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日本での子育てを応援!多言語で相談できる窓口や地域のコミュニティまとめ
慣れない子育ては、わからないことや不安がつきものです。日本で子育てをしている、または、これから子育てをしようとしている外国籍のパパやママをサポートしてくれる地域の相談窓口や、気軽に利用できる子育て支援施設について紹介します。
子育てに困ったらどうする?
日本で子育てをしている外国籍のパパやママも少しずつ増えてきました。しかしまだその数は少なく、言語や生活習慣に壁を感じることも多いのではないでしょうか。
そんなとき、頼りになるのが自治体が開設している外国籍住民向けの生活相談窓口や、多言語でつくられた子育て支援サイトです。
自治体によってさまなまな取り組みをしているので、まずは自分たちが住んでいる地域にどんなサービスがあるのか、役所で聞いてみるとよいでしょう。
以下、東京や大阪など大都市の自治体による外国籍住民向けの相談窓口です。
東京都 | |
東京都つながり創生財団 | 東京都内の外国籍住民向けの生活相談窓口の一覧 |
神奈川県 | |
外国籍住民相談窓口 | 神奈川県内の外国籍住民向けの生活相談窓口の一覧 |
大阪府 | |
おおさか 子育てネット | 多言語での子育て情報や、子育て相談窓口の紹介など |
北海道 | |
北海道外国人相談センター | 子育て、福祉、医療など、生活に関わる情報の提供と相談窓口 |
また、神奈川県の外国人住民のための子育て支援サイトには妊娠・出産から小学校入学までに行うさまざまな手続きが、多言語のフローチャートでわかりやすく掲載されているのでとても便利です。
0歳~5歳の育児は子育て支援センターを活用しよう
子育てを始めたばかりの方にご紹介したいのが、地域の子育て支援センターです。この施設では、小学校入学前の0歳~5歳までの乳幼児と、その保護者を対象に育児支援を行っています。地域によって「子育て支援サロン」や「子育て広場」と呼ぶ場合もありますが、いずれも機能は同じです。
これらの施設には専用の遊び場や、育児に関する相談窓口があるほか、保護者向けの子育て教室なども開かれています。しかも、一部の有料サービスをのぞいて原則無料・予約なしで利用できますよ。
看護師や保育士など専門的な知識のあるスタッフがいる施設もあり、育児について適切なアドバイスがもらえるのも頼もしいポイント。ママやパパが友だちを見つける場としても重宝されています。
はじめて利用する際には登録手続きが必要な場合もありますので、最寄りの施設の公式HPなどで確認してみましょう。
子どもが安全に遊べる児童館
児童館(じどうかん)は子育て支援センターと同じく、地域の子どもたちや保護者を支える施設です。その特徴は、対象となる子どもの年齢が0歳から18歳未満と幅広いこと。
遊具も充実しているので、子どもたちが自由に出入りできる遊び場といった雰囲気です。季節ごとにスポーツ大会やお祭りなどを催している児童館もあり、学校や年齢差を超えて知り合える場になっています。
設備は施設によってさまざまですが、室内に乳幼児専用ルームや図書室などを設けていることが多いです。利用は原則無料で、予約もいりません。
公園の代わりに活用しているパパやママも多いみたいですよ!
スタッフやボランティアが子どもたちを見守っていますが、乳幼児は保護者の付き添いが必須です。
ママの健康も大切!知っておくと安心な母乳外来
赤ちゃんのいるママにぜひ知ってほしいのが病院の母乳外来(ぼにゅうがいらい)です。その名の通り、母乳や胸に関するさまざまなトラブルに対応してくれるところです。
たとえば、「母乳の量を増やしたい」「胸の痛みやしこりが気になる」など、とくに子育てを始めたばかりのころに戸惑う、授乳や母乳についての疑問に専門医が相談にのってくれます。
病院によって設備や内容に違いがありますが、一般的には専用の個室で赤ちゃんと一緒に診察を受けられます。料金は3,000円~5,000円が目安です。
母乳外来は産婦人科に併設している場合が多く、ほとんどが予約制なので、来院の際は事前に病院に問い合わせてみましょう。
病院の探し方
在日外国人が病院を探す場合、言葉の壁や病院のシステムがよくわからず困ってしまうことも多いですよね。
そんなときは東京都つながり創生財団の「外国人のための生活ガイド」やAMDA国際医療情報センターの公式HPを見てみてください。医療機関の紹介や、医療について相談できる多言語の電話相談窓口が紹介されています。
病院で診察を受けるときのガイドラインはこちらの記事を参考にしてみてください。
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子どもの障害を相談したいとき
子どもに発達障害や知的障害、身体の障害がある場合、まず住んでいる地域の役所で、障害児支援相談の窓口をたずねるとよいでしょう。必要な支援の計画を練ってくれたり、利用できる支援施設を紹介してくれます。
障害のある子どもとその家族を支援するための代表的な施設が、児童発達支援センターです。
この施設では、子どもたちが社会で自活していけるよう、専門的な資格をもったスタッフが学習の準備や運動など、さまざまな訓練を行っています。もちろん子どもだけでなく、保護者からの育児相談にも対応していますよ。
施設を利用するにはまず住んでいる地域の役所に申請し、審査を受ける必要があります。利用料金は所得に応じた負担が必要です。
幅広い悩みに対応する児童相談所
よく児童虐待に対応する施設として取り上げられる児童相談所ですが、実はそれ以外にもさまざまな問題に対処しているんです。
たとえば、子どもの障害、不登校、いじめに関する相談。また、保護者の離婚や病気にともなう子育て相談など、当事者だけでは解決が難しい問題や、子育てに関する悩み相談を幅広く受けつけています。
全国に230カ所以上ある児童相談所には、児童福祉司や保険師といった専門的なスタッフが常駐しています。子どもや保護者の相談に乗ってくれるだけでなく、問題に応じて必要な専門機関を紹介してくれたり、緊急的に子どもを一時保護する機能があります。
ひとりで悩まず、支え合う子育てをしよう
日本に暮らす外国籍のパパやママだけでなく、子どもを育てる親はみんな、毎日たくさんの悩みや不安にさらされます。ですから、ひとりで悩みを抱えず、地域の相談窓口や児童館などを利用して、子育てをサポートしてもらってください。
きっと同じ悩みをもった人や、いままで知らなかった情報と出会えると思いますよ!
All photos by Pixta
神戸在住。趣味は旅行とアート鑑賞。美味しいもに目がなく、5年間の中国・北京生活で火鍋の美味しさに開眼しました。