天橋立や伊根の舟屋も!「海の京都」オススメスポットと体験
京都の北部沿岸には、神秘的な自然や、都会にはない文化、歴史があります。本記事では天橋立や伊根の舟屋、福知山城といった「海の京都」の絶景スポットと、オススメのアクティビティを紹介します。それぞれ日帰り旅行にも、週末の泊りがけの旅行にもぴったりですよ!
日本海の自然・文化を感じる「海の京都」
Photo by Pixta (右下のみ)
「京都」と聞いて思い浮かべるのは、伏見稲荷大社や祇園といった、写真映えする有名観光地ではないでしょうか。しかし、JR京都駅から電車1本で行ける場所に、青い海や漁村といった、まったく別の京都が広がっています。
京都の北部にある日本海周辺は、古都の秘奥エリアの1つ。天橋立や伊根の舟屋、成相寺、福知山城などの見どころのほか、海鮮料理や日本酒といったグルメ、絹織物などの工芸品も楽しめます。
本記事では、この「海の京都」でできることをご紹介します。
1. 天橋立——長年愛されてきた名勝
ビューランドから見た天橋立 Picture courtesy of 海の京都DMO
京都の海側を旅するなら絶対に見るべき絶景、天橋立。自然によって創り出された不思議な形の砂州は、日本三景の1つであり、13世紀初めに編まれた著名和歌集「百人一首」にも詠まれています。
最寄り駅は、京都駅から特急「はしだて号」で2時間ほどの天橋立駅。京都市や大阪からの日帰り旅行客にも人気のスポットです。
天橋立は、近くからでも遠くからでも楽しめます。
天橋立の3.6キロメートルの砂州には、3000本もの松が立っています。ここを歩いたり自転車で走ったりすると、阿蘇海(あそかい)や湾からの風が気持ちいいですよ。砂州には、天橋立神社や、海水浴ができる白い砂浜もあります。
遠目から楽しむ場合、オススメは傘松公園や天橋立ビューランド。天橋立駅から海の反対側へ歩いて行くと、ビューランドに行けます。傘松公園に行きたい場合は、天橋立駅から砂州を通って府中駅へ向かいましょう。展望台行のリフトやケーブルカーが出ています。
2. 伊根の舟屋——漁師たちが住む伝統的建造物
天橋立の近隣エリアにある伊根。江戸時代から存在する、舟屋と呼ばれる住居と一体となった船小屋で知られています。230軒ほどの舟屋の一部はカフェやレストラン、宿泊施設に改修されていますが、多くは今でも地元の方が住んでいます。
伊根は、日本でも特に絵になるスポットの1つと言われています。実際に訪れると、その理由が分かるでしょう。
伊根に来たら、ガイド付き水上タクシーツアーを申し込み、写真を撮りましょう。それからゆっくり町を散策しながら、漁師たちが働いている姿など、ここでの暮らしに触れてみてください。帰る前には、近くの丘陵にある道の駅に寄って、高台からの景色も見てみてくださいね。
水の上で一晩を明かしたい方には、舟屋の宿泊施設がオススメ。詳細は伊根町観光協会の公式HPから。とても人気のため、事前に予約しましょう。
3. 新井の棚田——農業と海の出会い
Photo by Pixta
舟屋から少し離れた場所にある新井の棚田。海辺に美しい田園が広がります。お米は日本全国で作られていますが、おいしいお米を作るには、沿岸部の気候が特に理想的なのです。
5月には上の写真のような、水を湛えた田んぼを見られます。夏から秋にかけては、鮮やかな緑や、黄金色に色づいた田んぼを見られます。
棚田へアクセスするには、車がもっとも楽ですが、伊根の舟屋から徒歩か自転車でも行けます。
4. 成相寺——海を臨む寺
天橋立を臨む山中の景勝地、成相寺。西日本の古い巡礼路の札所であり、僧侶たちの修行地でした。ここに来たら、歴史ある本堂や五重塔、弁天山展望所からの眺望を楽しんでくださいね。
成相寺には、不思議な逸話がたくさんあります。ひとつの願いごとを一言で言えば叶えてくれるという地蔵(右下、※1)、左右どちらから見ても正面を向いているように感じられる本堂の龍の彫り物など。
成相寺へは、傘松公園からバスで行けます。車がある場合、本堂付近まで上がることができます。
※1:地蔵……子どもや旅人を守護する仏。日本の寺にしばしば見られる。
5. 福知山城——明智光秀が築いた城
福知山城は、京都市と天橋立の間にある歴史的名所。この地を治めていた武将の明智光秀が1579年に築きました(現在の天守閣は、江戸時代に建てられた天守閣の復元)。
入場料を払うと、天守閣に入ることができます。巻物や歴史的文献、工芸品、光秀と城の歴史が分かる資料などが展示されています。
