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「成人の日」「成人式」とは?若者が着物を着る理由や、お祝いの内容を解説!
1月の祝日「成人の日」は、20歳になった若者が大人の仲間入りをする節目を祝う日です。成人式という式典が行われ、多くの若者が振袖やスーツを着て参加します。成人の日や成人式にはどんな意味があるのか?何をするのか?わかりやすく解説します。
成人の日とは?
成人の日は、毎年1月の第2月曜日に定められている日本の祝日です。
20歳を迎えた若者たちが、社会の中で大人として認められるようになる人生の節目の日です。若者にとっても、社会の一員としての責任や自覚を持つきっかけになります。
全国の市区町村ではその地域に住む若者を対象に「成人式(せいじんしき)」というお祝いの式典が行われます。
2022年の法改正により、日本の法律上の成人年齢は18歳になりました。しかし、多くの自治体ではそれまで同様に20歳を対象に成人式を行っています。
成人式ですること
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「成人式」は、市役所や文化ホール、ホテルなどで行われます。
地域によって式典の規模や内容は異なりますが、自治体の代表者からのお祝いのスピーチ、新成人の代表者による挨拶などが行われます。
そのほか、地元の伝統芸能の披露や著名人の講演、地域のテーマパークを会場にしたり、ホテルビュッフェが振舞われるなどユニークな催しをする自治体もあります。
有名なのは千葉県浦安市で、東京ディズニーリゾートを会場に成人式が行われます!
成人式の過ごし方はさまざま
成人式に参加する若者たちの楽しみは、旧友との久しぶりの再会です。
小学校、中学校の同級生と会い、記念写真を撮ったり、式典の後に同窓会を開いたりする光景が多く見られます。
成人式は自由参加です。式典には出席せず振り袖姿で記念撮影だけ行う人も多くいます。
人生の節目を神様に報告するために神社に参拝したり、家族や親戚と食事会をしたり、お祝いの仕方や過ごし方は様々です。
成人式ではどうして「振袖」を着る方が多い?
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成人式に参加する多くの女性が、華やかな「振袖(ふりそで)」を着ています。振袖は未婚女性が着る最も格式の高い礼装で、一般的な着物よりも袖が長く華やかに作られています。
成人式の装いは自由ですが、大人としての第一歩をフォーマルな装いで祝う意味で振袖を選ぶ人が多くいます。
長い袖を振る仕草は魔を払うお清めの意味合いがあることから、振袖は縁起の良い装いでもあります。振袖は成人式だけでなく、結婚式やお祝いのパーティーに参加するときにも着用されます。
振袖はレンタルが多い
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振袖は非常に高価で、購入する場合には数十万円から百万円を超えることも珍しくありません。
そのため、現在では多くの女性がレンタルを利用しています。レンタルサービスでは、着物だけでなく、帯やバッグ、草履などの小物一式がセットになっているため便利です。
人気の色や柄は早くなくなってしまうため、だいたい1年から半年前には予約をすませるのが一般的です。
早い人は2年前から振袖の展示会を見に行ったり、カタログを取り寄せます。
レンタルプランには、プロの着付けやヘアセットが含まれているものもあり、成人式の当日は朝早くから美容院に行って準備を整えます。
レンタルではなく、祖母・母親・娘と代々、振袖を受け継ぐ家庭もあります。振袖とともに大切な思い出を受け継ぎ、喜びを共有するという意味があります。
振袖で人気の色や柄
振袖の色や柄はさまざまありますが、赤や白、緑、青などの明るい色が人気です。
柄も縁起の良い華やかなデザインが好まれます。たとえば五穀豊穣を意味する桜、長寿を意味する鶴、魔除けを意味する毬や組みひもなどがあります。
成人式当日は、振袖姿で写真撮影を行うのが一般的です。式典の会場で家族や友人とカジュアルに写真撮影をするだけの人もいれば、写真スタジオに行く人もいます。
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男性の場合は?
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男性の場合は成人式にスーツを着る人も多いのですが、女性が振袖を着るように、着物を着る人もいますよ!
男性は「紋付羽織袴(もんつきはおりはかま)」というスタイルで、洋服でいえばタキシードのような正装です。
成人式の由来
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日本には成人式だけでなく、生後100日目を祝う「お食(く)い初(ぞ)め」や、7歳5歳3歳を祝う「七五三(しちごさん)」など、子どもの成長やライフステージの変化を祝う日がいくつもあります。
伝統的な成人の儀式には「元服(げんぷく)」があります。明治時代(1868年~1912年)まであった風習で、男子は15歳頃、女子は13歳頃が成人でした。
現在のように、20歳の節目に成人式が行われるようになったのは、昭和21年(1946年)に埼玉県で開催された「青年祭」がきっかけだといわれています。第二次世界大戦後の混乱した時代を生きる若者たちを励ます意図があったようです。
成人式を見学する注意点
成人式は、本人や家族にとって一生に一度の大切なイベントです。そのため、成人式の様子を見学する際には、いくつかの注意点があります。
まず、成人式の会場は無断で入ることはできません。通常は招待された新成人かその家族、関係者しか入れません。
次に、振袖や着物姿の人を見かけたとしても、無断で写真を撮ることは避けましょう。成人式は個人のプライベートなイベントなので、許可なく撮影するのはマナー違反です。
一生に一度のイベントを祝おう
「成人の日」は、20歳を迎えた若者たちが新たな人生のステージに踏み出す大切な日です。この日は街中に振り袖姿、着物姿の若者たちが行き交い、普段とは違う華やかな日となるでしょう。
記念すべき日を迎えた若者たちを見かけたら、あたたかく見守ってあげましょう。
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神戸在住。趣味は旅行とアート鑑賞。美味しいもに目がなく、5年間の中国・北京生活で火鍋の美味しさに開眼しました。