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金沢の人気スポット・兼六園の見どころは?歴史や営業時間、駐車場も紹介
金沢を代表する観光スポット・兼六園の見どころについてまとめた記事です。兼六園の概要と歴史、桜や紅葉など季節のみどころ、営業時間・入場料、自動車および電車・バスでのアクセス方法・駐車場なども解説しているほか、周辺のおすすめ駐車場や着物レンタル店も紹介しています。
兼六園の歴史と四季折々の見どころを紹介!
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美しい日本三名園のひとつとして知られる金沢の兼六園を訪れるのであれば、見どころや歴史を調べておくと、実際に訪れたときにより深く理解でき、その魅力も増すでしょう。
この記事では、兼六園の季節ごとの見どころやアクセス方法、観光がより楽しくなる着物レンタルなどについて詳しく紹介します。
目次
- 1.兼六園の歴史と四季折々の見どころを紹介!
- 2.兼六園とは?
- 3.兼六園の歴史
- 4.兼六園の見どころ
- 5.兼六園の営業時間・入場料
- 6.兼六園のアクセス方法
- 7.兼六園の駐車場
- 8.兼六園周辺の着物レンタルができるお店
- 9.兼六園で四季折々の景色を楽しもう!
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兼六園とは?
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兼六園(けんろくえん)は、石川県金沢市に位置する日本を代表する庭園のひとつです。茨城県水戸市の偕楽園(かいらくえん)、岡山県岡山市の後楽園(こうらくえん)とともに「日本三名園」「日本三大庭園」として広く知られています。
周辺には観光スポットや温泉も多い金沢市のほぼ中心に位置し、北陸観光の拠点となっています。後楽園などと同じ回遊式庭園であり、池や築山、茶屋などが配置された広大な敷地では、高低差を生かした滝、桜や松などの樹木と四季折々の草花、灯籠や石塔、日本最古の噴水など、さまざまな景色を楽しめるようになっています。
途中にある御亭(おちん)や茶屋などで休憩することも可能です。眺望台では加賀平野、内灘砂丘(うちなださきゅう)、さらには能登半島や日本海も眺められます。
兼六園の歴史
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1676年に加賀藩5代藩主であった前田綱紀(まえだつなのり)が、自分の別荘の周囲に蓮池庭(れんちてい)を造ったことにはじまります。その後、藩主が変わるたびに次々と手が加えられ、大きく形を変えてきました。
正式に兼六園と命名されたのは、加賀藩12代藩主・前田斉広(まえだなりなが)の頃、そして池の拡張や形のよい樹木の植栽などを重ねて、庭園が現在の形に近づいたのが13代藩主・前田斉泰(まえだなりやす)の頃です。
一般公開されるようになったのは1874年、1922年には国の名勝に、さらに1985年には特別名勝に格上げされ、庭園の国宝となる最高位の格付けを得ています。
兼六園という名称は、宋時代の書物「洛陽名園記」(らくようめいえんき)に記されている「宏大・幽邃・人力・蒼古・水泉・眺望」(「こうだい・ゆうすい・じんりょく・そうこ・すいせん・ちょうぼう」)の六つの景観(六勝) を兼ね備えていることに由来しています。2024年には開園150周年を迎えました。
兼六園の見どころ
場所ごとの景観の変化を味わえる兼六園ですが、季節によっても大きな変化を見せてくれます。ここでは、四季折々で楽しめる兼六園の見どころを紹介します。
春:兼六園菊桜
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春の桜の美しさは例えようもないほどです。東京ドーム約2.4個分ある園内のあたり一面がピンクに染まります。桜の品種はソメイヨシノを中心に、兼六園菊桜(けんろくえんきくざくら)や兼六園熊谷(けんろくえんくまがい)などのめずらしいものも含めると約40種類、計400本が植えられています。
なかでも兼六園菊桜は、ひとつの花に花びらが200~300枚も重なっている大きめの花が特徴で、まさに菊のような形が人気の品種です。4月下旬から5月上旬にかけて開花しますが、つぼみのときは濃紅色、その後は中心より外側が薄紅、そして白へと色が変わっていきます。
桜の見頃の時期には、夜間のライトアップも行われ、幻想的な風景が広がります。この風景を見られるのは春に訪れた人だけの特権です。
夏:鮮やかな新緑
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緑が鮮やかに映える夏にも、さまざまな花が彩りを添えてくれます。初夏には、濃いピンクのツツジや、気品ある紫のカキツバタといった色鮮やかな花が咲き誇ります。次第に深みを増す樹木や草の緑と、美しい花色とのコントラストは見事です。
特に、曲水沿いに咲くカキツバタは見応えがあります。池や曲水、噴水などの水辺で涼を取りながらの散策も、爽やかな癒やし効果が感じられるはずです。百万石まつりが開催される6月上旬には「金沢城・兼六園ライトアップ【初夏の段】」のイベントがあります。
まつり開催期間中は兼六園の入場料が無料になり、夜間の庭園散策を楽しめます。園内の池に浮かべた舟で、雅楽の演奏が行われるなど、日中とは異なる幻想的で風雅な雰囲気に包まれます。
秋:紅葉
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秋を迎えると、赤や黄金に色づいた紅葉が美しく、季節の移り変わりが一段と感じられます。園内には、桜が約400本、モミジ類が約340本、けやきが約50本など、紅葉する樹木が数多くあり、どこを切り取っても絵画のような美しさが感じられます。