城は19世紀の廃城令で取り壊されていますが、石垣は作られた当時のまま残されました。 よく見ると、さまざまな種類の石で、石垣が補強されているのが分かります。
明智光秀は、2020年のNHKドラマ『麒麟がくる』に登場するため、天守閣内をはじめ、敷地内には関連バナーやポスターが貼ってあります。
福知山城の最寄り駅は、JR福知山駅。特急でも行くことができます。駅から城までは徒歩約15分。
6. 海の京都のアクティビティ
絶景を楽しむ観光列車の旅から、郷土料理体験、絹織物の歴史を学ぶことまで、「海の京都」では多彩なアクティビティが楽しめます。中には、英語ガイド可能な体験もありますよ。
1. 絶景の観光列車、京都丹後鉄道
Picture courtesy of 海の京都DMO
絶景をお探しなら、天橋立から舞鶴市へ走る京都丹後鉄道の観光列車がオススメです。上の写真は「丹後くろまつ号」が由良川橋梁を渡っているところ。列車の中からでも、川の対岸からでも素敵な写真が撮れます。
この路線では、観光列車「丹後くろまつ号」「丹後あかまつ号」のほか、「丹後あおまつ号」が運行しています。「丹後くろまつ号」は、移り変わる車窓の眺めとともに、地元食材をふんだんに使った料理が楽しめます。「丹後あかまつ号」では、ソファー席やカウンター席など、さまざまな座席があります。
「海の京都」の魅力を贅沢に堪能できるこれら2つの観光列車。運行は決まった日程のみで、事前予約が必要です。
観光列車の詳細と予約は公式HPから。
2. 絹織物の伝統に触れるちりめん街道
現在、日本で生産される和装向けの絹織物の約7割は、京都北部の丹後地方で生産されています。ここにある与謝野町のちりめん街道は、約300年にわたって、着物や絹製品に使われる縮緬(ちりめん)の生産地だった場所。
伝統的な家屋や工場、店が立ち並ぶ街道を1人歩くのもいいですが、地元の方によるガイドツアーもあります。参加すれば、着物や絹について教えてもらうことができます。着物の試着ができる場合もありますよ。
詳細は公式HPを。英語ガイドの有無についての問い合わせはこちら。
3. 京都の酒文化を感じる熊野酒造
Picture courtesy of 海の京都DMO
米作りに適した気候と良質な水のある京都では、多くの日本酒が作られています。中でも丹後地方には、おいしいお酒が多く集まってます。オススメの1つは、熊野酒造。
すぐ目の前に広がる久美浜湾にちなみ、「久美の浦」という銘柄の日本酒や梅酒を醸造・販売しています。店内では試飲もできますよ(※2)。
※2……新型コロナウイルスの影響により、できない場合があります。
4. 伊根での釣り
Picture courtesy of 海の京都DMO
伊根には長きにわたる漁業の伝統があります。前述した舟屋では、人々は海のすぐそばで暮らし、ブリなどの新鮮な魚を楽しむ生活をしてきました。
伊根では、船から、あるいは船着き場で釣りをしている人を多く見かけます。その中には旅行者の姿も。伊根では、地元の漁師ガイドから、針のかけ方や糸の巻き方を教わることもできます。
詳細は公式HPを。英語ガイドについては、海の京都DMOのHPから。
5. セコガニの海鮮丼づくり
Picture courtesy of 海の京都DMO
京都北部沿岸の名物の1つ、カニ。料理体験に興味がある方には、 セコガニを使った海鮮丼をつくる料理教室がオススメです。 セコガニは、松葉ガニのメスで、繊細な味わいが人気です。
とれたてのセコガニが食べられるのは11月上旬~1月の間だけ。冬に楽しめるアクティビティです。
こちらから料理教室の予約を。英語での体験に関しては、海の京都DMOに問い合わせてください。
6. 山菜天ぷらの料理体験
Photo by Pixta
天ぷらは、野菜の一番おいしい食べ方の1つ。京都北部の山間の町、綾部市では、山菜の天ぷらを味わえる料理教室が開催されています。参加者が直接採った旬の山菜で天ぷらをつくり、他の参加者たちと一緒に楽しめます。
詳細は公式HPを。英語でのアクティビティに関しては、海の京都DMOに問い合わせてください。
海の京文化を楽しむ
京都の北部沿岸は天橋立と伊根の舟屋が特に有名ですが、ほかにも見るべきものがたくさんあります。この地域の魅力を堪能し、古都の新たな一面を発見してくださいね。
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Written by Jasmine O
Sponsored by Kyoto by the Sea DMO, Kyoto Prefecture