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日本のことば事典「稲荷神社」
古来、日本は稲作を大切にし、稲が育ち実ることのなかに神の存在を見て祈りを捧げてきました。それが「稲荷神社」となり、穀物の神様である「倉稲魂神(ウカノミタマノカミ)」を主に祀っています。神社の中でも特に数が多く、全国各地に32,000ほどあります。
元乃隅稲成神社 Photo by Pixta
古来、日本は稲作を大切にし、稲が育ち実ることのなかに神の存在を見て祈りを捧げてきました。それが「稲荷神社(いなりじんじゃ)」となり、穀物の神様である「倉稲魂神(ウカノミタマノカミ)」を主に祀っています。神社の中でも特に数が多く、全国各地に32,000ほどあります。日本人にとってはとても身近な存在で、親しみをこめて「お稲荷さん」「おキツネさん」と呼ばれることもあります。
稲荷神社とキツネの関係は?
装束稲荷神社 Photo by Pixta
稲荷神社が「おキツネさん」と呼ばれているのは、キツネが山里に姿を現すのを見た昔の人々が、キツネを「倉稲魂神の使い」と考えたからです。キツネは穀物を食い荒らすネズミを捕食する有益な動物だったため、キツネに感謝していたという説もあります。キツネは神様ではありませんが、本堂内部に置かれることもあり、側近のような存在といってもよいでしょう。
「暮らし上手」×MATCHA 料理上手の晩ごはん「冷やしきつねうどん」より
古来、キツネの好物は油揚げ(薄切りにした豆腐を油で揚げたもの)とされ、稲荷神社のキツネに油揚げが供えられていました。それに因んで、油揚げで包んだ寿司は「稲荷寿司」、油揚げの入ったうどんは「きつねうどん」と名づけられています。
「伏見稲荷大社」で異次元体験
Photos by Pixta
京都市伏見区にある「伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)」は全国の稲荷神社を取りまとめる役割をしている神社です。農業や商工業の神様として、多くの参拝客を集めています。海外の方に、稲荷山の山裾に4kmも続く朱色の「千本鳥居(せんぼんとりい)」が、神秘的だと大人気です。
毎年4月20日に近い日曜日から5月3日にかけて行われる「稲荷祭(いなりまつり)」は、伏見稲荷大社最大の伝統的なお祭り。日本一大きくて重いといわれている5つの美しい神輿(みこし)を、大勢の男性が懸命に担ぐ姿が印象的です。
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Main image: Yutoku Inari Shrine in Saga.
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