「JR-WEST RAIL PASS」で鳥取・島根のグルメ巡り~松葉ガニ、出雲そばほか
日本海に面した鳥取県と島根県は、松葉ガニや鳥取和牛、出雲そば、和菓子といったグルメの天国。JR西日本の乗り放題パス「関西ワイドエリアパス」「山陰・岡山エリアパス」を併用し、関西から両県を巡る2日間のグルメ旅のモデルコースをお伝えします。
お得な「関西ワイドエリアパス」「山陰・岡山エリアパス」でグルメも満喫
Pictures courtesy of JR西日本
多くの魅力的な食がある鳥取県と島根県。交通費を節約できれば、これらのグルメ天国がもっと楽しめます!
訪日観光客にオススメなのは、2枚の乗り放題パス。関西空港や大阪に着いたら、「関西ワイドエリアパス」を使って特急で鳥取へ行くか、新幹線で岡山へ行きましょう。岡山からは「山陰・岡山エリアパス」で鳥取、島根へ行くと、便利でお得ですよ。
関西ワイドエリアパス
JR西日本の乗り放題パス「JR-WEST RAIL PASS」のひとつ。関西の主要都市を周ったり、足を伸ばして天橋立、城崎温泉、和歌山、鳥取、岡山などへ行くのに便利です。
・使用範囲:エリア内の「のぞみ」「みずほ」を含む新幹線、特急、快速、普通列車、JRバスなど
・有効期間:連続する5日間
・座席:指定席(6回まで)または自由席 ※事前に席を指定すると混雑を避け安心して旅行できます。
・料金:大人10,000円〜/子ども5,000円~
※購入場所によって料金が若干異なります。詳細は公式HPを。
山陰・岡山エリアパス
「JR-WEST RAIL PASS」のひとつ。岡山から山陰(鳥取、島根、萩)への特急に乗ったり、鳥取あるいは松江の市内周遊バスに利用したりできます。
・使用範囲:エリア内の特急、快速、普通列車、ループ麒麟獅子バス、ぐるっと松江レイクラインバスなど
・有効期間:連続する4日間。
・座席:自由席(指定席券を別途購入すれば指定席も利用可)
・料金:大人4,580円~/子ども2,290円~
※購入場所によって料金が若干異なります。詳細は公式HPを。
岡山、広島、山口まで周りたい方には、「山陽・山陰エリアパス」を併せて使うのがオススメです。
なお、「JR-WEST RAIL PASS」などJR西日本のきっぷ購入者にオススメなのが「Travel Support by JR-WEST」。体調を崩して病院や薬局で症状を伝えたいときや、レストランなどでアレルギーや信条を伝えたいときに役立つWebアプリです。ダウンロード不要で使えます。
1日目 大阪から鳥取へ
では、大阪から鳥取、島根を巡る2日間のモデルコースをご紹介します!
まず1日目は、JR大阪駅やJR新大阪駅から特急「スーパーはくと」でJR鳥取駅へ。グルメを満喫するため、お腹は空かせて行ってくださいね。
松葉ガニ
鳥取の冬を代表する食材、松葉ガニ。甘く繊細な味わいで、カニ味噌部分も美味です。旅のスタートは、まずこのご当地グルメから!
海陽亭
鳥取市内の鮮魚市場「かろいち」に隣接する「海陽亭」。獲れたての魚を使った海鮮料理を提供しています。
中でもグルメ好きを心躍らせるのは、もちろん冬の特産、松葉ガニ。「活松葉がに刺身1枚」を注文すれば、さまざまな形で楽しめますよ。
松葉ガニ本来の新鮮な甘みを味わうには、刺身がぴったり。板前にお願いすれば天ぷらにしてもらえる殻の部分は、サクサクした衣とさわやかなカニ身の対比が見事。そしてカニ味噌焼きは、濃厚な海の幸の甘さに満たされる、美食の極みです 。
生で食べられない方は、1匹丸ごと水煮にしてもらうこともできます。また、しゃぶしゃぶも可能。これもまた違った味わいです。
「活松葉がに刺身1枚」は、小が税込12,100円、中が税込22,000円、大が税込38,500円です。
「海陽亭」は、JR鳥取駅から車で約15分。鳥取砂丘や「砂の美術館」などからも、車で約12分で行けます。
鳥取和牛
鳥取県は1920年、日本で初めて和牛の戸籍管理を始めました。その後、県産の名牛「気高(けたか)」号が、日本全国のさまざまなブランド和牛の始祖にもなるなど、鳥取和牛は「和牛の元祖」とも言える存在です。
鳥取和牛の特徴は、うまみ成分のオレイン酸が豊富なことと、脂の融点が低いこと。口に入れたとたん、バターのように溶けます!
