旅の準備はじめよう

島根県雲南市は2023年に上海メディアが主催して行われた「世界で最も美しいまちコンテスト」において、「国際最も美しいまち賞」を日本で初めて受賞しました。本記事ではコンテストにおいて高く評価されたスポットを中心に、オススメスポットや人におすすめしたくなるご当地グルメなどご紹介します。
1泊2日
ローカルへの旅が注目されていますが、なかでも島根県出雲市の南側にある雲南市は、出雲神話の舞台とされる斐伊川(斐伊川)の源流に近い’出雲の源’とも呼ばれる場所。四季折々の自然と赤い石州瓦の町並みが美しく、松江や出雲からも近いことから島根通の人たちが訪れる場所のひとつです。この度受賞した「国際最も美しいまち賞」では、日本らしい里山の景観が美しいこと、昔からの食文化が受け継がれていることなどが高い評価を受けました。
今回は島根県東部の玄関口、出雲縁結び空港から車で雲南市へ向かいます。1泊2日の雲南市の旅へ、一緒に出かけましょう!
出雲縁結び空港から島根県雲南市の中心部までは、国道54号を走るとおよそ20分で到着します。最初のスポット「須我神社」まではおよそ40分。(途中、コンビニやスーパーが数軒あります。)
日本初之宮といわれる。ヤマタノオロチ退治神話のクライマックスでスサノオノミコトが稲田姫と結婚し、新居を築いた場所だと伝わる神社です。縁切り、縁結び、子授けにご利益があるといわれています。
須我神社本殿から2kmほど離れた場所にある「奥宮(おくみや)」には、ご神体となる巨石3体が鎮座しています。奥宮から見渡す景色は、まさに’雲出る国’そのもの。遠くに見渡す山々と空に浮かぶ雲が織りなす光景は、神話の時代から変わらない美しい景観です。
日本の棚田100選。地元の実行委員会が中心になり、田んぼオーナー制度などを通して交流人口の増大に取り組んでいます。お米のほか、マコモや綿花などの栽培も活発で、生物多様性を大事にする人たちの暮らしに触れることができます。
島根県雲南市の山あいにあるワイナリーです。自社農園で育てたぶどうからワインを醸造しています。庭の一角にはカフェがあります。また、近くにはパン屋、とうふ工房、革製品の工房、田舎料理レストラン(20名以上/要予約)があります。
お腹が満たされたら、「もののけ姫」の’タタラ場’のモチーフにされたといわれる’菅谷たたら’へ出発しましょう。車で約30分です。
日本古来の製鉄法’たたら製鉄’の経営者の居宅を中心に形成された企業城下町の町並みが残っています。白壁土蔵群をはじめ、「鉄の歴史博物館」や和菓子屋、鉄製品を取り扱う店舗があります。
近くの「吉田公園」には彫刻家・内藤伸氏の観音像が安置されています。
雲南市の南部、深い山の中に突如現れる’菅谷たたら山内(すがや たたら さんない)’。「もののけ姫」のタタラバのモチーフになったといわれる場所で、全国で唯一、雲南市にだけ残っています。
たたら製鉄は日本古来の製鉄法で、土で築いた炉の中で砂鉄と木炭を燃焼させることで鉄を得る方法。今から300年ほど前の最盛期には、日本の鉄の約8割を、この菅谷たたらを含む中国山地の製鉄所が供給していたといわれています。
菅谷たたら山内は、製鉄所の遺構と製鉄の仕事に従事した人たちの住居が連なり、集落として現存している点が高く評価されており、世界中から来訪者が訪れています。
島根県雲南市の山間に湧き出る’出雲湯村温泉’にある国民宿舎です。2019年にリニューアルオープンし、和室・洋室があります。全館wi-fiを完備しています。日帰り入浴も可能。
清嵐荘のそばを流れる斐伊川の向かいには、出雲湯村温泉の元湯が湧き出る日帰り温泉「漆仁の湯(しつに の ゆ)」もあります。こちらは川を眺めながら入浴できる半露天風呂の家族風呂もありますよ!
日本の滝100選に選ばれた「八重滝」は、趣の異なる8つの滝が連なる風光明媚な場所です。近くの龍頭が滝と共に日本の滝100選に選ばれている滝。紅葉の季節が特に美しい。
上記の場所以外にも、出雲神楽鑑賞や民芸品の工房などおすすめしたいここならではの歴史文化がたくさんあります。詳しくは雲南市観光協会公式サイトやSNSをご覧ください!
今回は出雲縁結び空港を出発して1泊2日のレンタカー旅行の一例を紹介しました。しかし、レンタカーをしなくても菅谷たたらに行きたい時はどうすればよいでしょうか。
安心してください!JR山陰本線の宍道駅からはローカル列車木次(きすき)線が運行しています。便数は限られますが、ゆったりローカル列車の旅を楽しむにはぴったり。そして木次駅前にはシェアカーがあります。雲南市内は公共交通だけでは行き先が限られますので、事前によくご計画の上、お越しください!
島根県雲南市は出雲市の南側に位置する人口35,000人ほどの中山間地です。出雲神話にまつわる伝承地や日本古来の製鉄法’たたら製鉄’の遺構をはじめ、桜や滝、棚田などの自然景観が四季を彩ります。焼きサバや乳製品、地酒、ワインなど多様な食資源も自慢です。ここに暮らす人々の手によって保たれている雲南市の’ホンモノ’の数々を、ぜひご体感ください。