【兵庫・丹波】陶芸の隠れ里「立杭」に訪ねてみよう! 地元ならではの交流や散策を楽しめる旅
山に囲まれ、まるで隠れ里のような丹波焼の産地・立杭。陶芸レクチャーや古窯跡の案内など、地元陶芸家との交流が楽しめる旅を紹介します。
丹波焼とは!?
日本六古窯の1つである丹波焼は800年の歴史があり、古来よりその伝統が受け継がれています。
伝統工芸品「丹波焼」の発祥は平安時代末期から鎌倉時代の始めとされており、素朴な風合いや伝統技法の「しのぎ」が生み出す美しさが高く評価されています。
陶芸家との交流
案内していただくのは、宮ノ北窯の陶芸家・今西公彦氏です。
陶芸の世界で活躍する今西氏は、職人気質を持ちつつも、柔らかい雰囲気をまとったとても魅力的な方で、海外から訪れる方々も気さくに受け入れています。
工房での陶芸レクチャー
工房にて、陶芸家としての熱い思いを伺います。丹波焼は代々其々の窯元が引き継いできた産地。「自分は兄が継いでおり、自由に活動していきたい。」とおっしゃっていました。
伝統的な手法を守りながら、独自の取り組みを実践しています。使用する陶土は、ご自分で山から採取しているそうです。すべて手作業で粉砕し、石や異物を取り除きます。その後、精製して粘土分を抽出します。一番良い状態の陶土を作り上げるため、作業中は土の状況を常に細かく確認しているようで、丁寧さと根気が求められる作業です。
現場でリアルな話を聞きながら、土を触って一部の作業を体験することも可能です。土の取り扱い方からも、職人の強いこだわりが随所に見受けられます。
土壁で造られた魅力な造形のギャラリーを見学
「雨滴聲(うてきせい)」と名付けられた土壁のギャラリーは、日本を代表する左官職人久住章氏の協力のもと、12年の年月をかけて完成。統一感をもって配置された作品を鑑賞しながら、周辺の緑や鳥の声も楽しめます。
同ギャラリーにはお茶室があります。茶室の幽玄な雰囲気の中、今西氏に点てていただいた薄茶をいただきます。
古窯跡の散策
登窯が山の斜面に並ぶ様子を俯瞰します。
過去の数々の陶芸家たちが、焼き物を廃棄する場所として選んだエリアには、焼き物の破片が年月をかけて蓄積し、破片が埋もれる地層として目視できる場所があります。
今西氏曰く、「この膨大な量を眺めながら、先人たちが一つの作品を完成させるまでに、どれだけ多くを廃棄したのかを想像すると、一陶芸家として襟を正される場所」とのこと。
その後、明治28年に完成した「丹波焼立杭登窯」を見学します。
「丹波焼立杭登窯」は、山の勾配を利用して長さ47メートルにわたって築かれ、9袋の焼成室があります。丹波焼の現存する最古の窯として、見逃せないチェックポイントです。
陶芸家・今西氏による丹波焼のお話や案内、左官職人久住章氏が手掛けた土壁のギャラリー見学はもちろんのこと、旅行者のリクエストに応じて、陶芸レクチャーや近隣の古窯跡の案内、兵庫陶芸美術館へのアテンドなど、自在にアレンジが可能です。ぜひ陶芸の隠れ里「立杭」を訪ねて、地元ならではの交流や散策を楽んでみてください。
【公式サイト】兵庫県観光サイト『HYOGO!ナビ』
兵庫県(神戸・姫路・城崎・淡路島など)の観光情報を発信しているひょうご観光本部の公式サイト。四季折々の景色が楽しめるスポットの紹介はもちろん、グルメ、イベント、体験などオススメの旅行情報が盛りだくさん紹介されているので、ぜひチェックしてみてください!
ようこそ兵庫へ 兵庫は日本海から中国山地をまたぎ瀬戸内海をつなぐ恵まれた大地、そして恵まれた風土を育む関西の窓口です。 「さくら名所100選」に選ばれた世界遺産の姫路城、六甲山から見る大パノラマの夜景など、目を奪われる絶景が数多くあります。 世界的に名高い神戸ブランド、日本を代表する牛肉で但馬牛の代名詞「KOBE BEEF」、酒米「兵庫山田錦」は舌が驚く逸品です。 名湯、有馬温泉や多くの文学作品にも登場する城崎温泉。大自然に包まれ心も体もリラックスできます。 淡路島・鳴門のうずしおの雷鳴のように響く音、夏に各地で開催される花火大会でのダイナミックな音など、心に残る音に出会えます。 県内のハーブ園や植物園では四季を通じて、ハーブや花々の優しく心地良い香りに癒されます。 さあ、「視覚・味覚・触覚・聴覚・嗅覚」の五感を刺激する新しい旅を、兵庫県でご堪能ください。