炭火焼 ジュジュアン
JR鳥取駅近くにある「炭火焼ジュジュアン」は、地元民から愛される名店。店主の渡辺さんは、40年以上も飲食業に携わっているのだとか。
鳥取和牛はもちろん、それ以外の食材もできるだけ鳥取県産品を使い、鳥取ならではのグルメを提供しています。
さまざまな料理を味わってみたい方にオススメは「山海コース」。鳥取和牛のほか、鹿野(しかの)地鶏、カニ、キンメダイ、貝類など、山・海の幸を丸ごと楽しめます。
肉や野菜を炭火で焼いて、店主特選のわさびタレを数滴たらすと、豊かな味の変化を楽しめます。
炭火焼用の食材だけではありません。自家製のハム、サラダ、カレーライス(お茶漬けに変更可)、白米、デザート、調味料に至るまで、全て店主が厳選した食材で作ったもの。一口食べれば、鮮度のよさが分かります(山海コース 税込6,600円)。
「炭火焼ジュジュアン」はJR鳥取駅から徒歩約5分。重要文化財に指定された人気観光スポット、仁風閣からは車で7分ほどです。
二十世紀梨
鳥取を代表するフルーツと言えば、二十世紀梨。ほどよい酸味、さわやかな口当たり、品のよい味わいが特徴です。そのまま食べるだけでなく、スイーツやジャムなど、さまざまな形で楽しめます。
鳥取二十世紀梨記念館 なしっこ館
「鳥取二十世紀梨記念館 なしっこ館」に入ると、まず目につくのが、開いた傘のように広がる梨の巨木。
その周りには、さまざまなテーマの展示スペースや体験施設があり、鳥取の梨栽培の歴史と特徴を知ることができます。さらに、二十世紀梨を含む3品種の梨の食べ比べも可能。
記念館に隣接するフルーツパーラーでは、二十世紀梨とそのほかの旬の品種の梨を使ったケーキ、二十世紀梨とミルクで作ったアイスクリームなど、梨スイーツが楽しめます。
二十世紀梨に特有の香りと酸味により、スイーツは甘すぎず上品な口当たり(ケーキ 税込600円/梨ソフトクリーム大 税込350円、小 税込250円)。
「鳥取二十世紀梨記念館 なしっこ館」では、梨のおみやげを売るミュージアムショップもあります。特に人気なのは、さまざまな品種の梨によるジャムや二十世紀梨ジュース、梨ゼリーなど(ジャム 税込594円/ジュース 税込500円/ゼリー 税込572円)。
同館へは、JR倉吉駅からバス(※注1) で約12分。人気観光スポット、倉吉白壁土蔵群からは、車で5分ほどです。
※注1:倉吉駅2番乗り場から西倉吉、生田倉庫、広瀬行きのバスに乗車。
2日目 島根へ
2日目は、JR倉吉駅から特急「スーパーおき」に乗って、島根県のJR松江駅に行き、グルメ巡りを続けましょう!
