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漁師&農家に恋するお店!東北中のグルメが集う赤坂「トレジオン」
東京メトロ赤坂見附駅から徒歩1分。東日本大震災の被災地への支援のため立ち上げられた東北バル「トレジオン」は、東北全域のおいしい食材をリーズナブルな価格で提供する隠れた人気店です。
東京都港区赤坂は、明治時代(1868年~1912年)から、芸者たちが政治家などを接待する料亭が集まる花街として栄えたエリア。現在も風情のある料亭やユニークな居酒屋が多くあります。
この赤坂の一角にある東北バル・トレジオンは、東北地方の漁師や農家と深い関係を持ち、彼らから直接仕入れた新鮮な食材を、リーズナブルな価格で提供しています。
東北バル・トレジオンとは?
東北地方とは、東京と北海道に挟まれた、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県の6県の総称。
夏は涼しく冬は寒さが厳しいエリアですが、そんな厳しい自然の中から、すばらしい食材が生まれるのです。
例えば、日本中で食べられている米の有名ブランド「ササニシキ」や「あきたこまち」は、東北が一大産地。
魚介類も名物で、青森県から宮城県に掛けて伸びる三陸海岸は、とてもおいしいホタテや牡蠣、わかめ、サンマなどが取れる日本最高の漁場として知られています。
こうした東北の自然の恵みである食材を使った料理を提供しているのが、東北バル・トレジオン。
カウンター席12席、テーブル席20席と小さなお店ですが、週末には客で混み合う隠れた人気店。一体どんなお店なのか、人気の秘密を見ていきましょう。
東京にある「東北の港町」
2011年に発生した東日本大震災は、福島県や宮城県、岩手県などに大きな被害をもたらしました。
トレジオンは、被災地の復興に関する仕事をしていた吉田慶(よしだけい)さんが、「地震で被害を受けた農家や漁師を応援したい」という一心から、2013年11月に立ち上げました。
当初は宮城、岩手の食材が中心でしたが、東北のさまざまな農家や漁師と交流し、東北の食材のすばらしさを知るにつれ、「東北全域の食材を紹介するお店にしたい」と思うようになった吉田さん。
今では、「東京にある東北の港町」と称し、東北6県全ての食材を扱っています。
吉田さんは、「トレジオンのキャッチフレーズは、”漁師&農家に恋するお店”です」と語ります。
トレジオンでは、吉田さんやスタッフが、東北の漁師や農家に直接会いに行き、食材を最もおいしく食べる料理方法を相談するとともに、採れたての食材を直送してもらっています。
店内には、食材を提供している漁師や農家の、顔写真付きの紹介パネルが貼られており、漁師や農家との交流イベントも頻繁に開催。
東北6県の地酒もそろい、日本酒好きな人にもオススメ。
トレジオンには、東北復興の関係者、東北出身者、これから東北に旅行する予定の人、単純においしいものを味わいたい人など、さまざまな客が訪れます。近年は、外国人客も徐々に増えているため、写真がたくさん入った英語メニューも用意しています。
トレジオンのオススメメニュー6選
トレジオンでは、漁師や農家から食材を直接仕入れているため、すばらしい食材がリーズナブルな価格で楽しめます。
季節に合わせた旬の食材を提供しているため、行く時期によってメニューが変わる場合がありますが、ここでは代表的なメニューを紹介します。
ホタテの浜焼き
トレジオンの看板メニュー。宮城県気仙沼、岩手県陸前高田など日本有数のホタテの産地から届いた新鮮なホタテを炭火焼きにします。一年を通じて食べることができます。1個540円です。
このほか、活ホタテの刺身などのメニューもあります。
焼き牡蠣
三陸海岸から取り寄せた新鮮な牡蠣を炭火焼にします。食べると、口の中に潮の香りが広がるようです。1個490円で、1年を通じて食べることができます。
生牡蠣で食べる場合は、1個520円、4個1,800円となります。
サンマの炭火焼き
気仙沼などから、とても脂ののったサンマを取り寄せています。旬は9~10月。炭火焼きは600円、刺身は730円となります。
牛タンステーキ
宮城県仙台市の名物の牛タンを辛みの強い南蛮味噌で味付けしたステーキを1,500円で味わうことができます。この一品でお腹いっぱいになるほどボリューム満点です。
遠野のパドロンフリット
岩手県遠野市で作られているパドロンは、とうがらしに似た形の野菜で、少し苦みと甘みがあり、お酒との相性が抜群です。トレジオンではフリット(衣をつけて揚げた状態)にして出しており、一皿630円です。
ニラの卵黄のっけ
福島県相馬市において、地元産野菜やヨーグルトなどを食べて育った鶏から取った濃厚な卵の卵黄が、少し苦味のあるニラのおひたしにとてもマッチします。一皿520円です。
終わりに
東北中からグルメと情報が集まるトレジオンは、東北旅行の前に立ち寄って東北の雰囲気を味わうのにぴったり。ぜひ厳しくも美しい自然の中で育った、絶品の食材を味わってみてください!
企業のIR/CSR分野のPR、国際協力分野の情報誌編集を経て、2017年10月にMATCHAに参加しました。2019年4月から香川県三豊市に移住。訪日観光客向けの記事を書くほか、地域おこしにも携わっています。
インターネットサービスやレンタカー、ホテルなどのほか、また西日本の観光スポットの記事を主に担当しています。