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福島県には、国内屈指の桜の名所が点在しています。しかし、県外の方は、福島にどんな桜の名所があるかご存知ない方も少なくないのではないでしょうか。そこで今回は、定番の桜の名所から、穴場スポットまで、福島の桜スポット10選を紹介します。
豊かな自然に恵まれた福島県には、国内屈指の桜の名所が点在しています。
しかし、メディアがこぞって取り上げるのは、目黒川や弘前公園などのいわゆる有名どころばかり。福島県外の方は、福島にどんな桜の名所があるかご存知ない方も少なくないのではないでしょうか。
今回は、定番の桜の名所から穴場スポットまで、福島の桜スポット10選を紹介します。
Photo by photo AC
花見山は、園主の「人々の心が癒さされば」との想いから1959年に解放された公園です。写真家の故・秋山庄太郎氏が「福島に桃源郷あり」と称賛するほどの花と名所とされ、今では全国各地からたくさんの人々が訪れます。
園内は、春になるとウメやレンギョウ、東海桜、ボケ、ソメイヨシノ、ハナモモなど約70種類もの花々が一気に開花。百花繚乱に咲き誇り、山全体を淡いピンク色に包み込みます。遠くに望む吾妻連峰と花とのコントラストは圧巻です。
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日中線しだれ桜並木は、1984年に廃線となった旧国鉄日中線跡地の一部を遊歩道として整備したものです。春になると、約3キロにわたって八重桜しだれや紅しだれといった約1,000本のしだれ桜が咲き誇ります。
道の中間地点には当時日中線を走っていたSLが展示されており、しだれ桜とのコラボーションが楽しめます。また桜並木の一部箇所では、遊歩道を囲むように桜のトンネルが形成されており、壮大なスケールの桜並木を眺めることができますよ。
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三春滝桜は、樹齢1,000年以上と推定される国指定天然記念物のベニシダレザクラで、日本三大桜の一つ。薄紅色の小さな花を枝いっぱいに咲かせるその姿が滝のように見えることから、滝桜と呼ばれるようになったといわれています。
三春滝桜は開花期を迎えると、桜の花が高さ13.5メートル、周囲20メートル以上にわたって流れ落ち、訪れる人を鮮やかな花で包み込みます。その名のとおり、滝のような荘厳の姿は圧巻。とくに正面からの花と幹は息を呑むような迫力があります。
桜の開花状況に合わせて、18〜21時までライトアップも実施。夕暮れから明け方までその美しさを堪能できます。
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鶴ヶ城公園は、日本で唯一の赤瓦の天守閣を持つ城址公園です。「日本の桜の名所100選」に選ばれており、春になるとソメイヨシを中心に約1,000本の桜が城とその周辺の公園を彩ります。
鶴ヶ城公園の見どころは、赤瓦と白い城壁の天守閣をバックに咲き誇る桜です。天守閣頂上にある展望台からも、桜の絨毯を眺めることができます。
桜の開花時期に合わせ、4月上旬から5月上旬の期間には、「鶴ヶ城さくらまつり」のイベントも開催(2025年は4月1日~5月6日)。夜間ライトアップも行われ、夜空に浮かび上がる約1,000本の夜桜は、昼間には感じられない幻想的な美しい印象を与えてくれます。
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夏井千本桜は夏井川の両岸5キロにわたって1,000本のソメイヨシノが並んでいる桜並木です。夏井、南田原両地区の住民有志が河川の改修が行われたことを契機に、1975年に植樹したのが始まりとされます。
夏井千本桜に並ぶソメイヨシノは例年4月中旬から下旬にかけて、一気に開花。鮮やかなピンク色の花を咲かせます。遊歩道に咲く黄色のスイセンとのコラボレーションは、多くの人を魅了します。また夏井川にかかる壮大な橋とのコントラストは、周囲の田園風景と相まってまさに絶景の様相です。