皆美館 庭園茶寮みな美
上の写真を見てください。この、具材が美しく盛り付けられた鯛めしは、島根の老舗旅館「皆美館」の家伝料理。
もともとは、松江7代目藩主、松平治郷(まつだいらはるさと)がこのようなお茶漬けを好んでいたと言われています。「皆美館」の調理師が、それにアレンジを加え、この鯛めしができました。その後、100年にわたり伝承されてきたのだとか。
美しい色合いの鯛めしは、実はとても手が込んだ一品。新鮮な鯛は下処理された後、身はそぼろにされています。卵は黄身と白身に分けられています。
ご飯に乗せるときは、これらに加え、海苔と大根おろし、青ねぎを入れ、わさびを少し乗せましょう。具材は、お好みで追加もできます。
仕上げに、昆布とカツオで取った出汁をかけると、繊細であっさりとしながら独特の風味があふれる鯛めしの出来上がりです。
「皆美館」の「鯛めし御膳」には、鯛めしのほか、茶碗蒸し、漬物、ごま豆腐、カレイの煎餅揚げ(上の写真)が付いてきます。
黄金色に揚げられたカレイは、ビスケットのようにサクサクした食感で、箸が止まらなくなるおいしさ。骨まで食べられます。上品な鯛めしとも、相性抜群です!(鯛めし御膳「福」税込2,530円)
鯛めしだけではありません。「皆美館」の庭園も、米国の日本庭園専門誌で紹介される人気スポット。その美しさから、同じく島根県にある足立美術館の庭園に肩を並べるほどの高い評価を受けています。
「皆美館」へは、JR松江駅から徒歩で約16分。人気観光スポット・松江城からは、徒歩8分ほどです。
和菓子
松江には、お茶と和菓子に関する長い歴史があり、京都、金沢と並んで、日本三大茶処・和菓子処に数えられています。
地元の人たちに聴いたところ、「ここでは、小さい頃からお茶をたしなむ習慣がある」とのこと。島根に来たら、お茶で一服し、地元の文化に浸ってみたいですね。
彩雲堂本店
1874年創業の「彩雲堂(さいうんどう)」は、地元で有名な和菓子の老舗。さまざまな和菓子が買えるほか、イートインスペースで和菓子を気軽に味わえます。
喫茶メニューでは、季節の和菓子(4種類から選択)に、煎茶、ほうじ茶、抹茶、それぞれのセットがあります。どの和菓子も、熟練の職人が考え、丹精込めて作ったもの。
どんな和菓子があるかは、年によって異なります。常連客も、どんな和菓子に出会えるか、期待に胸を膨らませながら来店するのだとか。
上の写真は、「季節の生菓子と抹茶セット」。添えられた「姫椿」という和菓子は、もち米から作った求肥(ぎゅうひ)に、きめの細かいあんこを包んだもの。少し苦い抹茶とは、相性がぴったりでした(喫茶セットメニュー 税込660円)。
松江周辺では、湾曲した形の「勾玉」をよく目にします。古代のアクセサリーで、厄除になると言われています。
「彩雲堂」の「願ひ菓子」は、勾玉の形をした和三盆の乾菓子。色・味が異なる5種類があり、見た目もかわいく、おみやげにうってつけです(願ひ菓子1箱5個入り 税込756円) 。
「彩雲堂」本店へは、JR松江駅から徒歩約8分。周辺にある島根県立美術館からは徒歩約8分、宍道湖の夕陽スポットからは車で約16分です。
出雲そば
続いて、JR松江駅から特急とバスを乗り継いで出雲大社へ行きましょう。
Picture courtesy of pixta
日本三大そばのひとつに数えられる出雲そば。そばの実を殻ごと挽いて製麺するため、麺は色が濃く、香り高くなります。
冷たい「割子そば」と、温かい「釜揚げそば」の二つの食べ方がありますが、特に「割子そば」の食べ方はユニーク。
そばが盛られているのは、「割子」と呼ばれる3段重ねの丸い漆塗りの器。ここで、まず1段目のそばに薬味を乗せ、つゆをかけて食べます。1段目を食べ終わったら、残りのつゆを、2段目、3段目のそばにかけていくのです。
そば処 田中屋
Picture courtesy of そば処 田中屋
出雲そばの特徴である、殻付き実を使った粗挽きのそば粉。出雲大社に隣接する「そば処 田中屋」では、特に厳選されたそば粉を使っているので、豊潤なそばの風味を心ゆくまで堪能できます。
こだわりのつゆも、そばの香りをいっそう引き立てています。つゆの素は、うるめいわしや数種類の荒節、北海道産の天然昆布などを煮て作った出汁に、地元の醤油や酒、本みりんを加えて作っているのだとか。
3段で物足りない人は、もう1段の追加注文もできますよ!(三色割子そば 税込1,120円)
一畑電鉄の出雲大社前駅から「そば処 田中屋」までは徒歩約5分。出雲大社からは徒歩約1分です。
食べて遊んで!充実のグルメ巡り
鳥取、島根に来たら、有名な観光スポットと併せてグルメ巡りをするのがオススメ。その際、「JR-WEST RAIL PASS」を使うと、お得ですよ。
JR西日本の新型コロナウイルスの感染防止の取組については、公式HPに掲載されています。
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Written by Chien