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【姫路城】城巡りがもっと楽しくなる!日本の城の見所ベスト7
日本には全国に城郭や城跡があり、海外の方に人気の観光スポットとなっています。今回は、日本が世界に誇る文化遺産・国宝「姫路城」を例に、「日本の城」を訪れた際にチェックしておくべき注目ポイントを7つまとめて紹介します。
日本には全国に城郭や城跡があり、海外の方に人気の観光スポットとなっています。
今回は、日本が世界に誇る文化遺産・国宝「姫路城」を例に、「日本の城」を訪れた際にチェックしておくべき注目ポイントを7つまとめて紹介します。
※城の種類や規模によって、こちらで紹介しているポイントや施設が備わっていない場合もあります。
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1.石垣
城の土台である石垣(いしがき)には、敵の侵入を防ぐための工夫がなされています。
石垣の角は壊れやすいため、姫路城の場合は大きな長方形の石の長い部分と短い部分を交互に積み上げた算木積み(さんぎづみ)という工法が採られています。
敵の侵入を防ぐため、石垣は、上部になるほど急勾配で、反り上がっています。「扇の勾配」と呼ばれる構造です。
2.堀
敵の侵入を防ぐため、城の周囲を掘り下げて作られる堀(ほり)。姫路城の周りには、内・中・外の三重の水堀が作られていますが、こちらの写真はさらに内側にある「三国堀(さんごくぼり)」。美しい城の姿を映す水面を見ていると、防御のために作られた工夫だということを忘れてしまいそうです。
ちなみに、水が入っていない掘りのことは「空堀(からぼり)」と呼びます。
3.武者溜まり
武者(むしゃ)とは、兵士つまりサムライのことで、外側からはわかりにくように兵士が集まれる場所を武者溜まり(むしゃだまり)と呼びます。こちらは、三方を土塀に囲まれた、西の丸に向かう途中の武者溜まりです。
4.狭間
姫路城の櫓(やぐら)や土塀(どべい)の壁に空いた穴を狭間(さま)と呼びます。城に迫ってくる敵陣に対し、弓が鉄砲で安全に迎え撃つための工夫です。
狭間の形は三角や丸、四角などさまざま。
内側が大きく外側が小さいのは、攻められにくく、また視野が広くなるようにとの工夫です。
5.門と迷路のような通路
侵入者が城中心部に入り込むのを避けるため、日本の城には曲がりくねった通路や、いくつもの門が設けられています。
姫路城も例外ではありません。城の入り口から最後の砦である天守閣(てんしゅかく)までは、大小さまざまな種類の門と迷路のように入り組んだ通路があり、敵の侵入を防いでいます。現存する門は21門。上の写真は、「ぬの門」で、上部に櫓(やぐら)のある大規模な門です。
上の写真は、天守閣にほど近い「ほの門」から「水の一門(みずのいちもん)」につながる急な曲がり角。門の大きさや高さも、2人くらい通るのがやっと。また、中央の土壁は油壁(あぶらかべ)と呼ばれる堅牢な壁です。
6.石落とし
迷路のようなルートをものともせず、天守閣まで迫ってきた場合でも、迎え撃つ仕掛けがあります。石垣の少し上部、天守閣の角の部分に、細長く空いている隙間が見えますね。これが石落とし(いしおとし)です。石落としは、城壁の下まで攻め込んでくる敵に対し、細長い穴から石を落として攻撃する仕組みのことです。
さらに城壁の近くから見てみましょう。石を落とすだけでなく、監視したり、鉄砲を撃ったりするための穴でもありました。
お城の中から石落としの上部を見ると、木製の細長い蓋(ふた)がつけられています。白くて太い格子窓も、敵の侵入や矢玉から防御するための工夫です
7.建物内部の防御設備(武者隠しと武具掛)
最後に天守閣内部での工夫に注目してみましょう。戦時下には最後の砦となる天守閣には城を守る兵が一時的に隠れて、攻め込んできた敵兵を攻撃できる部屋があり、武者隠し(むしゃかくし)と呼ばれます。
天守閣の内部壁面には、槍や鉄砲を掛ける武具掛け(ぶぐかけ)があります。天守閣の一部が武器庫として使われていたことがわかります。
今回は、姫路城の外側から内側まで、敵の侵入に対するさまざまな仕掛けをご紹介しましたが、他にもまだたくさんの面白い工夫があります。ぜひ現地でご覧になってみてください。
Photos by Pixta
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日本文化、特に絵画や工芸品が好き。福岡、京都、大阪、ベルギー、アメリカを経て現在は神戸在住。座右の銘は「住めば都」。