和束町へ日帰り旅!京都の絶景茶畑、抹茶アート、高級茶を堪能しよう
京都府南部にある和束町は、“茶源郷”と呼ばれる絶品のお茶の産地。宇治茶栽培に800年の歴史を誇り、あちこちを美しい茶畑が彩ります。茶畑の写真撮影やお茶の飲み比べ、日本茶を使ったグルメ、抹茶アートなどを楽しめるモデルコースを紹介します。
“茶源郷”和束町でお茶にまつわる体験を満喫!
伝統文化が息づく人気観光地・京都府の中でも、特に南部は、日本茶に関する深い文化と歴史がある場所。あちこちに素敵な日本茶カフェやおみやげ店があり、行き先を迷ってしまうかもしれません。
斬新な体験を求める方にオススメは、和束町(わづかちょう)。“茶源郷”と呼ばれる、800年の歴史を誇る宇治茶の名産地です。「日本で最も美しい村」連合の加盟地域でもあり、山並みに広がる美しい茶畑は、来訪者の心をとらえて離しません。
さあ、カメラを手に、和束町へ日帰り旅に出かけましょう!
和束町へのアクセス
JR京都駅から和束町へは、電車・バスを乗り継いで1時間ほど。
まずJR京都駅からJR奈良線のみやこ路快速(奈良行き)に乗り、木津駅で関西本線(加茂行き)に乗り換えて加茂駅で下車してください。そこから奈良交通の66系統バス(和束町小杉行き)に乗ります。
下車するバス停は、スポットごとに異なります。以下、紹介します。
午前――人気の絶景を見られる石寺の茶畑
Picture courtesy of 和束茶カフェ
和束町にはあちこちに茶畑があります。特に有名なのは、石寺の茶畑。急峻な山並みに広がる鮮やかな緑の茶畑は、この地の象徴です。
時間になれば、農家の方々がトラックや車で畑仕事に向かいます。遠くから彼らの丁寧な仕事ぶりを見ることができますよ。
私有地のため観光客は茶畑に入れませんが、周辺の散策や写真撮影は可能。茶畑の中で茶摘み体験をしてみたい方はツアーに参加しましょう。
和束町や周辺地域でお茶栽培が発展したのは、気候的な要因もあります。昼夜の寒暖差が大きいほか、朝に発生する霧が天然のカーテンとなり、繊細な茶葉を日差しから守ってくれるのです。
収穫は年3回。春、夏、秋に行なわれます。
ツバキ科の植物である茶の木。味にうまみを出すため、寒冷紗(※1)で茶畑を覆うこともあるのだとか。
石寺の茶畑の最寄りは、バス停「和束高橋(わづかたかはし)」。JR加茂駅からの乗車時間は8分ほどです。バス停に降りて道なりに進むと、石寺の茶畑が広がります。
※1:寒冷紗……かんれいしゃ。寒さ避けや日よけに使う布。
茶ビール
石寺の茶畑の近くにある竹谷酒店では、珍しいクラフトビールが販売されています。和束産茶葉を使った茶ビールです。
種類は「ペールエール」(煎茶)、「スタウト」(ほうじ茶)、「ホワイトエール」(かぶせ茶)の3つ。どれもお茶の香りや風味を味わえ、後味も爽やかです。
茶ビールの販売店はとても少ないので、気になる方はまとめ買いがオススメですよ。
昼――お茶を使ったランチを楽しめる「京都和束荘」
石寺の茶畑最寄りの「和束高橋」からバスに乗り約7分。「和束山の家」バス停から徒歩10分ほどで行けるのが、今日のランチスポット「京都和束荘」。茶畑を見晴らすことができる旅館です。
Picture courtesy of 一般社団法人和束町活性化センター
「京都和束荘」のランチメニューは、漆塗の重箱に盛り付けられた和束御膳。ほうじ茶を混ぜて炊き上げたご飯、天ぷら、味噌田楽(野菜などを焼いて味噌を塗った料理)など、日本食の魅力を存分に味わえる二段重ねの御膳です。。ボリュームたっぷりなので、お腹を空かせて行きましょう。
「京都和束荘」は事前予約が必要です。アレルギーや、ベジタリアン、ヴィーガンなどの食事制限のある方は予約時に伝えましょう。なお、提供される料理は季節ごとに変わります。
「京都和束荘」では、もちろん宿泊も可能。和室・洋室があり、お茶の香りがするお風呂にも入れます。
