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【SHITAMACHI】現代アートの美術館がなぜここに?「東京都現代美術館」
半日を脳の活性化に使うことのできる、東京都現代美術館。この下町スポットは必見です。
「東京都現代美術館」。地下鉄半蔵門線の清澄白河駅B2出口より徒歩9分の場所にあります。
どちらかというと、真ん中ではない。東京のだいぶ右端の方にあります。以前紹介したワタリウム美術館や根津美術館といった有名な美術館は、なぜだかだいたい東京の「まんなか」。しかしここは、右のはずれ。なぜなのでしょう。
メインストリームというのは、だいたい真ん中にある(とても抽象的な言い方ではあるけれど)。
しかし実際に展示されている作品を観た時に、「この美術館は、下町にあって正解だったんだな」と、察しました。
そもそもアートというのは辺縁の少数派によって起こるものなのかもしれません。そのアーティスト個人の感性から発するものであるから、つねにメインストリームから離れたところにいる。
権威づけられたものではなく、体制に対する意思表示や問題意識が一つの作品として提示される。
多くの人々からの同意や賞賛を得られるわけではないコンテンポラリーアート。それこそまさに、下町らしい。
メインストリームにはない、熱量を放出している場所。それが下町であり、その象徴として、奇しくもこの東京現代美術館があると感じられた。
と……堅苦しい感じになってしまいましたが、この東京都現代美術館は憩いのスペースでもあります。
館内にあるベトナムレストラン・カフェはまさにその一例。店内で濃厚な練乳入りのベトナムコーヒーを飲みながら、外の景色を眺めつつ、一息つくことができるのです。
もちろんその景色も現代アート。体を休めつつも、感性が研ぎ澄まされます。
そのうえ1Fのロビーには、私たちが内面的に持っている重力に対する思い込みに揺さぶりをかけてくるような、低反発のソファが置いてあります。なんとおもしろい空間でしょう。
半日を脳の活性化に使うことのできる、東京都現代美術館。この下町スポットは必見です。
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歯科医療系セールス・マーケティングのために全国津々浦々を動き回っています。東京大好きなのですが、青森生まれの青森育ちです。