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日本発の味覚「旨味」が楽しめる!根菜煮汁を味わう「ニジール」
日本発の味覚「旨味」は甘味・酸味・塩味・苦味と並ぶ基本味の1つ。昆布や鰹節などからとった出汁(だし)を飲んだときに感じる、おいしさの正体です。今回は旨味を存分に感じられる根菜煮汁をテーマにした和食料理店「ニジール」をご紹介します。
日本発祥の味覚「旨味」とは?
日本発祥の味覚「旨味」を知っていますか? 旨味はグルタミン酸塩などに感じる味わいで、甘味・酸味・塩味・苦味と並ぶ基本味の1つ。昆布や鰹節などからとった出汁(だし)を飲んだときに感じる、おいしさの正体でもあります。
そんな「旨味」を存分に楽しめる、根菜煮汁(※1)をコンセプトにした和食料理店「ニジール」をご紹介します!
※1:根菜煮汁……大根や人参、ゴボウなど、土の中で成長する野菜類を煮出した汁。
根菜をふんだんに使う和食店「ニジール」
東京メトロ九段下駅からわずか徒歩2分の距離にある「ニジール」。おしゃれな藍色のカーテンが、スタイリッシュかつ和の風情を醸し出しています。
「日本食の原点は、おいしく健康的であること」と言う店主は、根菜にこそ、その原点が詰まっていると語ります。そもそも日本人ほど根菜をたくさん食べてきた民族は世界に類がないのだとか。日本では煮物や味噌汁をはじめ、日常的な料理に人参、ゴボウ、大根、レンコンなどさまざまな根菜を使っています。
多くの根菜は、皮と身の間に旨味と香りが凝縮されており、また部位ごとに味わいも異なります。その根菜を長時間煮込んで抽出したエッセンスには、豊富な旨味と栄養素が含まれているとのこと。
「ニジール」では、お肉やお魚のソース、サラダのドレッシングなど、あらゆる形で根菜煮汁が使用されています。健康志向や野菜不足を感じている方にはぴったりですね。なお、ランチ(御膳)のメニューは英語表記もあるので、安心して注文することができます。
旨味凝縮の一品、そのこだわりの食べ方
そんな根菜の煮汁をたっぷり使用したのが、こちらの看板メニュー。その名も「マグロの胡麻醤油麹漬け丼 おっかけ根菜煮汁出汁茶漬け御膳」(税抜1,000円)。
この長い名前に込められた店主こだわりの「一番おいしい食べ方」をご紹介しましょう。
まずは根菜煮汁から
まずは御膳のメニューの中でもひときわ目を惹くこちら。お水のように見えますが、実は根菜の煮汁。「ニジール」のすべての料理に使われている、ごぼう、人参、大根、干し椎茸、大根の葉を長時間コトコト煮込んだ煮汁です。こちらをそのままいただきます。
冷やされた煮汁からは、確かに根菜の香りがします。味はほんのり「甘いかな?」と感じる程度。
コップの下にある紙には、「(飲むと)体の内面から細胞が綺麗になると言われています」とあります。一気にぐびっと飲んでしまいたくなりますが、飲み干すのは待ってください! その理由は最後にご説明します。
メインメニューのマグロ丼へ
続いてはメインメニューの「マグロ丼」です! 玄米ごはん(※2)の上に、醤油麹(※3)に漬けられたマグロの刺身がふんだんに乗せられています。
まずはそのまま丼としていただきます。醤油麹の旨味・甘味がマグロに絡み、玄米ともとてもよく合い、箸がどんどん進みます。ちなみに日本では塩麹(しおこうじ)の方が一般的によく使われ、知名度は高いですが、醤油麹には、塩麹の10倍もの旨味成分が含まれています。
※2:玄米……白米として精白される前の米。
※3:麹(こうじ)……麹菌と呼ばれる微生物を米、麦、大豆などに生やして培養したもの。味噌や醤油、焼酎づくりに欠かせない。また、塩や醤油などと混ぜ合わせて作られる塩麹、醤油麹は日々の料理や味付けに使われる。
半分食べたらお茶漬けに!
半分ほど食べ終えたら、根菜の煮汁と鰹(かつお)の出汁が合わさったスープをかけて、お茶漬けとしていただきましょう。
熱々のスープをかけたことによってマグロが霜降り状態に。トロリとした触感がたまりません。出汁の旨味がマグロに染みわたったお茶漬けは、丼の時とは全く違う一面を見せてくれました。
ちなみにこのスープは、三つ葉(※4)と柚子(※5)の入った付属の器に注いで、スープとして飲んでもおいしくいただけます。かなりボリュームのある御膳でしたが、ペロリとたいらげてしまいました。
※4:三つ葉……鍋やスープなどに用いられる山菜。
※5:柚子(ゆず)……日本で広く栽培される柑橘類。
最後に煮汁を飲むと……
そして最後に残しておいた根菜煮汁。飲んでみると……甘い! 初めに飲んだ時より、驚くほど甘く感じます。店主によれば、根菜をベースとする料理を食べたことで、旨味をしっかりと味わえるように自分の舌が整えられたのだと言います。
初めに煮汁を一気に飲み干してしまうのではなく、食事の合間に少しずつ飲みながら、自分の味覚の変化も楽しんでみましょう。
サイドメニューも充実
御膳以外に、一品料理も充実しています。今回は「里芋のポテトフライ」(税抜580円)を注文。
根菜煮汁や醤油などを合わせた特製ダレにからめて揚げられているので、何もつけなくてもおいしく食べられます。表面はカリッと揚げられ、粘り気も少ないので「里芋特有のぬめりが苦手」という方にもオススメです。
ちなみに、里芋は他のイモ類に比べて水分量が多く、カロリーも低いので、ヘルシーなポテトフライが食べたい方は、ぜひお試しを!
その他にも、「根菜煮汁の出汁巻き玉子焼き」(税抜680円)や「若鶏の照り焼き」(税抜680円)など、根菜の煮汁がふんだんに使われたサイドメニューが充実しています。
また、「ニジール」では、厳選された国産の日本酒(90ml:税抜580円 150ml:税抜980円)を多数提供しています。店主が食事に合うものをオススメしてくれるので、日本酒初心者でも楽しむことができます。
旨味が凝縮された料理で日本食の原点を改めて教えてくれる「ニジール」に、みなさんも行ってみませんか?
In cooperation with ニジール
海と山とお酒が大好きです。よろしくお願いします☺︎