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【西新井】花のお寺西新井大師の「花まつり」で神輿担ぎに挑戦!
西新井大師は牡丹の名所で、「花のお寺」として知られています。毎年、牡丹の見ごろに「花まつり」が行われます。地元の方と一緒に神輿担ぎに参加できることは、花まつりの一つの見どころです。
足立区西新井にある西新井大師 總持寺は、弘法大師(※1)ゆかりの寺で、厄除けや交通安全祈願が多くかけられることから「厄除け大師」として有名です。一方、意外と知られていないのが、花のお寺という一面。「関東花の寺百ヶ寺」の東京1番の札所(※2)にも選ばれており、境内では牡丹をはじめとする四季折々の花を楽しむことができます。
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4月中旬~5月中旬、牡丹の見ごろに西新井大師では「花まつり」が行われます。
今回は、エンブレムホステル西新井のゲストと一緒にそんな西新井大師の花まつりに参加しました! 神輿担ぎも体験できる年に1回の貴重な機会に、訪日客のみなさんはどんな反応を見せるのでしょうか……?
※1:弘法大師 (こうぼうだいし、774年 - 835年).……現在も多くの信徒を持つ宗派・真言宗の開祖で、日本での仏教の普及に大きく貢献した僧。空海とも呼ばれる。
※2:札所 (ふだしょ)……巡礼者が参拝のしるしとして札を受け取るお寺。
花まつりの主役は、境内の「牡丹園」
西新井大師の境内に様々な種類の牡丹やシャクヤクが植えられている庭園があり、花の見ごろになると大勢の訪問者でにぎわいます。
花まつりの時期に咲き誇るのは、こちらの牡丹。華やかで気品すら感じられる牡丹は、花まつりの一番の見どころです。一つ一つ手入れされた可憐な花を、ぜひ実際に見に来て下さい。
名物の牡丹を見に、隣の県から足を運ぶ方もいるのだとか。
牡丹だけではなく、4月下旬~5月上旬は藤の花も見頃です。幻想的な景色のなかを、ゆっくりと散歩してみませんか。
花以外の魅力も!
その他、花まつりの時期には、地元のグルメを提供する屋台が店を出したり、写真コンクール、神輿巡行やお茶会など、色々な行事が開催されます。花まつりの詳細は、主催者の西新井大師商栄会のホームページ(日本語のみ)でご確認ください。
ぜひご覧いただきたいのが、こちらの美しい牡丹が描かれた花神輿です。年に1回、花まつりの時にだけ万燈神輿巡行が行われ、普段本堂に保管されている神輿が外に出されます。
神輿の牡丹図を描いた日本画家佐藤平八氏による個展も、花まつりの期間中に楽しめます。2017年の展示は西新井大師の不動明堂で、4月21日から23日まで行われました。
日本画家佐藤平八氏と息子さん
牡丹をテーマにした作品はとりわけ多く展示されていますが、佐藤氏による他の日本画も多く見られます。自然の「美」を映し出す日本画の繊細な技法が印象的です。
佐藤氏の作品が西新井で鑑賞できるのは、花まつりの時だけですが、北鎌倉にある「平八工房」はいつでも見学可能で、氏の作品がゆっくり楽しめます。鎌倉へお越しの際に、ぜひ訪れてみてください。
地元の人と一緒に神輿担ぎに挑戦!
写真提供:エンブレムホステル西新井
エンブレムホステル西新井のゲストたちは、境内を見学してから法被(※3)を羽織りました。オーストラリア、メキシコ、アメリカなどから来たみなさんにとって日本のお祭りの雰囲気を体験していたのも、法被を着るのも初めてで、新鮮な体験だったようです。
神輿を担ぐためには、西新井大師商栄会で申し込む必要がありますが、祭りの時期にエンブレスホステルに泊まれば、ホテルの方が申し込みを手伝ってくれます。
※3:法被(はっぴ)...... 日本の伝統衣装で、祭りなどの際に着用し、また、職人が着用する印半纏(羽織を簡略化した丈の短い上着)。
万燈神輿巡行(まんとうみこしじゅんこう)がはじまった時、最初はシャイだったみなさんはさっそく輪に入って、神輿担ぎに手伝いました。
お祭りの楽しい掛け声とリズムに、門前の商店街全体が盛り上がっています。
地元の方による指導と温かい応援に勇気づけられて、いつの間に慣れた様子で神輿担ぎをしているみなさん。
写真提供:エンブレムホステル西新井
休憩の時に、商栄会の方と交流したり、商店街のあらゆるお店を見回ったりできるので、思い出に残る体験がいっぱい。
万燈神輿巡行は毎年花まつりの期間中に行われます。神輿担ぎに参加したい方は、エンブレムホステル西新井か直接西新井商栄会にお問い合わせください。
終わりに
日本のお祭りに実際に参加してみると、地元の人とのつながりが自然に生まれます。神輿担ぎはたくさんの人々が力を合わせないとできません。
西新井大師の花まつりの時に参加したら、地元の方と一丸になれる、神輿担ぎにチャレンジしてみてください。
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2016年よりMATCHA編集者。 能楽をはじめとする日本の舞台芸術に魅せられて2012年に来日。同年から生け花(池坊)と茶道(表千家)を習っています。 勤務時間外は短編小説や劇評を書いていて、作品を総合文学ウェブメディア「文学金魚」でお読みいただけます。