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都内の和カフェでほっと一息。「船橋屋こよみ広尾本店」
船橋屋こよみ広尾本店は、渋谷や六本木の近くにも関わらず、落ち着いたエリアに佇む和風のカフェです。東京のにぎやかな雰囲気から逃れるのに最適なこのお店では、昔ながらの甘味や抹茶などを楽しむことができます。リラックスした時間が楽しめるスポットです。
広尾——お洒落なお店やカフェが魅力の、東京の静かなエリア
東京メトロ日比谷線の六本木駅と恵比寿駅の間にあり、さらに渋谷にも近い「広尾」は、東京の中でも住宅街として知られる地域。旅行者が訪れることは多くありません。しかし、こぢんまりとしたショップやレストランが多く、緑豊かで歩道も整備されている、美しいエリアです。
都会の喧噪から離れ、静かな東京を知りたい方には、きっと理想的な場所でしょう。週末を穏やかに過ごせる場所を探していたときに、筆者はこのエリアに出合いました。東京に暮らしはじめ、6ヶ月ほど経ったころのことです。
そして、1軒の理想的なカフェを見つけました。
「船橋屋こよみ広尾本店」—日本の甘味を味わい、くつろぐ
「船橋屋こよみ広尾本店」
「船橋屋こよみ広尾本店」(以下、こよみ) は広尾駅から徒歩2分の、素敵なお店が並んだ通りにある和風のカフェです。抹茶や日本茶をはじめ、伝統的なスイーツやオリジナルの商品も揃えており、和風デザートが好きな筆者の、お気に入りのスポットになりました。
こよみは和菓子のおいしさを若い人達にも知ってもらおうと、「船橋屋」によってオープンされました。船橋屋は、1805年に創業した有名な 和菓子メーカーです。現在、関東圏内に25店舗のお店があります。
こよみでは、船橋屋の名物くず餅 (※1)が味わえます。さらに和菓子の素材を取り入れたオリジナルのプリンや和スイーツも提供。お茶と和スイーツをゆっくりと楽しめる点が、こよみの魅力です。
※1:くず餅……乳酸発酵の小麦澱粉を使った餅。大豆を焙煎して挽いたきな粉と、黒蜜がかかっている。
1Fでは持ち帰り用の商品を販売、くず餅をはじめとした和菓子を、単品はもちろんセットで買うこともできます。
カフェスペースは2F。テーブル席とカウンター席が用意されています。テーブルのそばには大きな窓があり、柔らかな光が射し込んで、温かな空間を作り出しています。
オススメのスイーツ
スイーツやフードはすべて上質な材料で作られ、見た目も美しい料理が多くあります。お総菜を盛り合わせた御膳も、ランチタイム(11:30~15:00(LO))でいただくことができます。
また、「こよみ」とは日本語でカレンダーのこと。夏のかき氷など、その季節にしか味わえないメニューもあります。
以下はスイーツ好きの方にオススメのメニューです。メニュー表には日本語で書かれていますが、それぞれ写真がついているのでオーダーしやすいですよ。
くず餅プリン
船橋屋のくず餅は、創業以来の定番商品として有名です。発酵させて作るくず餅は、乳白色で柔らかな食感。
こちらは、くず餅プリン(税込670円)です。伝統的なくず餅の原料を混ぜ合わせて作られています。
見た目も可愛らしいこのスイーツは、クリーミーながらも軽やかな食感です。適度なボリュームもあり、満足感が味わえるデザートでしょう。
お抹茶 くず餅3切れセット
くず餅を味わうための、もう1つのオススメは、温かい抹茶とのセットです。写真は、お抹茶 くず餅3切れセット(税込670円)。なめらかでもっちりとしたくず餅に、風味豊かなきな粉と黒蜜がかかっています。
濃厚な抹茶の苦みと、くず餅の甘みがお互いを引き立て合います。
Japanese Tea Set 薔薇茶
抹茶、タピオカ入りのミルクティー、ラテ類など、こよみではさまざまな種類のドリンクが楽しめます。こちらは、 Japanese Tea Set(税込700円)の薔薇茶です。玉露、ほうじ茶、薔薇茶から選ぶことができます。
薔薇茶は中国緑茶にバラをブレンドしたものです。花の香りと軽やかな口当たりが、デザートとの相性にもぴったりです。
くず餅入特製白玉あんみつ(テイクアウト用)
お店を出る前に、1Fのショップで持ち帰りのスイーツを買うのをお忘れなく。こちらは、くず餅入特製白玉あんみつ(税込540円)です。寒天、こしあん、みかんなどが入った昔ながらのあんみつに、特製くず餅がプラスされています。
お洒落な器にあんみつを移し替えて味わうのもいいですね。さまざまな味と食感で、口の中に幸せが広がるよう。お好みで黒蜜をかけると、さらに甘さを楽しめます。
テイクアウト用のスイーツも作りたてが用意されているので、購入後2日以内にいただきましょう。
広尾にある甘味のオアシス
こよみは、お茶和スイーツが好きな方にとって居心地のよいカフェです。東京の喧噪から離れて落ち着きたいときは、こよみでほっと一息ついて、周辺を散歩してみましょう。
日々のストレスから解放され、静かで甘美な東京の別の顔を知ることができます。みなさんもぜひ行ってみてください。
In cooperation with Funabashiya Koyomi Hiroo
All photos by Monami Ishii
Written by
アメリカ・南カリフォルニア生まれ、現在大阪在住のちょっと不思議な子。大学の経済学科を卒業後、JETプログラムで兵庫県で英語教育に携わってから、日本で就職を決めました。
アメリカ・カナダ大学連合 日本研究センターの10カ月間のプログラム卒業。ヴィーガンで、日本文化に夢中。左利き。関西が特に好きです!