旅の準備はじめよう
花の寺「應聖寺」の沙羅の花。諸行無常、季節の移ろいを感じて│福崎町
関西花の寺8番として四季を通して花々が楽しむことができる、應聖寺(おうしょうじ※神崎郡福崎町)では例年6月中旬から7月上旬にかけて沙羅の花が見ごろに。
別名、夏椿(なつつばき)と呼ばれる沙羅の花。
「播州沙羅の寺」とも呼ばれる應聖寺(おうしょうじ)では樹齢300年を超す沙羅の大木がありましたが、平成8年、樹命を終え、現在はその子孫となる沙羅の木、約200本余りが清楚な白い花を咲かせます。
諸行無常「沙羅の花」
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理(ことわり)をあらわす。
奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢の如し。『平家物語』
世のすべてのものは、永遠に変わらないものはないということを表わすときに用いられる「諸行無常」という言葉。
お釈迦様の入滅の説話にも登場する沙羅の花ですが、朝に咲き夕べには散る、たった一日だけの無常の花として「沙羅の花」は知られています。
無常だからこそ美しい
この時期だけの庭園を眺めながら季節の移ろいを感じてみてはいかが。
(庭園拝観料は500円(抹茶、お菓子付)※入山拝観のみは200円)
應聖寺
白雉年間(1300余年前)、天竺の高僧法道仙人によって開基されたと伝わっる應聖寺。本堂並びに書院裏には「名勝應聖寺庭園(江戸初期・県指定文化財)」が広がっています。
【所在地】 兵庫県神崎郡福崎町高岡1912
【TEL】 0790-22-1077
6月の應聖寺の風景
沙羅の季節には、セッコク、サツキ、キョウカノコ、オカトラノオ、ハンゲショウなど、初夏の花々が咲き乱れます。
福崎町は、かつて「播州」や「播磨の国」と呼ばれた兵庫県南西部に位置し、昔は東西と南北を結ぶ街道が交わる交通の要所として栄えました。昭和31年(1956年)5月3日に、田原村、八千種村、旧福崎町が合併し、現在の形となりました。 今でも、南北にはJR播但線や播但連絡道路、国道312号線が通り、東西には中国自動車道と県道三木宍粟線が走り、交通の重要な拠点であることに変わりはありません。 さらに、福崎町は緑豊かな山々に囲まれ、町の中央を市川が流れる自然豊かな田園都市であり、歴史と文化の遺産にも恵まれた地域です。