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お得な「ふるさと納税」を活用しよう!仕組みや使い方まとめ
ふるさと納税は、好きな自治体に寄付をするとその自治体からお礼の品がもらえるうえに、節税にもなる制度。自治体は寄付されたお金を地方創生に活用することができます。返礼品には、地方の魅力的な食べ物が多いのもポイント。おいしいものを受け取れて、節税もできるお得な制度について紹介します!
ふるさと納税を活用しよう!
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夢をもち、東京、大阪、京都などの大都会にやってくる若者は後をたちません。大都会の人口が増える一方、地方では人口や税収が減っていきました。 日本では所得税のほかに、住んでいる自治体に「住民税」を納めなければならないからです。
解決策として日本の政府が考え出したのが、「ふるさと納税」という制度。 人々は自分の好きな自治体に寄付をし、自治体はそのお金を地方創生に役立てることができます。
寄付をした人は、自治体からお礼の品や食べ物(返礼品)が届くだけでなく、節税をすることもできます。
ふるさと納税の制度や使い方、手続きが簡単な「ワンストップ特例」の活用方法、返礼品についてくわしく見ていきましょう。
ふるさと納税とは?
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ふるさと納税は寄付の一種で、寄付したお金は自治体の公共事業などに役立てられます。通常、寄付金の使い道を指定することはできません。
しかし、「災害支援寄付」というふるさと納税の制度を使えば、地震や水害にあった自治体の復興支援に、寄付金の用途を限定することができます。
ふるさと納税では、生まれた場所や住んでいる場所に限らず、好きな市町村を選んで寄付できるのもポイントです。
寄付をして確定申告をすると、寄付した金額から2,000円を除いた額が、翌年の所得税や住民税から控除されます。 控除される税金の割合は、年収や世帯人数によって異なるため、総務省のHPで確認しましょう。
税金の控除のほかにも、寄付をした自治体から返礼品をもらえるという特典もあります。自治体や寄付する額によって返礼の品は異なります。
まとめると、ふるさと納税には以下の5つの特徴があります。
1.返礼品が自治体から届く
2.税金の控除ができる場合がある
3.好きな自治体を選んで寄付できる
4.寄付金の使い道を指定して寄付することができる場合がある
5.複数の自治体に寄付することができる
ふるさと納税の流れ
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以下が、ふるさと納税のおおまかな流れです。寄付をしたら、自治体から寄付の証明書等を受け取り、確定申告することで税金の控除ができます。
1. 自治体を選ぶ
↓
2. 寄付
↓
3. 返礼品を受け取る
↓
4.自治体から寄附の証明書・受領書を受け取る/確定申告する
↓
5. 税金控除
ふるさと納税では、いくらでも寄付して税金を控除できるのではなく、控除額に上限がある点に注意してください。総務省のHPには、年収ごとの控除額の上限の目安が記載されています。
総務省のHPのほかにも、インターネット上には自治体の返礼品や寄付額をまとめたサイトが複数あります。
これらのサイトでは、控除の上限額を計算した上で、寄付したい自治体や返礼品などを選んで、自分の控除額を各自治体に配分できるようになっています。支払いはクレジットカードで行えます。
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たとえば、控除額の上限が8万円の場合、鳥取県北栄町に6万円、山形県山形市に2万円を寄付できます。返礼品として受け取るのは、鳥取名産の松葉ガニと山形名産のサクランボ・佐藤錦です(※2020年の場合)。
寄付した自治体から返礼品や寄付の証明証を受け取ったら、住んでいる自治体で確定申告書をします。確定申告の期間は例年、2月半ばから3月半ばまでです。申告できるのは、前年の1月から12月までの所得や寄付金です。
手続きが簡単に!「ワンストップ特例」とは
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これまでふるさと納税で所得控除を受けるためには、確定申告をしなければなりませんでした。しかし、近年では以下の2つの条件を満たすと「ワンストップ特例」が適用され、確定申告をせずに控除を受けられるようになっています。
1. 寄付を行った年の所得について確定申告をする必要が無い人
2. 1年間のふるさと納税納付先自治体が5つまでの人
ワンストップ特例制度を適用するための方法を紹介します。
まずは、自治体から送られてくるワンストップ特例制度の申請用紙(寄付金税額控除に係る申告特例申請書)に必要事項を記入。
自治体から申請書が送られてこない場合は、総務省のHPからダウンロードして記入する方法もあります。
マイナンバーや本人を確認できる書類の写しなどの必用書類を返信用封筒に同封し、自治体に返送しましょう。
自治体は申請書を受理した後、申請書の下部にある「受任承諾書」を返送して、書類を受け取ったことを通知します。
バラエティ豊かな返礼品の数々
返礼品には、地元の名産品や工芸品などさまざまな品があります。その一例を見てみましょう。
2016年の宮城県の陸前高田市の返礼品は、「奇跡の醤(ひしお)」という醤油でした。陸前高田は東日本大震災で津波の被害を受けた場所です。
この醤油を作っている工場も津波で倒壊し、奇跡的に見つかった震災前の酵母を使って、また醤油作りを再開したのだといいます。
筆者は、醤油とともに送られてきたストーリーや瓶に刻まれていた文字の力強さに感動しました。
こちらは、愛媛県の返礼品のみかんジュース。嬉しいことに、農家の方からのお礼の手紙も同封されていました。みかんの濃い味がして、市販のジュースとはまたちがったおいしさでした。
ふるさと納税で地方を応援
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上質な和牛や、地方にしかないレアな食材を食べたいけど、なかなか機会がないという方は、ぜひふるさと納税を活用してみましょう。
プレミアムフルーツや野菜、肉、ジュース、宿の宿泊券などが返礼品として送られてくるだけでなく、寄付したお金を地域の公共施設の整備や被災地の復興支援に役立てることができますよ。
総務省ふるさと納税ポータルサイト:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/080430_2_kojin.html
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