanasonic)の創設者である松下幸之助は病気に悩んでおり、治癒を願うために浅草寺に参拝に行ったそうです。
その後、無事に病気が治ったため、そのお礼として門及び大提灯を寄贈し、現在の雷門が成立しました。
その縁が続き、今も大提灯の下には、松下電器産業(今のPanasonic)の創設者である松下幸之助の名前が刻まれています。
雷門の裏側の二体の像
Photo by Pixta
雷門をくぐってみると、その裏側にも二体の像が建っています。門に向かって右側が金龍像(女性の姿)で左側が天龍像(男性の姿)といいます。
金龍(きんりゅう)と天龍(てんりゅう)は、水をつかさどる龍神であり、仏教徒を守る神とされています。先に説明した風神・雷神と対称となるように置かれています。
浅草寺の資料によると、龍神は海の災難から人々を守る神、また穀物が豊かに実り育つことを守る神として信仰されています。浅草寺の場合、「龍神は仏教徒を守る」という信仰に基づいて、雷門を守る神として奉納されたのだとか。
金龍山浅草寺という寺号にちなみ、龍神を天龍・金龍の男女二つの人間の像に見立てています。龍神を人に見立てた像であることが、それぞれの像に尻尾が付いていることで分かります。
おわりに
いかがでしたでしょうか。雷門という門にフォーカスしてみても、長い長い歴史があり、銅像や提灯にそれぞれ背景があるものです。
雷門に行った際には、全体を眺めながらもその細部まで注目してみると、さらに楽しめるはずです。
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