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まるで地下神殿!世界最大級の洪水対策施設「国土交通省 首都圏外郭放水路」
埼玉県にある「国土交通省 首都圏外郭放水路」。洪水対策のための施設ですが、その荘厳な建築美から「地下神殿」と呼ばれ、海外メディアからの取材や、ドラマの撮影地に選ばれるなど注目を集めています。本記事では、首都圏外郭放水路の魅力と見学会への参加方法をお伝えします。
埼玉県に「地下神殿」と呼ばれる場所があることをご存知でしょうか。日本の国土交通省が管理している施設なのですが、その美しい建築が注目を集め、ドラマの撮影地として使用されたり、海外メディアからも取材を受けているのです。
今回はそんな都会の迷宮「首都圏外郭放水路」をご紹介します。無料で施設内を見学することができるので、観光にもオススメです!
※事前予約が必要です。
※予約方法は記事の最後に記載しています。
首都圏外郭放水路とは?
首都圏外郭放水路は、埼玉県春日部市にある洪水対策の施設です。この地域は低地が多く、古くから洪水の被害に悩まされてきました。
そこで、中小河川の洪水があふれ出す前に地下トンネルに取り込み、安全に大きな河川へ放流する施設として首都圏外郭放水路が建設されました。埼玉県春日部市は都市化が進んでいたため、地下の広大なスペースに放水路が建設されることになったのです。
いざ迷宮探索へ!
首都圏外郭放水路では、予約者限定で約60分の見学会を行っています。
見学会の始まりは、集合場所である龍Q館から。まずは係員の方が地図を使いながら丁寧に、首都圏外郭放水路が建設されるに至った経緯を説明してくれます。
※15時開始の見学会は簡略説明のため1階でパネルを使った説明になります。
ビデオでの解説や水の流れる模型を使った説明もあるので、首都圏外郭放水路の役割や構造について簡単に理解することができます。
ここは、操作室と呼ばれる場所です。首都圏外郭放水路のさまざまな施設や気象情報をモニタリングし、施設の稼働・停止を行います。
いよいよ地下神殿探索へ
首都圏外郭放水路の役割や構造を理解したら、ついに地下神殿と呼ばれる施設へ向かいます。地下神殿と呼ばれるのは「調圧水槽」という地下トンネルから流れてきた水の勢いを弱め、スムーズに流すための巨大な施設です。
階段を100段ほど降りる必要があるので、歩きやすい靴を履くとよいでしょう。※ヒール・サンダルでは参加できません。
地下に降り立った瞬間、巨大な建造物が目に入ってきます。あまりの大きさに思わず圧倒されてしまいます。
地下は、幅78メートル、奥行き177メートルという広大なスペースが広がっています。高さ18メートル、重さ約500トンの柱59本が水槽の天井を支える姿は、まさに地下神殿です。
人が横に並ぶと柱がいかに大きいかがわかります。
こちらは第1立坑(たてこう)と呼ばれる施設です。河川からあふれ出た水を地下トンネルに取り込む役割を担っています。
今回は取材ということで、特別に上から第1立坑を覗ける場所を見学させてもらいました。深さ約70メートル、内径約30メートルもある巨大な施設で、スペースシャトルや自由の女神像がすっぽり入るほどの大きさなのだとか。
20分ほど内部を探検したら見学会は終了です。この大きさ、迫力は写真だけでは伝わらないと思います。ぜひ、首都圏外郭放水路に足を運んでみてください。
首都圏外郭放水路へのアクセス
最寄駅は東武野田線の南桜井駅北口です。ここから首都圏外郭放水路へは徒歩で約40分ほど時間がかかるので、最もオススメなのはタクシーを使うこと。南桜井駅北口から約7分(1,300円程度)で行くことができます。
降車場所は龍Q館(りゅうきゅうかん)と伝えればOK。到着したら受付場所の龍Q館2Fへ向かいましょう。南桜井駅北口から龍Q館までは、春日部市コミュニティバス「春バス」も運行していますが、運行日・運行時間が限られているのでご注意下さい。
詳しくは時刻表(月・水・金、火・木・土曜用)をご覧ください(※日本語のみ)。
見学会の予約方法
首都圏外郭放水路では、1日3回、毎週月曜日から金曜日まで無料で見学会が開催されています。土曜日は不定期で開催されています。詳細は見学会に関するお知らせをご確認ください(※日本語のみ)。月曜日は龍Q館が休館のため、団体見学(1組26名~50名)のみ開催となります。
また、見学会への参加には事前予約が必要です。インターネット、または電話でご予約ができるので、詳しくは首都圏外郭放水路ホームページをご覧ください。英語版はこちら。
最後に大事な注意点です。
説明及び誘導は日本語による口頭での案内となります。安全管理のため、グループ内に係の案内を理解できる方(外国語通訳・手話通訳等)の同伴が必要です。通訳はご自身で手配する必要があります。知り合いやプロの通訳の方に同行をお願いして参加しましょう。
旅行が好きです!取材を通して、自分自身、日本の魅力を発見していきたいです!