進化する「舞鶴赤れんがパーク」を攻略しよう！

日本海の港町、京都府舞鶴市のシンボルである赤れんが倉庫群。旧海軍に由来する歴史的建造物で、市民と観光客が交流する「舞鶴赤れんがパーク」として開放されています。赤れんがパークの楽しみ方を全部紹介します。

ライター

　京都市内から約99キロ、車やバスでは最速90分で行ける海の京都エリア。そんな近くに京都市内とは違う趣を持つ、もうひとつの京都が「海の京都」です。　かつて大陸伝来の先進文化を持つ古代国家(タニハの国)があり、日本創生の秘められた舞台でもありました。最古の食の神・豊受大神の降臨伝説や大江山の鬼伝説、竜宮伝説など「源流」としての証がいくつも残る「海の京都」エリア。そこには、世界を魅了する京都文化の源である平安・室町時代に都人が一生一度と憧れた天橋立や、300年を紡ぐ絹が織りなす丹後ちりめん回廊、舞鶴・綾部の近代産業遺産群、漁民の営みから生まれた唯一無二の風景である伊根の舟屋、そして戦国の世を今に伝える福知山城など、その時代ごとに散りばめられた日本の魅力があふれています。　また、「海の京都」は松葉ガニ・伊根ブリなどの魚介や清廉な水によって実ったお米や野菜など、食の神様に愛される食材に恵まれた豊穣の地でもあります。さらに自然景観においては世界ジオパークである山陰海岸をはじめ、神仏そして鬼までもが宿る山河が旅人の好奇心を駆り立て、その美しさに心癒されます。　「和を以て貴しとなす」文化が古代から息づき、旅人との出会いに柔らかに応じる優しい人々のいる地域。ここで味わうもの、出会うもの全てが日本のルーツにつながる。それが、天地山海に息づく日本の源流・海の京都なのです。

本サービスにはプロモーションが含まれています

目次
舞鶴赤れんがパーク
赤れんがパークへの行き方
エリアガイド
舞鶴港めぐり遊覧船
atick（複合商業施設）

舞鶴赤れんがパーク

舞鶴の赤れんが倉庫群は旧海軍が鎮守府を開庁して以降、1901（明治34）年から1921（大正10）年までに建設されました。武器や弾薬を保管する倉庫で、特に北吸地区に残る赤れんが倉庫群は全12棟のうち８棟が国の重要文化財に指定されており、ほかの旧海軍施設とともに文化庁の日本遺産に認定されています。

その歴史的建造物の価値を後世に残そうと90年代から保存活用が進み、2012年に観光交流施設「舞鶴赤れんがパーク」として全面オープン。近畿北部有数の観光スポットとなっています。

赤れんがパークへの行き方

パークはＪＲ東舞鶴駅から徒歩で約20分。駅前に広がる商店街を歩くルートやれんが積みのレトロな「北吸トンネル」を通るルートなどがあり、道すがら東舞鶴の市街地を楽しむことができます。また、パークには隣接する大型駐車場（500台分）を完備しているほか、駅間を約1時間で運行している路線バスの停留所があり、公共交通機関の利用もできます。

東舞鶴駅

〒625-0057 京都府舞鶴市南浜町

京都北部に位置するJR舞鶴線と小浜線の起点駅京都から直通の特急で、約1時間35分北側に、ショッピングセンター有大阪、京都方面からはハイウェイバスも利用可能

エリアガイド

世界でただ1つの赤れんが博物館

舞鶴の赤れんが倉庫は、まちづくりを進める市民団体の活動をきっかけに保存活用が進み、90年代に改修工事が本格化した。アイコンの一つ、「赤れんが博物館」は赤れんが倉庫１号棟を改修。世界中のれんがを収集・展示する、ほかに類を見ない博物館です。

3号棟　赤れんがSHOP

　市役所隣の２号棟を改修した「市政記念館」は多目的ホール、展示室を備えた芸術文化の交流の場。「海軍カレー」などの旧海軍に由来したグルメやスイーツを出すカフェもあり、市民や観光客でにぎわっています。また、３号棟には舞鶴や若狭地方の特産品を集めた土産店が営業。イベントや休日には多くの来場者が訪れ、充実した時間を楽しむことができる。

5号棟　イベントスペース

国道に面した最大の倉庫、５号棟にはビール醸造施設「京都舞鶴ブルワリー」が完成し、クラフトビールが楽しめます。

また、自衛隊ブースやカフェ、舞鶴名物のプリン、舞鶴の魚で作った缶詰の店などがあります。週末には様々なイベントが開催されるスペースです。どんなイベントが開催されているのか調べてから行くのもいいかもしれませんね。

芝生広場

パーク内の芝生広場には待望の海鮮グルメを提供する「サカナテラス」がオープン。舞鶴港の鮮魚仲買人が手掛けた店で、地魚などを使った海鮮丼や寿司、総菜なども販売し、観光客や市民にも好評です。

様々なキッチンカーが広場に来ることもあります。

赤れんがパーク

舞鶴港めぐり遊覧船

岸壁に停泊する海上自衛隊の護衛艦や旧海軍由来の造船所などを海上から眺めることができる大人気のコンテンツで、潮風に揺られながら間近に迫るイージス艦などの海上自衛隊艦艇を体感できます。甲板に隊員がいるときは、手を振ると手を振り替えしてくれますよ！

赤れんがパークの近くには、かつて鉄道が通っていた名残の明治時代につくられたトンネルが。当時にタイムスリップしたような感覚に。

atick（複合商業施設）

2024年９月にはパークに隣接する高台に、集大成ともいえる施設が完成。観光とアパレルを融合させた「ａｔｉｃｋ（アティック）」。衣料とアウトドアショップ、近畿北部初の「ＢＥＡＭＳ　ＪＡＰＡＮ（ビームスジャパン）」、カフェ、展望台、サウナ、ドッグランなどで構成する複合商業施設です。

アパレルショップではウッディーハウスのバイヤーが厳選したこだわりのメンズ、レディース服、雑貨を置くほか、舞鶴の縫製会社で仕上げた同社のオリジナルブランド「ＳＯＬＡＭＯＮＡＴ（ソラモナ）」の店舗も。アウトドア店では「ＴＨＥ　ＮＯＲＴＨ　ＦＡＣＥ」や「Ｐａｔａｇｏｎｉａ」など高機能、高デザインの衣類、バッグ、シューズ、グッズなどが充実しています。

　全国９店目となる「ビームスジャパン」の舞鶴店では、洗練された日本土産のほか、同店限定のオリジナルグッズや京都府北部の織物事業者、デザイナーとのコラボグッズなどを販売。