午後①――お茶の飲み比べができる「d:matcha Kyoto CAFE&KITCHEN」
「d:matcha Kyoto CAFE&KITCHEN」は、まさに“お茶好きの天国”。茶摘みやお茶の飲み比べ、茶畑散策といった体験ができます。英語対応できるスタッフもおり、お茶についていろいろ教えてくれますよ。
初めての方にオススメは、煎茶・抹茶の3種飲み比べ。お茶は、和束町にある「d:matcha」の茶畑で栽培されたシングルオリジンのものです。有機栽培のお茶もあります。
高級茶といっても、味わいは品種ごとにさまざま。苦みが強いものもあれば、うまみが感じられるものもあります。気に入ったお茶があれば、併設された店舗で購入もできますよ。
午後②――絶景を巡れるサイクリング
Picture courtesy of 和束町
お茶の飲み比べの後は、絵のように美しい茶畑を巡ってみてはいかがでしょうか? 茶畑の中には入れないものの、周辺の散策は楽しめます。
「d:matcha Kyoto」から徒歩圏内の「和束茶カフェ」では、電動自転車をレンタルできます。料金は1日1,000円。カフェにはサイクリングマップもあります。風を感じながら、和束町の美しい景観を味わってみましょう。
ルートにもよりますが、サイクリングは1~2時間ほどをみておくとよいでしょう。交通ルールを守るのと、茶畑の中に入らないよう、気を付けてくださいね。
夕方――創造力を発揮できる抹茶アート
抹茶茶碗できめ細かく点てた抹茶の表面に絵を描く抹茶アートは、伝統的な飲み物の新たな楽しみ方。「うてな茶屋」では、予約制の抹茶アート体験ワークショップを開催しています。開催場所など詳細はメール(utena.tea@gmail.com)で確認を。
ワークショップでは和束町や宇治茶に関する話を聞いた後、抹茶アートの描き方を教えてもらえます。まずはお茶を点て、キャンバスを準備。そこから思い思いの絵を描いていきましょう。
途中で間違えても大丈夫。またお茶を泡立てれば、描き直せます。
満足のいく仕上がりになったら、写真を撮り、そしてお茶をいただきましょう。単純なデザインでも、意外と達成感を味わえるものですよ。
抹茶アートのワークショップでは、季節の和菓子も付いてきます。甘いものを食べて、舌をリフレッシュしましょう。
おみやげもお見逃しなく!
Picture courtesy of 和束茶カフェ
この地ならではの体験がたくさんある“茶源郷”和束町。その魅力を持ち帰るには、おみやげをぜひ買いましょう。
「和束茶カフェ」では、お茶や地元の名産品とお菓子が販売されています。有機栽培のお茶や、抹茶風味のチョコレートなどをお求めの方は「d:matcha Kyoto」へどうぞ。
JR京都駅に戻るには、「和束茶カフェ」から徒歩5分の「和束山の家」バス停からJR加茂駅西口行きのバスに乗ります。本数は1時間に1本、最終便は20:26(平日)です。事前に時刻表を確認しておくと安心ですよ。
JR加茂駅からは関西本線に乗車して木津駅で奈良線(京都行き)に乗り換えます。帰りも行きと同じく、乗車時間は1時間ほどです。
お茶を巡る1日旅
Picture courtesy of 奈良交通株式会社
京都で新しい体験をしてみたい。そう思っている方は、京都府南部の和束町へお茶を巡る小旅行に行ってみましょう。自然の美しさあふれるお茶の名産地で、京都の新たな一面に触れられますよ。
京都府南部では、和束町以外の場所でも、お茶の歴史や文化が学べます。こちらの記事も参照ください。
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Written by Jasmine O
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