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美しい日本の棚田10選。おすすめの田んぼアートスポットも紹介
美しい棚田や田んぼアートのおすすめスポットをまとめて紹介します。日本の原風景を楽しめる、癒しの絶景スポットばかりです。リフレッシュできる美しい景色を眺めたいなら、ぜひ参考にしてください。
「棚田」「田んぼアート」は日本の原風景を楽しめる!
米作りの文化がある日本では、田んぼも景観の美しさで人気です。昔ながらののどかな風景は、どこか懐かしく癒される雰囲気です。この記事では、日本の原風景を楽しめる美しい棚田(たなだ)や田んぼアートのおすすめスポットをまとめて紹介します。
【基礎知識】田んぼとは?
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「田んぼ」とは、米作りをするための水を張った土地のことです。田んぼは「水田」とも呼ばれ、ここで私たちの主食となる米が収穫されます。田んぼは単に稲を育てる場であるだけでなく、大雨の際に雨水を一時的に蓄えることで、地域の洪水や土砂崩れを防ぐ役割も担っています。
田んぼの美しい景観のひとつに「棚田」があります。棚田とは、山の斜面などの傾斜地に階段状に作られた田んぼのことです。日本には美しい棚田が多く、観光名所としても有名なスポットが数多く存在します。
米作りの流れ
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米作りは、以下の手順で行われます。
1. 土づくり
2. 苗づくり
3. 田植え(たうえ)
4. 水の管理(田んぼの水深を調整する)
5. 追肥(ついひ)
6. 水抜き
7. 稲刈り(いねかり)
田植えは4~6月頃に行われ、成長した苗を田植え機で植えていきます。田植え後、青々とした小さな苗が一列に整列しています。水面には太陽の光が反射したり、周囲の景観が映り込んだりしてとてもきれいです。
稲刈りは9~10月頃に行われ、米を収穫します。稲刈りが近づくと、田んぼ全体が黄金色に染まり、見事な眺めが広がります。
田んぼに水が満たされている理由
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田んぼに水を張ることには、さまざまな目的があります。水があることで、土は作物が育ちやすい状態となり、稲の成長を助けます。田んぼに蓄えられた水は地下に染み込み、この際、飲み水に適さない成分が土の中で取り除かれるため、水質浄化にも役立っています。
田んぼの水には、周囲の気温や湿度を調整する役割も存在。水面や稲穂から水分が蒸発するときに周囲の熱が奪い取られるので、天然の冷房効果を発揮します。
また、水の熱しにくく冷めにくい性質があり、稲を寒さから守り役割も果たしています。保温効果により、田植え直後の低温や冷害から稲を守ることが可能です。
日本の美しい棚田10選
大山千枚田(千葉)
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千葉県鴨川市にある「大山千枚田(おおやませんまいだ)」は、日本の棚田百選にも選ばれている有名な棚田です。田植え前の水を張った風景から冬の雪景色まで、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。
東京から車で1時間半とアクセスしやすく、「東京からもっとも近い棚田」としても知られています。例年10月にはライトアップもされて、幻想的な景色が広がります。
【大山千枚田】
住所:千葉県鴨川市平塚540
アクセス:
(車)富津館山道路 鋸南保田ICから約20分
(電車)JR安房鴨川駅から路線バス長狭線・金谷線「大山千枚田入口」下車、徒歩約20分
寺坂棚田(埼玉県)
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埼玉県で最大規模の棚田が「寺坂棚田(てらさかたなだ)」は、東京からアクセスしやすく、都心からも多くの人が訪れる人気スポットです。
武甲山(ぶこうさん)を背後に田園風景が広がっていて、インスタ映えする美しい景観が楽しめます。9月には彼岸花も咲き誇り、鮮やかな色のコントラストが魅力的です。
【寺坂棚田】
住所:埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬
アクセス:
(車)圏央道、首都圏中央連絡自動車道 狭山日高ICから約60分
(電車)西武鉄道横瀬駅から徒歩で約15分
四ヶ村の棚田(山形県)
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「四ヶ村の棚田(しかむらのたなだ)」は、約120ヘクタールに広がる東北随一の規模を誇る棚田です。周辺地域は、美しい自然の保全を進める「日本で最も美しい村連合」に加盟しています。
7月の第一土曜日には「ほたる火コンサート」が実施され、約1,200本のほたる火が灯る幻想的な風景が楽しめます。
【四ヶ村の棚田】
住所:山形県最上郡大蔵村南山
アクセス:
(車)東北中央自動車道 舟形ICから約30分
(電車)JR新庄駅からタクシーで約35分
星峠の棚田(新潟県)
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「星峠の棚田(ほしとうげのたなだ)」は、大小さまざまな水田が約200枚も連なり、魚のうろこのように斜面に広がっています。特に雲海が発生し、水鏡が輝く時期には、全国からカメラマンや観光客が訪れる人気の棚田です。
【星峠の棚田】
住所:新潟県十日町市峠
アクセス:
(車)北陸自動車道 上越ICから約50分
(電車)ほくほく線「まつだい」駅からタクシーで約20分
白米千枚田(石川県)
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日本海に面した「白米千枚田(しろよねせんまいだ)」では、海岸まで続く絶景が楽しめます。田んぼに水が張られる4月末から5月初め頃は、日没の時間帯に水面がオレンジ色に光り輝く、美しい景色が広がります。
