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奈良の三大名園のひとつ・慈光院で抹茶と和菓子を楽しむ
古都・奈良の世界遺産「法隆寺」から少し離れたところにある慈光院では、大和三名園のひとつともいわれる庭園を眺めながら茶の湯を楽しむことができます。日常を忘れられる、そんなひと時を奈良で過ごしてみませんか?
境内の様子
門から境内までは、石で作られた道が続いています。晴れた日は木漏れ日が差し込み、とても綺麗ですよ。
表の門をくぐると、茅葺き屋根(※1)の書院が見えます。昔はここから直接書院に入ることができましたが、今は閉鎖され、別の入り口が用意されています。
※1:茅葺き屋根……ススキなどの草で覆って作られた屋根のこと。
書院では抹茶と和菓子をいただきながら、庭の風景を楽しむことができます。和菓子は、片桐家の家紋(かもん※2)の形をしています。
※2:家紋……家を示すしるしとして定められた図柄のこと。
慈光院の庭園は、奈良を代表する3つの庭園、いわゆる「大和三名園」のひとつ。白砂が敷かれた庭園には様々な種類の木が植えられており、四季折々の景色を楽しむことができます。静かな空間に心が癒されること請け合いです。
境内は書院に加え、茶室・観音堂・本堂などのスポットも見どころ。自由に見学することができます。
本尊には釈迦如来座像があります。こちらの像は慈光院の前に建てられていた寺院に、祀られていたと言われています。
慈光院で食べられる料理
慈光院では、温かい「慈恩(じおん)そば」や、夏場は「石州麺」というそうめんを用意しています。料金は税込1,000円。少人数であれば訪れた際に注文して作ってもらうことができますよ。そばやそうめんと一緒に、慈光院で採れた無農薬野菜を使用して料理も提供されます。
ほかにも、前日の昼過ぎまでに予約をすれば、精進料理を食べることができます(税込3,800円または6,300円)。
基礎情報
拝観時間は9:00~17:00で、年中無休。拝観料は抹茶接待を含め税込1,000円です。
慈光院への行き方
慈光院の最寄りはバス停「片桐西小学校」です。バスを下車して徒歩2分ほど行くと駐車場があり、写真の看板を進むと到着します。「片桐西小学校」までの行き方を、新大阪・京都から説明します。
新大阪駅からの行き方
JR京都線で大阪駅へ出た後、奈良行きのJR大和路快速に乗って大和小泉(やまとこいずみ)駅で下車します。所要時間は乗り換え時間も含めて約1時間10分、料金は710円。
JR大和小泉駅から慈光院までは徒歩約20分、もしくは近鉄郡山駅行きバスで「片桐西小学校」まで約5分、料金は190円です。
※新大阪駅(新幹線の駅)と大阪駅(在来線の駅)は違う場所にあります。
京都駅からの行き方
近鉄京都線で橿原神宮前(かじはらじんぐうまえ)行き急行に乗り、近鉄郡山駅で下車します。所要時間は約50分、料金は690円。
近鉄郡山駅からは法隆寺行きバス(約20分)、もしくは小泉駅東口行きバス(約25分)で「片桐西小学校」まで380円です。
どちらもバスの本数が1時間に2~3本と少なくなっていますので、お気をつけください。
便利なバスツアーもオススメ
慈光院を含め、奈良ではアクセスしにくい場所が多くあります。そのため奈良交通では、法隆寺、中宮寺、慈光院、薬師寺、唐招提寺、朱雀門を巡る、英語と中国語の音声案内機器とルートマップを完備したバスツアーも毎日運行しています。
所要時間は約7時間(JR奈良駅9:55発)で、料金は大人が7,500円、子どもが3,530円です(薬師寺でイベント開催有無により料金変動あり)。予約については公式HPをご覧ください。
慈光院の周辺観光スポット
慈光院の周辺には、由緒ある寺院がたくさんあります。
別称「あじさい寺」ともいうあじさいの美しい矢田寺(やたでら)、日本最古の厄除け寺である松尾寺(まつおでら)、日本最古の三重塔が残る世界遺産の法起寺(ほうきじ)、尼寺の中宮寺(ちゅうぐうじ)、そして世界最古の木造建築群として今に残る世界遺産の法隆寺(ほうりゅうじ)など。それぞれ巡ってみてはいかがでしょうか。
※移動時間や交通費の情報は各施設の公式サイトからの情報に基づいて掲載しています。2017年7月現在の情報です。変更になる場合がありますのでご了承ください。
協力:慈光院
奈良生まれの旅好きライター。日本の魅力を世界の人々に伝えていきたいです。