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ガラスの漆塗り!?木曽平川に佇む丸嘉小坂漆器店をレポート!
長野県旧中山道沿いの小さな町、木曽平沢に佇む丸嘉小坂漆器店。漆塗りの伝統技術を継承していくなかで生み出した、ガラスの漆塗りという新たな形で漆塗り製品をプロデュースされていらっしゃいます。宝石のように美しい作品にあふれた丸嘉小坂漆器店をご紹介いたします。
漆塗りの新時代を切り開く丸嘉小坂漆器店。
日本の伝統工芸である漆塗りですが、歴史は長く、縄文時代から様々な日用品や装飾品にもつかわれてきました。
各地域で漆塗りが受け継がれ、今日も我々の生活を彩っています。
今回ご紹介する丸嘉小坂漆器店は、漆塗りの伝統技術を継承していくなかで新たな形で漆塗り製品をプロデュースされていらっしゃいます。
長野県の深い森に囲まれた旧中山道沿いの小さな町、木曽平沢に佇むショップに足を踏み入れると、まるで宝石のように輝く漆塗りのガラス製品が陳列されています。
漆塗りと聞くとまず浮かぶものは木工製品ではないでしょうか。
丸嘉小坂漆器店は、ガラスに漆塗りを施す特殊な技術で漆塗り製品を製作されており、その作品たちはどれも美しく見惚れてしまうものばかりです。
ガラスの漆塗りのはじまり、そして魅力とは
丸嘉小坂漆器店は、1945年に創業して以来、漆を生業としてこられました。木曽平沢は大型の漆塗り製品が盛んで、丸嘉小坂漆器店も元々は座卓などを作ってこられました。その後、洋家具の漆塗りなどで事業を拡大されておりましたが、ある時、座卓にはめ込むガラスの天板に漆で色を塗ってみたところ非常に美しく、これがはじまりで1994年にガラスの漆塗り製品「Hyakushiki」を開発されました。ガラスに塗っても剝がれることのない特殊技術は驚くものです。
木工の漆塗りの食器は、傷付きやすく金属製のフォークなどは使うことができませんが、ガラスの外側に漆を施すことにより金属製のカラトリーも使うことができ、漆塗りの幅を大きく広げました。
また、ガラスの透明度を活かして顔料を混ぜない漆を塗ることで光が透ける宝石のような新しい漆塗り製品も作られております。
最近では食器のほかにも、若い世代にも手をとっていただきやすいシリーズとしてアクセサリーの展開もされております。
漆の原料である樹液をみたてた「Jeweki」シリーズは、空気に触れる前の乳白色の樹液と、空気に触れ琥珀色になった樹液をイメージして漆塗りが施されております。
漆塗りの歴史を感じる工房
ショップの二階は工房になっており、漆塗り職人さんが作業をされている隣で臨場感や歴史を感じることができます。
漆の独特な香りにつつまれ、真剣な職人さんのまなざしに厳かな雰囲気にすら感じます。非日常的な空間に、日本の伝統工芸である漆塗りの歴史を肌で感じることができ、この空間の一部になれているだけでもプライスレスな感動があります。
訪れた日は、たまたま滅多に行うことのない布着せという工程をされており、この「滅多に見られることができない工程」というパワーワードが更にここまで来てよかった!と気持ちを盛り上げます。
日本の伝統工芸 漆塗りのまき絵を体験!
丸嘉小坂漆器店の工房では職人さんと同じ空気を味わいながらまき絵体験ができます。
今回はまき絵体験にも参加させていただいたので様子をお伝えいたします。
体験をスタートするまえに、普段職人さんがお使いになられている漆塗りで使う刷毛や漆などの道具の説明をしていただきました。刷毛の毛の種類にも様々あり、人間の毛を使ったものから、猫や鼠など動物の毛もあり、形も様々です。
漆は空気に触れる前は乳白色をしており、徐々に透明な琥珀色に変わっていくそうです。粘り気は水あめのようで、手に触れると手荒れもするということで作業は手袋をつけて行います。
まき絵に使う絵柄は、数種類から選ぶことができ、絵柄によって簡単なものから難しいものまで難易度も違っており絵が苦手な方にも安心です。
まき絵に使う漆を職人さんと同じ方法で漉す体験からスタートします。少しコツがいりますが、貴重な漆を丁寧に漉していく、そんな時間が心地よく感じます。
20分くらいかけて一枚の絵柄を描きました。大人になってここまで息をとめて集中する機会はなかなかないので心のヒーリングとしてもとても有意義なお時間でした。体験では、ここまでのまき絵を体験でき、後日職人さんが黒や赤の顔料を混ぜた漆を塗ってくださいます。
そして金粉をまぶしていただき完成したまき絵がこちらです。とても美しく金粉が輝いており、手元に届く日が楽しみになります。
丸嘉小坂漆器店でのまき絵体験についてのお問い合わせは、LOCAL CRAFT JAPANまで。
【丸嘉小坂漆器店】
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住所:〒399-6302 長野県塩尻市木曽平沢1817−1
店舗営業時間: 平日 9:00~17:00 土曜日10:00~17:00 日曜祝日10:00~16:00 ※臨時休業あり
アクセス:JR木曽平沢駅から中央本線沿い道なり北東方向に徒歩約10分
電話:0264(34)2245
伝統を受け継ぎつつ更新に挑む工房、職人たちの日々の営み、創作をインスパイアし続ける表情豊かな自然など、従来の観光にとらわれない、ありのままの姿をご紹介していきます。これからの時代の豊かさをあなたと分かち合い、日本の産地のクラフトを未来へと手渡すために、私たちは今日も産地の魅力を発掘し、発信し続けます。 旅人には、ものづくりや職人と触れ合うことで、過去と未来をつなぐ、今日という一日を深く味わう豊かな時間を。 産地には、日本の豊かなクラフトをこれからの未来へと手渡す手助けを。 それぞれが旅を通じて、対話をしながら時間を過ごすことで、まだ見ぬ新しい日本の発見と新たな仲間とのつながりを創造していきます。