緑の樹木が徐々に色づきはじめるのはだいたい10月頃、紅葉の見頃の時期は11月頃からです。この時期に開催されるイベントが「金沢城・兼六園ライトアップ【秋の段】」です。ライトで照らされた紅葉と松の緑とが美しいコントラストを生み出し、初夏とはまた違った幻想的な雰囲気を楽しめます。
冬:雪吊り
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冬の兼六園の見どころといえば、樹木の冬の装い「雪吊り」です。水分を含んだ重たい雪が枝に降り積もって、重みで木の枝が折れないように保護する作業やその状態のことをいいます。雪吊りは、高さ14メートルもある芯柱に登った庭師が、てっぺんから放射状に垂らした縄を何本も張り出した枝にくくりつけていきます。
雪吊りは例年11月初旬から作業がはじまり、園内の約800か所に施される様子や完成した姿は、金沢の冬の風物詩としてすっかりおなじみです。遠くから見るとまるで円錐状のベールに包まれたかのような姿に見えますが、そのために使われる縄の重さは合計で4トンにも及ぶというから驚きです。
作業が12月中旬頃まで続く雪吊りを見られるのは翌3月中旬頃までです。その後は取り外し作業が行われます。
兼六園の営業時間・入場料
兼六園は年中無休で開園していますが、季節やイベントによって営業時間が変わってきます。開園時間は、3月1日から10月15日までが7:00~18:00(最終入園は17:30まで)、10月16日から2月末日までが8:00~17:00(最終入園は16:30まで)です。
入園料は、大人(18歳以上)320円、小人(6歳以上18歳未満)100円、65歳以上無料(証明書の提示が必要)です(2024年7月4日現在)。
兼六園のアクセス方法
上述した通り、金沢市の中心に近い場所に位置しており、交通アクセスは良好です。以下では、自動車と公共交通機関(電車・バス)を利用した場合のアクセス方法を紹介します。
自動車でのアクセス
自動車を利用する場合、近隣のICからの所要時間は、以下の通りです。
・北陸自動車道 金沢西ICから約30分
・北陸自動車道 金沢東ICから約30分
・北陸自動車道 金沢森本ICから約20分
市内中心部を通るコースは、時間帯によっては混み合う場合があります。
電車・バスでのアクセス
東京方面からは北陸新幹線、関西からは特急サンダーバード、東海からは特急しらさぎなどを利用してJR金沢駅で下車します。JR金沢駅の兼六園口(旧東口)側のバスターミナル6番乗り場から「城下まち金沢周遊バス」に乗車するのが便利です。
毎日8:30~18:05に15分間隔で北陸鉄道が運行しており、右回りルートと左回りのルートがあります。兼六園なら右回りルートの方が早く着きます。どこにも寄らず真っすぐ兼六園を目指すなら、右回りルートの「兼六園下・金沢城(石川門向い)」6番停留所で降車すれば、桂坂口の出入口(料金所)まですぐです。
兼六園の駐車場
自動車で行く場合は、兼六駐車場または石引駐車場が便利です。
駐車場1. 兼六駐車場
金沢市小将町1-53にある兼六駐車場は、5階建ての自走式屋内駐車場です。兼六園までは徒歩3分と便利な立地にあり、ほかの観光名所へのアクセスも抜群です。1階には観光バスやマイクロバスを40台停められるスペースがあり、2階から5階までに普通車480台分の駐車スペースがあります。
24時間年中無休で、休憩コーナーや観光情報コーナー、EV充電設備、自動販売機も設置された、きれいな施設です。駐車料金は、最初の1時間が350円、以降は30分ごとに150円が加算されます。支払いは現金のほか、クレジットカード、電子マネーやスマホ決済で行えます。
駐車場2. 石引駐車場
金沢市石引4-380にある石引駐車場は、兼六園まで徒歩約5分の場所にある平面自走式の屋外駐車場です。普通車は403台、マイクロバスやキャンピングカーは3台まで駐車できます。こちらも24時間年中無休です。駐車料金は、最初の1時間までは30分ごとに100円、以降は60分ごとに100円ずつ加算されます。
長時間駐車したいときは兼六駐車場よりもお得ですが、イベントなどが重なるときは満車になる可能性があるかもしれません。両方の駐車場では、空車や満車などの現在の状態がWebで確認できるので、あらかじめ確かめておくと安心です。
兼六園周辺の着物レンタルができるお店
兼六園をはじめ、古都・金沢の街並みを着物で歩けば、気分はより一層上がります。兼六園の周辺には、着物レンタルのお店がいくつかあるので、ぜひ利用してみてください。ここでは、品ぞろえが豊富な人気のお店を紹介します。
金沢きもの花恋
金沢きもの花恋(かれん)は、兼六園のすぐ隣に位置する着物レンタルショップです。金沢のレンタル着物店ではナンバーワンを誇る1,300枚の着物を所有しています。
日本全国から集められたレトロ、モダン、アンティークスタイルなどの多様なデザインの着物を楽しめます。壁一面には、着物のほかに帯や小物などが並び、まるでミュージアムのようです。
店内には、自分でヘアメイクのアレンジができるフリースペースが設置されています。5台のドレッサーのほか、髪飾りやヘアアイロンも自由に使えます。
公式HP:https://www.kimono-karen.jp/
着物レンタルVASARA
着物レンタルVASARA金沢兼六園店は、兼六園入口から徒歩1分という好立地の着物レンタルショップです。「気軽に美しく」をコンセプトに、浅草や京都でもショップを展開しており、若い人や外国人観光客に人気があります。
基本プランは3,000円から提供されており、リーズナブルな価格が魅力です。
兼六園で四季折々の景色を楽しもう!
日本三名園のひとつである兼六園は、金沢を訪れたのなら外すことのできない観光スポットです。一つひとつの地形や建造物から、樹木や草花に至るまで、すべてにおいて心を惹きつけてやまない庭園です。
兼六園の名前の由来となった「宏大・幽邃・人力・蒼古・水泉・眺望」を感じながら、手入れの行き届いた回遊式庭園を散策してみてください。
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Written by Kakutama editorial team