e-BIKEで伝統文化を巡る旅 ~与謝野町で丹後ちりめん体験~
まずは、京都丹後鉄道宮豊線(宮津線)に乗って与謝野駅へ。駅前でe-BIKEをレンタルしました。 スポーツタイプのe-BIKEは、走りだしの力強さが通常の自転車とは大違い。少しペダルを踏み込んだだけでぐんぐんと前に進み、坂道も疲れません。
与謝野駅~与謝野観光協会(ちりめん街道付近)約6キロメートル 自転車:約30分 徒歩:約1時間20分 車:約13分
与謝野駅からe-BIKEライドスタート!
この加悦(かや)鉄道跡自転車道と呼ばれる約12kmのサイクリングロードは、昔の加悦鉄道の線路が姿を変えたものです。加悦鉄道は、大正時代~昭和60年代まで特産品の丹後ちりめんの輸送や地域住民の足として活躍しました。廃線となった現在は、観光客のサイクリングロード兼地元民の散歩・ジョギングコースとして愛されています。
のどかな田園風景のなか、e-BIKEで疾走する爽快感。緑の匂いと風を心地よく感じることができます。途中には大正時代に建てられた旧加悦駅舎もあり、かつての鉄道路線の面影を感じました。駅舎の隣で展示中の「加悦鉄道2号機関車」は、今年(2023年)生誕150年を迎えた国の重要文化財とのことです。

欧風ダイニングで与謝野の海と畑の恵みに舌つづ
自転車道から少し寄り道して、お昼は欧風ダイニング「クッチーニ」へ。コーススタイルのちょっと贅沢なランチが食べられるお店です。
「ちりめん街道」~江戸・明治・大正・昭和の町並みが残る場所

あこがれの着物姿でちりめん街道を散策

先ほどe-BIKEで駆け抜けたちりめん街道を、着物姿でおしとやかに散策します。丹後ちりめんの着物姿で歩いてみると、思っていたより軽いと感じられるのでは?肌ざわりもしなやかで、静電気で裾さばきが悪くなることもありません。丹後ちりめんの最大の特徴は、「シボ」と呼ばれる生地の表面にできる細かな凹凸(おうとつ)。しなやかでシワになりにくいだけでなく、光の乱反射によって、より色に深みが増して見えるそうです。町家が立ち並ぶ旧街道を着物姿で歩いていると、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう。当時は、丹後ちりめんの着物を着た女性たちがこの道を歩いたんだろうなと思いながら、ちりめん商家の奥様になった気分で、あちこちで写真を撮ってみませんか。
ちりめん街道で育まれたシルクアートに挑戦


与謝野駅で自転車を借りて、日本遺産に認定されている「ちりめん街道」を散策。観光案内所では、ファミリーで楽しめる体験もできますよ。レトロな体験を楽しんでください。
このモデルコースで紹介したスポット
京都市内から約99キロ、車やバスでは最速90分で行ける海の京都エリア。そんな近くに京都市内とは違う趣を持つ、もうひとつの京都が「海の京都」です。 かつて大陸伝来の先進文化を持つ古代国家(タニハの国)があり、日本創生の秘められた舞台でもありました。 最古の食の神・豊受大神の降臨伝説や大江山の鬼伝説、竜宮伝説など「源流」としての証がいくつも残る「海の京都」エリア。そこには、世界を魅了する京都文化の源である平安・室町時代に都人が一生一度と憧れた天橋立や、300年を紡ぐ絹が織りなす丹後ちりめん回廊、舞鶴・綾部の近代産業遺産群、漁民の営みから生まれた唯一無二の風景である伊根の舟屋、そして戦国の世を今に伝える福知山城など、その時代ごとに散りばめられた日本の魅力があふれています。 また、「海の京都」は松葉ガニ・伊根ブリなどの魚介や清廉な水によって実ったお米や野菜など、食の神様に愛される食材に恵まれた豊穣の地でもあります。さらに自然景観においては世界ジオパークである山陰海岸をはじめ、神仏そして鬼までもが宿る山河が旅人の好奇心を駆り立て、その美しさに心癒されます。 「和を以て貴しとなす」文化が古代から息づき、旅人との出会いに柔らかに応じる優しい人々のいる地域。ここで味わうもの、出会うもの全てが日本のルーツにつながる。それが、天地山海に息づく日本の源流・海の京都なのです。