【白米千枚田】
住所:石川県輪島市白米町99-5
アクセス方法:
(車)能越自動車道のと里山空港ICから約30分
(バス)道の駅輪島(ふらっと訪夢)からバスで約15分
稲倉の棚田(長野県)
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長野県の「稲倉の棚田(いなぐらのたなだ)」は、遠くにアルプス山脈を望む雄大な自然を感じられる場所です。7月末には約7,000本ものロウソクに火を灯す「ほたる火まつり」が開催され、美しい景色をさらに引き立てます。
【稲倉の棚田】
住所:長野県上田市殿城2889-1
アクセス方法:
(車)上信越自動車道 上田菅平ICから約10分、または上信越自動車道 東部湯の丸ICから約10分
(電車)北陸新幹線 「上田」駅からタクシーで約20分
丸山千枚田(三重県)
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「丸山千枚田」は、「日本一の棚田景観」とも称される棚田です。1,300枚を超える小さな田んぼが幾重にも重なり、見事な景観を形成しています。全貌を見渡したい場合は、丸山千枚田展望台からの眺めがおすすめです。
【丸山千枚田】
住所:三重県熊野市紀和町丸山
アクセス方法:
(車)熊野尾鷲道路 熊野大泊ICから約30分
新井の棚田(京都府)
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京都府伊根町新井にある「新井の棚田(にいのたなだ)」は、棚田と日本海とのコントラストが美しい場所です。
急斜面に連なる棚田は、丹後天橋立大江山国定公園(たんごあまのはしだておおえやまこくていこうえん)の丹後半島海岸地区の一部としても知られています。
【新井の棚田】
住所:京都府伊根町新井地内
アクセス方法:
(車)京都縦貫自動車道 与謝天橋立ICから約50分
(電車)京都丹後鉄道宮豊線天橋立駅からバスで約60分
田染荘(大分県)
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世界農業遺産の郷「田染荘(たしぶのしょう)」には、美しい棚田が広がっています。昔ながらの田園風景が広がっており、日本の原風景を楽しみたい方にぴったりの場所です。
冬の時期にはライトアップイベントも開催され、棚田が美しく輝きます。
【田染荘】
住所:大分県豊後高田市田染小崎2596
アクセス方法:
(車)大分文化農業公園ICから約30分
浜野浦の棚田(佐賀県)
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佐賀県玄海町の北西部に位置する「浜野浦の棚田(はまのうらのたなだ)」は、浜野浦川の下流域に広がる棚田です。
海岸から階段のように連なる棚田で、海と棚田の美しいコントラストが魅力です。
特に夕日が沈む時間帯には、オレンジ色に染まる海と棚田の絶景が楽しめます。
【浜野浦の棚田】
住所:佐賀県東松浦郡玄海町浜野浦
アクセス方法:
(車)西九州自動車道多久ICから約1時間
西九州自動車道北波多ICから約30分
(電車)JR「唐津」駅から昭和バス(大手口バスセンター)浜野浦バス停下車、徒歩5分
日本で田んぼアートが楽しめる場所4選
「田んぼアート」とは、田んぼをキャンバスに見立てて稲で絵を描く巨大なアートです。赤や紫などの色のついた鑑賞用の稲が使われることもあります。
埼玉県行田市
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埼玉県行田市の田んぼアートは、世界最大の田んぼアートとしてギネス認定された実績があり、初夏から秋にかけて行田市の風物詩となっています。
見頃は7月中旬から10月中旬で、古代蓮会館展望室から眺めることができます。
【埼玉県行田市の田んぼアート】
住所:埼玉県行田市小針2375-1
アクセス:JR高崎線「行田」駅から市内循環バスで「古代蓮の里」下車
期間:7月中旬~10月中旬
公式HP:https://www.gyoda-kankoukyoukai.jp/spot/669
埼玉県越谷市
都心からアクセスしやすいスポットなら、埼玉県越谷市の田んぼアートがおすすめです。
東埼玉資源組合(リユース)第一工場展望台から、田んぼアートの全体を見渡せます。
展望台からの見学は、受付時間が決まっているため、事前に確認して訪れると良いです。
【埼玉県越谷市の田んぼアート(こしがや田んぼアート)】
住所:埼玉県越谷市増林3-2-1
アクセス方法:JR武蔵野線「越谷レイクタウン」駅北口からタローズバスで森西川バス停下車徒歩6分
期間:7月下旬~8月中旬
公式HP:なし
茨城県つくばみらい市
駅周辺や国道沿線を除いて農村風景や自然環境が残るつくばみらい市でも、田んぼアートが楽しめます。つくばエクスプレス高架下の田園を活用して、田んぼアートを行っているのが特徴です。
【茨城県つくばみらい市の田んぼアート】
住所:茨城県つくばみらい市下小目地区
アクセス方法:常磐道谷和原ICから約25分
期間:7月中旬~9月頃
公式HP:なし
青森県田舎館村
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青森県津軽平野の南部に位置する田舎館村では、田んぼアートが2カ所で開催されています。田舎館村展望台と弥生の里展望所の2つの展望台から、それぞれ異なるアートを鑑賞できるのが特徴です。2つの田んぼアートを結ぶ無料シャトルバスも運行されており、移動もスムーズです。
【青森・田舎館の田んぼアート(田舎館村田んぼアート)】
住所:青森県南津軽郡田舎館村大字田舎舘字中辻123-1
アクセス:JR「川部」駅からタクシーで約10分
期間:7月中旬~8月中旬
公式HP:http://www.inakadate-tanboart.net/
棚田と田んぼアートで日本の絶景を堪能しよう!
棚田や田んぼアートは、米を主食とする自然豊かな日本だからこそ楽しめる絶景です。週末は棚田や田んぼアートを見学して、自然の中でリフレッシュしてみてはどうでしょうか。
Written by Cakutama editorial team