開花時期には、夏井千本桜まつりが開催されるほか、夜にはライトアップも実施。夏井川に幻想的に浮かび上がる夜桜を楽しめます。
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観音寺川は、猪苗代町の川桁山の麓にある観音寺の北側に流れる河川。春になると、観音寺からJR川桁駅近くまでの約1キロの道が桜並木に様変わりします。
観音寺川の桜は満開時に両岸に咲き乱れるソメイヨシノやシダレザクラなどの桜が手をつなぐように円を創り出し、まるで桜のトンネルを川が流れていくような幻想的な風景がつくりだされるのが特徴。また、満開の桜と土手の緑が川面に映える情緒あふれる光景も見どころの一つとなっています。
お花見時期には、川の中流にある大山祇神社で、桜まつりが開催。イベントや屋台の出店があるほか、夜間は桜がライトアップされ、夜桜も楽しめます。
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開成山公園は、明治時代のはじめ、灌漑用の池として造成された五十鈴湖を中心に、整備された都市公園。日本最古のソメイヨシノをはじめ、山桜や関山など公園内に約1,300本の桜が植樹されています。
開成山公園の桜は県内でも有数の桜の名所であり、1980年代に映画「時をかける少女」のロケ地として使用されました。また2016年に日本遺産に認定された「未来を拓いた『一本の水路』」のストーリーの構成文化財となっています。
開成山公園の西側は、都市公園法に基づく公募設置管理制度(Park-PFI)を活用した整備が実施され、2024年4月1日にリニューアルオープン。リニューアルに伴い、飲食店や広場、トイレなどが新たに整備されており、今年もそれらの整備施設を基盤とした快適な環境で花見を楽しめます。
Photo by Pixta
霞ヶ城公園は、初代二本松藩主丹波重光が築城した二本松城(別名・霞ヶ城)をもとに整備した県立自然公園。園内にはソメイヨシノを中心に約2,500本の桜が植えられており、「日本さくらの名所100選」に選定されています。
霞ヶ城公園の桜は満開を迎えると、その名のとおり、城跡全体を霞がかかったような美しさを堪能できるのが特徴。さくらまつりの開催期間は三ノ丸広場を中心に約500個の提灯と9基の大型ぼんぼりのライトアップも行われ、幻想的な夜桜が楽しめます。
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藤田川ふれあい桜は、福島県郡山市を流れる藤田川に沿って、藤田川堀之内橋を中心に、両岸3キロにわたって続く約500本のソメイヨシノの桜並木。地元有志が1959年に今上天皇のご成婚を記念して植樹したのがはじまりとされます。
藤田川ふれあい桜では、花見客は川面に映る桜の美しさをゆっくりと歩きながら堪能することが可能。開花期間中の夜間に訪れれば、ライトアップされた夜桜も楽しめますよ。
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福島県いわき市に鎮座する小川諏訪神社は、鎌倉時代の1322年に創建された神社。本殿の左手前に立つシダレザクラは樹齢500年以上で、市の天然記念物にも指定されています。
小川諏訪神社のシダレザクラは、見る人の心をなごますように優雅で美しいのが特徴。とくに夜のライトアップで幻想的に浮かび上がる姿は形容できないほど美しいとされ、訪れる人々を魅了しています。
福島県の桜は例年、4月上旬から中旬にかけて見ごろを迎えるとされています。
2025年の福島の開花予想日は4月5日、満開予想日は4月9日だと予想されています。
福島のおすすめお花見スポットには、三春町の三春滝桜や福島市の花見山公園、喜多方市の日中線しだれ桜並木などがあります。
日本三大桜は、福島県の「三春滝桜」と山梨県の「山高神代桜」、岐阜県の「根尾谷淡墨桜」です。
本記事では、定番の桜の名所から、穴場スポットまで、福島の桜スポット10選を紹介しました。
福島県は東北新幹線も停車するため、東京方面からのアクセスも悪くありません。在来線も充実しているため、希望や目的に合った桜スポットに訪れてみてくださいね。